「一般人の英雄物語」とは?
ここでは「一般人が英雄になる」状況をテーマにした物語を解説します。
一般人だって、やる時にはやるんです。
この形式の物語は、構造カテゴリーで別の言い方をするならば「難題に直面する中で、使命を果たそうとする物語」となります。
目次
- 解説
- 必須要素
- 該当作品
解説
一般人が英雄になる?
まず「一般人の英雄物語」とは、どの様な物語を指すのか?
この記事では「突然事件に巻き込まれた一般人が、事件を解決する中でヒーローになる物語」として解説していきます。
主人公は一般人だけど凡人じゃない
この形式の物語の主人公は、一般人です。
社会に溶け込み、普通に仕事等をして暮らしています。
ですが、今までのキャリアで身に着けた突出した技術や技能を持っていて、一般人には違いありませんが、決してただ者ではありません。
巻き込まれる事件
物語が始まると、主人公は運悪く事件に巻き込まれます。
更に悪い事に、主人公は事件を解決出来ないと、破滅する事が確定してしまいます。
それは、主人公は閉鎖空間で悪人との駆け引きを強いられるからです。
映画「ダイハード」では、主人公である刑事が別居中の妻に会いに行った高層ビルがテロリストに占拠され、妻とその同僚が人質になり、助けなければなりません。
映画「スピード」では、バスが時速80キロ以上の速度に一度なると爆弾のスイッチが入り、速度を80キロ以下に落としても、乗客が降りてもバスが爆発すると言うバスジャック事件が起きます。主人公の刑事は犯人に指定され、乗客を助け出す為に降りる事の出来ないバスに乗り込みます。
事件解決に乗り出す主人公
主人公は、事件の解決に乗り出さざるを得ない状況に置かれている為、必死に行動します。
一人で解決するのは到底不可能なので、主人公は状況に従ってお決まりの行動をします。
- 現場で協力者を一人確保する。二人になるだけで出来る事の幅が広がります。また、この協力者がいる事で主人公が弱音を吐いたり強がりを言ったりと、会話する相手が出来る為、非常に重要な役割があります。
- 事件が表面化していない場合は、外の人間に事件を知らせます。これだけで1ドラマ生まれます。
- 主人公の存在が敵に知られていない場合は、身を隠し潜みます。いつまでも隠れていられませんが、隠れながら情報収集出来ると、それだけ有利に立ち回れます。
あとは、敵の正体と目的を探りながら、敵との駆け引きを生き延びる為に戦っていきます。
計画失敗の原因、主人公
主人公は、機転と持ち前の技術を駆使して敵の計画を少しずつ崩していきます。
敵が複数のテロリストなら、一対一で戦える様に立ち回って数を減らしたり、武器を奪ったり、時には待ち伏せや罠で倒していきます。
同時に敵の目的を探っていき、計画の裏をかいて追い詰めていきます。
敵の最後の抵抗
これでもかと言う主人公の活躍によって敵の計画は失敗の色が濃厚になり、もう敵からすると逃げる以外に道が残されていません。
散々引っ掻き回された経験から、主人公を最大限に警戒して、主人公の大切な人を人質に逃亡を図ります。
閉鎖空間には、主人公の大切な人が閉じ込められているので、主人公に対して有利になれる情報を手にしたと犯人は喜びます。
一方、大事な人を人質にされたら、主人公は追うしかありません。
フィナーレ
敵に追いついた主人公は、最後の決戦に入ります。
人質にされた大切な人が危険な目に遭う隣での、敵のボスとの一対一の最後の戦いです。
閉じ込められていた閉鎖空間は、この頃になると爆破されたり、もうじき何かと衝突したり、墜落したり、とにかく大変な事になります。
タイムリミット、ギリギリのバトル、守らなければいけない大切な人と、とにかく状況が主人公を追い詰めます。
ここで負ければ敵に逃げられてしまうか、大切な人が殺されてしまう危機的状況で、主人公は機転を利かせたり、持っていた技術を駆使して、ボロボロになりながらの勝利を手にします。
大切な人を守り抜き、敵の計画が完全に潰えた所で、物語はフィナーレを迎えます。
まとめ
以上、一般人の英雄物語とは、事件に巻き込まれた一般人の主人公が、犯人と駆け引きをして最後には倒す物語と言う事でした。
この形式の物語のポイントは、主人公の持っているキャリア(今までの経歴)による知識や技術を駆使した敵との駆け引きでしょう。
事件を起こす犯人からすると、計画にとって予想外の要素の主人公が、計画を内側から壊していく姿は、見ていてハラハラ出来て、とてもスリリングです。
この記事が好きな作品探しや、この形式の物語を作る時の参考になればと思います。
必須要素
難題解決
- 突然の事件
- 事件に対して平凡な主人公
- 唯一好意的な仲間
- 生き残りをかけた試練
スーパーヒーロー
- 弱点や制限
- ヒーローとしての名前
- 守るべき相手
- 倒すべき相手、解決すべき問題
「一般人の英雄物語」該当作品
※地道に追加、修正予定。
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