「終末のイゼッタ第十話」を分析してみた

既存作品ザックリ分析

作品名:終末のイゼッタ

形式:連続アニメ作品、第十話

長さ:25分(OPEDテーマソング含む)

公式サイト:http://izetta.jp/

 

!注意!

この記事は、完全にネタばれを含んでいます。

 

主な想定読者

・分析作品から、物語の型を学ぼうと思う創作者で、その中でも、脚本術等を、好きな作品で学びたい人。

・分析作品を既に見た作品のファン。

・分析作品を見る予定は無いが、単純に内容を知りたい人。

 

分析で分かる事

物語のオチは、もちろん正確には分かりません。

分析によって分かるのは、主な物語の構造や、各要素の役割です。

 

「終末のイゼッタ」を分析

主人公(役割):イゼッタ

導き手:フィーネ

敵対者:ゲルマニア帝国

オープニングイメージ

 

燃えるエイルシュタット。

ゲールに攻め込まれる宮殿。

近衛だけが知る隠し通路で、フィーネ達は辛うじて逃げのびるが、民やイゼッタを置いて逃げる事にフィーネの心は痛む。

 

第二ターニングポイント、契機の時

ケネンベルク要塞軍団司令部では、ランツブルックが落ちた知らせに動揺が走る。

突然司令部に直接攻撃がされ、司令官が瓦礫の下から空を見上げるとそこにはゾフィの姿が。

エイルシュタットに裏切られた記憶があるゾフィにとって、これは復讐。

ゾフィが地獄に堕ちろと言いながら、魔力の塊を要塞に落とすと、凄まじい爆発が起きる。

 

イゼッタは、ゲールに連行されかけていた。

エイルシュタット兵と近衛達は救出を試みようとするが、ゲール兵の数が多すぎる。

その時、一機のエイルシュタットの戦闘機が、ゲールに銃撃を浴びせた。

戦闘機はすぐに銃撃され煙をあげるが、パイロットはイゼッタを助ける隙を作る為に最後の力を振り絞ってゲールのトラックに突っ込む。

その隙を逃さず、エイルシュタット兵達はイゼッタ救出に突撃する。

近衛達の援護もあり、エイルシュタット兵達はしんがりを務め、ハンスによってイゼッタはなんとか救出される。

 

ロッテの実家もゲールに襲われ、一般人達も銃を手に取り山に籠ってゲールとの戦いに備えようとする。

ロッテの姉は写真を持っていく。

 

燃えるエイルシュタットを見て、ゾフィは高笑いをする。

そのゾフィの写真が新聞を飾り、世界が震撼する。

オットーは、元老院の老人を収容所送りにして以来の痛快さだとゾフィを褒める。

ベルクマンは、まだ記事が増えるはずと報告する。

エリオットは、イゼッタを逃しているので画竜点睛に欠けると指摘するが、オットーは時間をかけていぶり出せば良いと上機嫌だ。

ゾフィが、オットーに約束を守ってくれるのか迫ると、エリオットは無礼だとゾフィを嗜める。しかし、ゾフィは男妾ごときがと口が減らない。オットーは、ゾフィの怖いもの知らずさが良いと、逆に気に入る。

ゾフィは、エイルシュタットを滅ぼして、大公であるフィーネには真の絶望を味あわせたいと願いを言うと、オットーは最高の舞台を用意すると約束する。

オットーは、ベルクマンを昇進させるが、魔女に関わる一切を工房管理下にし、オットー直轄にする。

オットーはベルクマンに不満があるか聞くが、ベルクマンは素振りも見せずに、笑って了解する。

 

祖母の言葉を思い出すイゼッタ。

最初の魔女が持っていた力の石、魔石。

魔女の命を削って運用される力の石の存在を明かされる。

 

目を覚ますイゼッタ。

フィーネとロッテが泣いて喜ぶ。

 

ロッテ語り。

ランツブルック陥落から一ヶ月が経っていた。

アルプス山中の隠し砦あとに作られた基地に潜んでいた。

 

イゼッタは、意識不明だった一ヶ月間の状況を聞かされる。

フィーネは、慢心していたとイゼッタに謝る。

ジークは、ゾフィはエイルシュタットにもイゼッタにも容赦しないだろうと語る。

フィーネは、ゾフィは、自分の一族を恨んでいる事、既に広くエイルシュタットが敗北した事や、イゼッタの弱点は喧伝されている事を語る。

イゼッタは、魔力を確かめるが、魔法が使えない場所に基地があり魔力が集まらない。

イゼッタは、ゾフィが魔法が使えない場所でも使えていた事を思い出すと、ジークが魔石の力による物だと語る。

 

ゾフィが魔石で魔力を集めている。

それを観察している工廠の所長達。

所長は、魔石を分析する。

魔石は、魔力を溜めて持ち運ぶ事が出来るらしい。

ゾフィはエクセニウムと呼ばれるエネルギーを精製すると、並べられた無数のロケットに入れる。

ゾフィの操るロケットは、エクセニウムを燃料にしていた。

 

バスラーが戦闘機の大部隊と共に飛んでいると、ゾフィとロケットの群が大部隊と合流し、ブリタニア侵攻作戦が開始される。

それをベルクマンは遠くで眺めている。

 

ジークが魔石を使って作った魔力の枯渇した場所にイゼッタを誘いこみ、罠にはめて来た事を説明する。

イゼッタがジークが魔石や魔女に詳しい事を疑問に思っていると、ジーク自ら白き魔女の史実の事件に加害者として関わっていた家系だと語る。

マティアス一世、おとぎ話の王子様に仕えていた先祖は、妃の生家であるメルダース家と結託してゾフィを陥れた裏切りと、罪と後悔、魔女の力の秘密を手記の残していた。

ブリタニアが戦火に包まれた報告が入る。

 

ゾフィは、注射を打たれ、不完全なクローンの身体をなんとかもたせていた。

もって三日。

半分とは言え、魔石を使いまくった負荷も大きかった。

ゾフィは、エイルシュタットを滅ぼすまで肉体がもてばそれで良いと語る。

所長は、一応工房では代わりの肉体を量産していると言うが、今のゾフィの意識の継続という問題がある。

だが、ゾフィは興味を示さず、元々死人だと言う。

所長は話題を少し変え、エクセニウムを使った新兵器、見た目に核爆弾を連想させるモノを開発中で、準備が整いつつあり、復讐を遂げたいなら従って欲しいと言う。

しかし、ゾフィに返事は無い。

 

ベルクマンがバスラーにゾフィの戦いぶりを聞く。

バスラーは、戦闘機じゃ歯が立たず、戦争のルールが崩壊したと語る。

ベルクマンに、地獄の釜の蓋を開けたのに降りるのはなぜか問いただすが、ベルクマンは正直に降ろされた事を話す。

オットーの不興を買った人間が半年以上生き延びた話を聞かないとバスラーはどうするのか聞くが、ベルクマンは分からぬ様子で出来る限り足掻くと立ち去る。

 

立ちあがろうとするイゼッタ。

しかし、足が動かず、ビアンカに支えられながらも立つ事も出来ない。

フィーネは悲痛なイゼッタの姿に悲しむ事しか出来ず、医者も戦時下で無くちゃんとしたした施設ならマシな治療が出来るのにと悔しい思いに晒される。

八方塞の中、首相とエルヴィラがフィーネに亡命をして、建て直しをはかった方が良いかもしれない事を進言する。

それを聞いたイゼッタは、足が動かずともまだ戦えると言う。

イゼッタの姿勢を見て、イゼッタがこれ以上傷つく姿を見たく無いフィーネは、諦める決意をし、ここまでだと言うと、一人になりたいと走り出す。

そんな中、ジークは何かを考えていた。

 

ゲールでは、オットーが同盟につきつける講和条件のリストをお披露目していた。

アフリカからの全面撤退、ジブラルタル・マルタの無条件引き渡し、スエズの全権利移譲、中東植民地の割譲、各国への賠償金請求総額1300億マルク、読み上げて動揺するゲールの政治家達。

不可侵条約を破ってボルガ連邦に侵攻し、アトランタと決戦する事を語ると、政治家達はジークライヒとオットーを称えるが、エリオットだけはオットーのやり方に思う所がある。

 

イゼッタは、一人車いすに乗ろうとしてベッドから落ちる。

ビアンカとジークが駆け付け心配するが、イゼッタは自分はどうでもよく、フィーネを悲しませた事をひたすら悔やむ。

ジークは、どうしてもこの状況をなんとかしたいなら方法はあると、ゾフィの持つ魔石の、残り半分を見せる。

第十話終わり

 

現状の分析結果

コンセプト:架空戦記(WW2)×魔女

モチーフ:WW2、魔女、姫、ドイツ等の国々

主人公のテーマ:自己犠牲

物語のメインテーマ:イゼッタは、フィーネの為にエイルシュタットをゲルマニアから守り、戦争を終わらせられるのか?

物語構造:旅

葛藤環境:強国に攻め込まれる弱小国

主人公の動機:フィーネの為にエイルシュタットを守りたい

欲求:承認

面白さ:リアリティ(WW2、情報戦)、予測不能(魔女、魔石の片割れ)、感情移入(自分の国を守りたい、優秀な指導者に仕える、恩を返したい、友達の辛い姿を見ていられない)

 

BD

※記事の内容は、訂正、追加、更新等する事があります。

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