シナリオの書き方「怪物に立ち向かう人々の物語」の脚本構造を紹介!力を合わせろ!

「怪物に立ち向かう人々の物語」とは?

ここでは「怪物に立ち向かう人々」をテーマにした物語を解説します。

力を合わせて、強大な怪物に立ち向かいましょう。

この形式の物語は、構造カテゴリーで別の言い方をするならば「怪物の対処法を探り、組織を変えようとする物語」となります。

目次

  1. 解説
  2. 必須要素
  3. 該当作品

解説

怪物に立ち向かう人々?

まず「怪物に立ち向かう人々の物語」とは、どの様な物語を指すのか?

この記事では「強大な力を持った怪物に対して、協力して立ち向かう人々の物語」として解説していきます。

 

主人公は一般人だけど凡人じゃない

この形式の物語の主人公は、一般人です。

社会に溶け込み、普通に仕事等をして暮らしています。

ですが、今までのキャリアで身に着けた突出した技術や技能を持っていて、一般人には違いありませんが、決してただ者ではありません。

巻き込まれる事件

物語が始まると、社会を揺るがす事件が起きます。

危険な怪物が暴れ始めるのです。

主人公は運悪く、事件の最前線で巻き込まれます。

ですが、主人公にはどうする事も出来ません。

主人公が所属している組織は、主人公の意見をまともに受け取らず、既にあるルールをどうにか適応して、怪物に対処しようとするからです。

映画「インデペンデンスデイ」では、エイリアンが地球に侵攻してきて、人類は一方的に蹂躙されて行きます。主人公の一人は、エイリアンの発する信号が攻撃のカウントダウンだと気付きますが、どうする事も出来ません。

映画「シンゴジラ」では、突如現れた巨大生物ゴジラが移動するだけで町は大惨事となり、政府も自衛隊も止める事が出来ません。主人公は、全容が分かる以前から巨大生物がいる可能性に気付きますが、意見は聞き入れられません。

怪物の力は強大かつ圧倒的で、攻撃に容赦が無く、主人公だけでなく誰一人として戦う事さえままならず、一方的にやられてしまいます。

怪物退治に乗り出す人々

一旦、怪物の攻撃がやみます。

怪物には計画や事情があり、最初の攻撃で全てを破壊しつくす事はありません。

この隙に主人公を始めとした人々は、怪物の正体や狙いを探ります。

怪物を倒すためのチームが作られ、主人公はチームの一員に入る事になります。

チームとは別の人々は、何が怪物に有効なのかを試しますが、試した武器は怪物に歯が立ちません。

大多数の人々は、既にあるモノを使って怪物を倒そうと躍起になります。

怪物を知る者

怪物を倒そうと試行錯誤していると、主人公のもとに怪物の情報が舞い込みます。

謎の怪物だと思われた存在は、力ある組織によって秘匿されていただけで、以前から認知された存在だと言う事が分かります。

事態に対処する為、秘匿されていた情報が主人公達にもたらされ、怪物の謎が少しだけ解明されます。

ここで分かるのは、どんな手を使ってでも怪物を倒さなければ危険な理由です。

もっと強い攻撃ならば

急いで怪物を倒したい人々は、次の手に出ます。

大抵は、叩いてだめなら、もっと強い力で叩こうと言う様な手段に出ます。

ミサイルが駄目なら核ミサイルと言う考え方です。

ですが、怪物の持っている性能の方が一枚上手で、攻撃は効かず、被害ばかりが大きくなります。

映画「シンゴジラ」では、戦車やヘリコプターの攻撃で無傷だった事で、今度は爆撃機で攻撃をします。しかし、爆撃の反撃としてゴジラが放射線を口から背中から放出してしまい、東京は焦土と化します。

映画「インデペンデンスデイ」では、ミサイルが利かないので核ミサイルで攻撃をしますが、バリアで阻まれ、一方的に負けてしまいます。

ここで主人公の所属している組織は、今までのやり方では怪物を倒せないと認めざるを得なくなります。

怪物の倒し方

これまで集めた全ての怪物の情報から、主人公の所属するチームで一つの仮説が立てられます。

怪物を倒す為、人々は一致団結して一つの計画に全てをかける事になります。

何らかのタイムリミットに追われており、これが最後の計画となります。

映画「インデペンデンスデイ」では、エイリアンのバリアを無効化出来れば打撃を与えられると考え、鹵獲したUFOをスパイに使ってエイリアンの母船に侵入し、バリアを無効化するコンピュータウィルスを感染させようとします。

残りの戦力が限られ、作戦が失敗すれば地球はエイリアンに侵略されてしまいます。

映画「シンゴジラ」では、体内で核融合しているゴジラに対して特別製の血液凝固剤を飲ませる事で、活動エネルギーを奪い、凍らせて無力化させようとします。

ゴジラを危険視した外国からの日本への核攻撃のカウントダウンが迫っており、日本政府は核攻撃前にゴジラを倒さなければなりません。

最終決戦

最初はバラバラだった人々の力を集結し、計画の準備を推し進め、いよいよ最後の戦いです。

全員が計画の為に捨て身で立ち向かい、多くの犠牲を出した末に計画は実を結びます。

人々は怪物に対して初めて攻勢に出る事に成功し、その勢いのままに怪物を倒します。

世界は平和を取り戻し物語はフィナーレを迎えます。

 

まとめ

以上、怪物に立ち向かう者達の物語とは、突然暴れ出す怪物に対処する為、人々が心を一つにして協力し、ついには怪物を倒す物語と言う事でした。

この形式の物語のポイントは、怪物の倒し方の仮説を導くまでの前半と、計画を実行するまでの後半、全体を通して人々が一つにまとまっていく姿の描写でしょう。

バラバラだった人々が一つの目的の為に、心を一つにして計画に取り組むまでの流れは気持ちが良いものです。

この記事が好きな作品探しや、この形式の物語を作る時の参考になればと思います。

必須要素

モンスターパニック

  • モンスターから逃げられない空間
  • 貪欲の罪に罰を与えるモンスター
  • モンスターの知識を持つ者

組織を変える

  • 変えるべき慣習やルールのある環境
  • 慣習やルールの異常性に気付ける主人公
  • 慣習やルールに抵抗する主人公

「怪物に立ち向かう人々の物語」該当作品

地道に追加、修正予定。

※他の形式の物語も知りたい場合は、物語カテゴリーをご覧ください。

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