シナリオの書き方「大災害物語」の脚本構造を紹介!どうにかして生き延びろ!

「大災害物語」とは?

ここでは「大災害による混乱」をテーマにした物語を解説します。

巨大な災害に巻き込まれる中で、生き残る為に対処せざるを得なくなった人々を扱った物語です。

いわゆるディザスター物となります。

この形式の物語は、構造カテゴリーで別の言い方をするならば「突然の事件に対処する中で、成長の旅をする物語」となります。

目次

  1. 解説
  2. 必須要素
  3. 該当作品

解説

大災害とは?

まず「大災害物語」とは、どの様な物語を指すのか?

この記事では「大規模な災害に遭遇した人々が、生き残りをかけて対処する物語」として解説していきます。

ここでの大規模な災害とは、自然災害を指します。

具体的には、巨大隕石の衝突、巨大竜巻、火山の噴火等です。

 

主人公は一般人

この形式の物語の主人公は、基本的には一般人です。

ですが、大災害に対して、その他の人よりは予め知識がある場合が多いです。

中には、専門の研究者で調査の為に行った先で、運悪く巻き込まれる場合もあります。

特別な技能や経験によって、大災害の危険を予測したり、対処法や判断材料をいくつか知っていますが、大災害を止める事も、人々を事前に逃がす事も主人公には出来ません。

大災害の予兆

物語が始まって少しすると、主人公が異変に気付く事件に遭遇します。

主人公を除き、他の人々は手遅れになるまで異変には気付きません。

主人公は、徐々にですが大災害に巻き込まれ始めます。

映画「デイ・アフター・トゥモロー」では、主人公は近い未来に訪れる急激な氷河期を予測しますが、誰にも取り合って貰えません。

映画「ディープ・インパクト」では、天文マニアの主人公が巨大隕石を発見し、交流のある天文学者が衝突を予測しますが、天文学者が不幸にも事故に遭ってしまいます。

牙を剥き始める大災害への対処

これから大災害が起きる事を確信する事件が起きます。

それによって、危険が迫っている事を多くの人が認識する事になります。

映画「デイ・アフター・トゥモロー」では、大型の台風やハリケーンが世界中を襲い、あまりの寒さにヘリが墜落し、車を出た瞬間に人が凍る事件まで発生して、主人公の予測よりも事態が悪い事が分かります。

映画「ディープ・インパクト」では、1年後に巨大隕石が地球に衝突するので、隕石を破壊する計画が進んでいるニュースが流れます。

目の当たりにする脅威

徐々に、大災害が本気を出し始めます。

人々は、どうにか対処しようと行動しますが、大災害によって牙を剥く自然の力は、人とってあまりにも強大で、計画も予測も役に立たず、事が上手く運びません。

映画「デイ・アフター・トゥモロー」では、主人公とその息子を軸に物語が進みます。

主人公は仲間と主人公の息子がいる図書館を目指し、息子は図書館で生き延びた人々と生き延びようと努力します。

その際、氷河期によって齎される様々な脅威が人々に襲い掛かります。

映画「ディープ・インパクト」では、主人公以外にも様々な人々の目線で物語が進みます。

隕石の地球衝突判明から、隕石の破壊失敗、100万人限定のシェルター等を巡って、ドラマが展開します。

その際、隕石衝突によって齎される様々な脅威が人々に襲い掛かります。

仲間を生かす為に

大災害に巻き込まれながらも、生き延びる為の対処法を人々は必死に探します。

ここで描かれるべきは、人々の勇気、自己犠牲、諦めない心、仲間や愛する人を想う姿勢等でしょう。

極限状態に置かれ、人々は大切な人を生かす為、または大切な人の為に死を受け入れる事を選び犠牲となっていきます。

映画「デイ・アフター・トゥモロー」では、誤って穴に落ちてしまい他を救う為に自らロープを切る仲間や、怪我をした仲間の為にオオカミの囮になって窮地を切り抜ける主人公の息子、息子を救う為に氷河期の暴風雨に耐えて前に進む主人公等、登場人物達は、それぞれ大切な人の為に身体を張っていきます。

映画「ディープ・インパクト」では、主人公が恋人を自分と一緒にシェルターに入れる為に結婚を急ぎ、手違いで恋人がシェルターに入れなかったら自ら恋人を救いにシェルターを出てしまいます。また、隕石の爆破に失敗した宇宙飛行士達は、宇宙船を隕石にぶつけての最後の核攻撃を行う事で、どうにか地球を救おうと行動します。

フィナーレ

多大な犠牲の末に、人々は大災害から生き延びます。

共に巻き込まれながらも勇敢にも災害に立ち向かった人達のおかげで、生き延びたのです。

映画「デイ・アフター・トゥモロー」では、主人公が息子と再会し、仲間達と氷河期と言う大災害を生き延びた所で物語が幕を閉じます。

映画「ディープ・インパクト」では、シェルターから出た主人公が恋人と再会し、隕石落下による津波を避けて山に登り、宇宙飛行達の犠牲によって隕石の衝突をま逃れた事を知ります。米国大統領の演説で人々が犠牲者を想い、復興を誓って物語は幕を閉じます。

 

まとめ

以上、逃げ場の無い大災害に巻き込まれ、生き残りをかけて対処や脱出に奔走する人々の物語と言う事でした。

この形式の物語のポイントは、やはり極限状態での人々の行動でしょう。

時に自分の命も顧みず、大切な人の為、任務の為、偶然居合わせた弱者の為に自己犠牲を払ってでも他者を助ける姿には、色褪せる事の無い普遍的な感動があります。

この記事が好きな作品探しや、この形式の物語を作る時の参考になればと思います。

必須要素

難題解決

  • 突然の事件
  • 事件に対して平凡な主人公
  • 唯一好意的な仲間
  • 生き残りをかけた試練

成長の旅

  • 旅の目的、夢や目標
  • 目的を同じくする仲間の存在
  • 大事なのは成長の過程で、真の報酬は仲間

「大災害物語」該当作品

地道に追加、修正予定。

※他の形式の物語も知りたい場合は、物語カテゴリーをご覧ください。

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