既存作品ザックリ分析
形式:連続アニメ作品、第一話
長さ:23分(OPEDテーマソング含む)
公式サイト:http://vivid-strike.com/
!注意!
この記事は、完全にネタばれを含んでいます。
主な想定読者
・分析作品から、物語の型を学ぼうと思う創作者で、その中でも、脚本術等を、好きな作品で学びたい人。
・分析作品を既に見た作品のファン。
・分析作品を見る予定は無いが、単純に内容を知りたい人。
分析で分かる事
物語のオチは、もちろん正確には分かりません。
分析によって分かるのは、主な物語の構造や、各要素の役割です。
「ViVid Strike!」を分析
主人公(役割):フーカ・レヴェントン
導き手:アインハルト
敵対者:リンネ
協力者:ジムのみんな
バックストーリー
幼少期
非力で抑圧される過去
親無し、孤児院生活、貧乏を理由に虐められる
友達のリンネを庇って喧嘩した結果、リンネは守ったがフーカは歯が欠ける
その後
何かがあり、ドームの前でフーカが泣いている
オープニングイメージ
悪い日常
我流で鍛えても、幼少期と状況が変わらない。
フーカは、売られた喧嘩を買ってしまい不良グループに一人で挑む事に。
数の暴力に力及ばず負けそうになった矢先、騒ぎを聞きつけた警察が到着し、不良と同じ様に逃げる破目に。
喧嘩の疲労で朦朧とした意識の中、救いの手を差し伸べようとしたアインハルトに誤って拳を向け、そのまま意識を失う。
そのまま病院へ運び込まれ、喧嘩が原因で仕事も首に。
キーイベント(Aパート)
アインハルトに潜在能力を見抜かれ、ジムに招待される。
ジムとジムのメンバーを紹介される。
ジムの所属選手は、みんなフーカの年下の様だ。
アインハルトがジムに現れる。
キーイベント(Bパート)
フーカの潜在能力に目を付けているアインハルトに、ジムに入らないか誘われる。
しかし、フーカは、お金と格闘技に嫌悪感があり、誘いを断ってしまう。
フーカは、格闘家は金にならないと思っていたが、一流の選手になればファイトマネーが出る事を知る。
アルバイトとして、更にジムに誘われる。
給料は安いが、住む場所と食事を条件に出され、留まる事に。
幼い頃に守った幼馴染のリンネが、金持ちに養子で引き取られ、後に格闘家になり、弱い者を見下す嫌な目をする様になったと思っているのが、お金と格闘家へのトラウマの原因。
意見の食い違いでリンネと喧嘩になり、負けた事で、リンネと同じ舞台に上がりたくない。
インサイディングイベント
アルバイトとして、所属選手のスパーリング相手をする事に。
最初は油断していて負け、次は油断していないのに負け、その次も、その次も本気なのに負ける。
トレーニング用の防具を着けているので怪我はしないが、腕に覚えがあったのに、一方的に年下のジムの所属選手達に負けていく。
幼馴染のリンネは、格闘家として公式戦のランキング一位だが、四人目のスパーリングの相手ヴィヴィオは、公式戦でリンネに勝った経験があるただ一人の選手だった。
アインハルトがフーカに作戦と技を教える提案をするが、今回フーカは、この誘いに乗る選択をする。
トラウマの原因となったリンネに勝ったヴィヴィオとの再スパーリング開始。
フーカはトラウマから逃げていた自分を認め、アインハルトに教わった技を使いヴィヴィオをリングアウトさせる。
だが、力を使い果たし意識を失ってしまう。
まだ門下生になるかは分からないが、トラウマを克服し、リングに倒れたフーカの頬は赤く染まり高揚していた。
敵の動き
実は幼馴染は、フーカが思う様な嫌な奴にはなっていない暗示。
第一話終わり
現状の分析結果
コンセプト:魔法少女(新規性)×総合格闘技(普遍性)
モチーフ:魔法、美少女、総合格闘技、大会、ジム、異世界
主人公のテーマ:お金や力よりも大切な物とは何か?
物語のメインテーマ:幼馴染と再び戦い、勝つ事が出来るか?
物語構造:スポコンに見せかけた所属環境の問題に向き合う物語。ここで言う所属環境は、フーカとリンネの二人の関係
葛藤環境:不公平な世の中と不遇な境遇
主人公の動機:過去の清算行動。負けて終わった喧嘩を乗り越えて先に行きたい
欲求:生理、安全、所属をアインハルトに満たされ、承認欲求に自然にシフトしている
インサイディングイベントのきっかけ:アインハルトの導き
面白さ:リアリティ(総合格闘技のジムやシステム)、予測不能(フーカは、リンネに勝てるのか?)、感情移入(力を持って変わってしまった大切な人がいるか? 不公平な世の中に一石を投じてやりたくないか?)
ちなみに関連作品はこちら
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