最高のバディ映画「ズートピア」
ここでは、ディズニーの贈るアニメーション映画「ズートピア」が凄い「4つ」のポイントを解説します。


4つの対比
1、子供と大人で見え方が違う世界
子供には可愛いキャラクターが住まう動物だけの世界です。
ですが、大人には同じ世界の上に、差別が根付く文化が見えます。
肉食獣と草食獣、大型獣と小型獣、動物の種類毎にも見える優劣。
生まれ持った変えようの無い特徴で一つの世界の中なのに、住む場所、食べる物、持たれるイメージに仕事と、複雑な人間(動物)模様があります。
これらの、人種もとい種族毎の対比を楽しみ、自然と差別や先入観について視聴者が考えさせられるのが一つ目の対比ポイントです。
2、ジュディとニック
メインの主人公であるウサギのジュディと、その相棒になるキツネのニック。
この二人が、二つ目の対比ポイントです。
ウサギとキツネ、草食動物と肉食動物と言う分かりやすい対比だけでなく、警察官と詐欺師、女と男、夢を追っているか諦めたか、見た目を気にするか中身を気にするか、徹底して正反対のキャラクターとして描かれています。
この二人が謎の失踪事件を共に捜査する事になり、たとえ境遇や性格が正反対だろうとも最高の相棒になれる事は、皆が分かりあえる世界を予感させます。
3、見た目と中身
主人公であるジュディは正義感溢れ、夢を追い、努力もするキャラクターとして描かれています。
ジュディはウサギだから警察官になれないと周囲に言われてきましたが、それを跳ね除け、周囲の予想を裏切って夢を叶えようとしている姿は応援したくなりますよね。
ですが、そんな偏見と戦っているにも関わらず、ジュディは自覚無く物事を見た目で判断する性格をしています。
散々見た目で判断されて来たからこそ、見た目が大事だと考える様になってしまったのでしょう。
夢である警察官も、困っている人を助けたいのと同時に、憧れる正義の味方と言う社会的な立場、要するに見た目やブランドが欲しくて目指しています。
なので、夢だった都会の警察官になったのに駐車券を切る仕事に配属されてしまった時は、これは自分の夢じゃ無いと文句ばかり出てきます。
ニックとの出会いも、演技と見た目に騙されて詐欺の片棒を担がされると言う形での出会いです。
ジュディは、見た目というブランドを第一に考えるキャラクター故に、ブランドに意味が無い事に気付き自分で手放すまで、様々なブランドに騙され続けます。
この、主人公であるジュディと共に見ていくズートピアの世界は、見た目と中身だけでなく、時には過去と現在までが対称的なギャップで溢れています。
ずる賢い肉食獣のキツネなのに、仕事の遅いナマケモノなのに、Mr.ビッグと言う名の恐ろしいマフィアのボスなのに、いじめっ子だったのに、味方だと思ったのに……
4、しっかりとしたミステリー
ズートピアは可愛い見た目に反して、ジュディとニックの凸凹コンビが連続失踪事件の謎を追っていくミステリーが物語のメインです。
子供向けの見た目に騙されるなかれ、張り巡らされた伏線、ミスリード、どんでん返し、しっかりした犯人の動機と、とてもよく出来たミステリーなんです。
ミステリーなのでネタバレは避けますが、事件の謎が解明された瞬間に、巧妙に潜んでいた伏線の回収と共に、それまで見ていたズートピアの世界がガラリと色を変えます。
つまり、事件の真相を知らないで見ていた世界と、真実の暴露が行われた世界、その対比が見事なんです。
真実の暴露によってジュディと真犯人の対比が明らかになると、観客はジュディがニックと出会っていなければ、将来こうなっていたかもと思う事になります。
文化や年齢層を超え、安心して見れる傑作アニメ
様々な対比構造で彩られた魅力的なズートピアの世界。
直接描けば誰かが傷ついたり、逆に過剰に反応するかもしれない「差別」や「偏見」と言ったテーマを、誰もが一緒に見れる様に作った上で、誰もが楽しめ、さらに考えさせられる。
オチを知っていても何度も見たくなる仕掛けもある、正に傑作アニメーション映画です。
見た事が無い方は、楽しい映画なので先入観無く一度見て見て下さい。
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