変化と維持
まず、この世の中に不変なモノは、数えるほどしか存在しません。
その中で人の身近に関わるモノは、過去の事実程度の物でしょう。
つまり、あらゆる物が、自然な状態では変化している事実が大前提に存在します。
その自然な状態に逆らう事の一つが、維持です。
悪い変化と悪い維持
この世の中の、あらゆる存在に、言ってしまえば消費期限の様な物が存在しています。
それは、今から未来に対して維持を試みる全ての概念に言えます。
その消費期限が切れた維持は、大小こそあれど悪い維持になります。
消費期限とは、目的を達成するのに一番効率的か否かです。
例えば、伝統、法律、常識、どれも変わらなそうな物ですが、時代と共に変化を求められます。
何も、奴隷、ゲットー、アパルトヘイトの様な、今の常識からみて絶対に間違っている制度だけでは、ありません。
少し昔には、貴族や一部の地域での近親婚は常識でしたし、成人年齢もずっと低かった、また同性婚も昔は禁止という考えの方が多かったです。
ですが、時代と共に変化をしている結果、近親婚や低年齢の出産はリスクがあるから禁止になったり、同性愛という形を認め、同性婚を認めるべきという国が出来たりしています。
どれも、目的達成により効率的な状態に変化しています。
近親婚は血を濃くする事を目的としましたが、結果的に血が絶えるリスクが生まれ、禁止せざるを得ない事になります。
低年齢の出産は、昔は今ほど寿命が長くなく、安全でも無いため、やはり血を絶やすより、産めや増やせやという状態が、寿命が長くなり、環境も安全になったため、リスクが少ない状態に変化しました。
同性婚は、その時点で血が絶えるというリスクは残り続けますが、同性愛者が本当の自分として社会に抑圧される事なく参加し、幸せに生きる事の方が、社会全体の健常化に繋がります。
男尊女卑も昔は当たり前でしたが、男女平等というのが今の常識です。
維持の逆に、悪い変化とは、目的に沿わない変化を指します。
例えば、お金が目的の転職で、給料が下がったら悪い変化です。
良い変化と良い維持
良い維持とは、消費期限内の維持を指します。
消費期限とは、目的の達成にとって効率的か否かです。
より良い目的の達成方法が考案された時に、変化が起きます。
最近で言えば、情報端末として長らくパソコンが王者でしたが、スマートフォンが勢力を伸ばしています。
多機能、多目的なので、完全に首位を奪われる事はありませんが、より効率的になった方へ王座が移ります。
まとめ
変化と維持の良し悪し、これらは、存在する目的を考えれば見えてきます。
もっと目的達成に効率的な方法があれば、変化の時です。
物語の世界や主人公は、変化と維持、どちらが必要でしょう。