登場人物とは?
物語に出てくるキャラクターです。
主人公もキャラクターですし、ヒロインも敵もキャラクターです。
じゃあ、そもそもキャラクターって何なのでしょうか?
キャラクターとは?
・登場人物そのもの
・登場人物の性格や性質
これがキャラクターですが、まあ、なんとなく分かっていたと思います。
では、物語におけるキャラクターとは何なのでしょうか?
物語上のキャラクターとは?
役割
これが物語上のキャラクターです。
どういう事かと言うと、物語上のキャラクターには、必ずそれぞれ役割があります。
与えられた役割を果たしていないキャラクターは、物語上においては失格と言う事です。
主人公キャラクターが主役という役割を放棄すると、自然とその他の一番主人公の役割を果たしているキャラクターが主役になります。
役者さんが役を演じるのも、その受け持つキャラクターの役を演じる事で、物語上の役割も同時に満たす事になります。
物語上の役割とは?
役割のキャラクターアーキタイプ
- 英雄(ヒーロー)
- 高次元の自己(ハイアー・セルフ)
- 賢者(メンター)
- 仲間(アライズ)
- 使者(ヘラルド)
- 影/悪者(シャドウ)
- いたずら者(トリックスター)
- 門番(シュレスホールド・ガーディアン)
- 変化する者(シェイプシフター)
等の、これらや、
単純な役割
- 主人公
- 狂言回し
- 敵対者
- 対抗者
- 協力者
- 援助者
- 依頼者
- 犠牲者
この様な役割のどれかにキャラクターは、カテゴライズされて物語の中で役目を果たしています。
しかし、役割だけではキャラクターは作れません。
最初に出た性格や性質が必須となります。
※役割の区分に関しては、「クリストファー・ボグラー(著)神話の法則」内でアーキタイプが、「沼田やすひろ(著)超簡単!売れるストーリー&キャラクターの作り方」内で役割が詳しく紹介されています。
※どちらの役割も切り口を変えた似た物です。
キャラクターの性質とは?
成長ベースのキャラクターアーキタイプ
複数のアーキタイプに跨ったキャラクターもいます。
普遍的なキャラクター、ステレオタイプのキャラクター例ですが、それだけに誰にでも分かりやすく、記号としても機能します。
成長ステージ:どのステージかによって役割が変わります。
- 若年期:育てられたり搾取される。保護者や環境次第。
- 中年期:育てたり搾取する。若年期から成長でスライドしていく。
- 老年期:中年期のなれの果て。
成長ベクトル
- 内面:自分の内面に向かった成長をします。付与なら夢に向かったり、奪取なら夢を諦めたり。
- 外面:自分の外面に向かって成長をします。付与なら旅に出たり、奪取なら騙して利益をかすめ取ったり。
成長方法
- 付与:周囲に与えながら成長します。善い役に多いです。
- 奪取:周囲から奪って成長します。悪役に多いです。

成長の「ステージ」「ベクトル」「方法」これら要素の組み合わせによって、キャラクターを成長段階で12種類のキャラクターの性質に分類して表すのが、成長ベースのキャラクターアーキタイプです。
しかし、まだこれだけではキャラクターが見えてきません。
※「キム・ハドソン(著)新しい主人公の作り方 ─アーキタイプとシンボルで生み出す脚本術」内で詳しく紹介されています。
キャラクターを構成する設定とは?
- パーソナル情報:個人を特定する情報。名前とか誕生日とか。本人には変えようがない。
- フィジカル情報:肉体の情報。金髪碧眼とか中肉中背とか。まず判断されるところ。
- メンタル情報:優しいとかズボラとか。人生で培った価値観とか。かなり大事。
- キャリア情報:今まで何をしてきたか。どうでもいいけど就活で気にされるのがこれ。
ここまでの要素が、意図的か自動的か問わずに決まり、ようやくキャラクターが見えてきます。

結局、物語を作る上で、キャラクターに必要な物って?
ここまで長々と書いてきたどれも構成する要素ではありますが、本当に必要な物って何でしょうか?
それは、欠点です。
え? と思いましたか?
それとも、またそれかと思いましたか?
ですが、物語は完璧な人形を並べるだけの箱ではありません。
物語は常に登場人物の成長を必要とします。
登場人物は物語を通して変化しないといけないのです。
そうなった場合、完璧な人が完璧な事を延々としていても、まったく面白くありません。
出来なかった事が出来る様になったり、仲間と理解しあえたり、苦戦の末勝利したり、それらは皆、登場人物に欠点があって初めて出来る事です。
まとめ
登場人物、キャラクターとただ言っても、様々な要素から出来ている事が分かったと思います。
その中でも必要なのは、欠点という事でした。
欠点と聞いて「弱い」とか「頭が悪い」とか、そんなキャラクターにすればいいと想像している人がいましたら、恐らく半分ぐらいまでしか分かっていません。
欠点にも実は種類があるんです。
かなり分かっていると便利に物語を読み解けるし、作れますが、それはまた別の機会に。
次は、魅力的な登場人物の考え出し方を考察します。
※現在キャラクターの役割や属性別にまとめた記事を執筆中です。
“物語の登場人物を構成するのに必要な要素を紹介” への3件の返信