沼田やすひろのストーリー創作講座集
表現と筋立てを知る
テーマを考える
【ショートプロット】
[発端]約15文字(問題を抱えている主人公が)
[展開]約30文字(どのように行動し、悩んで)
[結末]約15文字(どのように変化するか)
+[ターゲット]
+[表現形式]
世界観を考える
【ミディアムプロット】
[発端]約50文字
[展開]約100文字
[結末]約50文字
シーンを考える
【ロングプロット】
[発端]約350文字
[展開]約900文字
[結末]約350文字
きちんとした文章ではなくても大丈夫。
それぞれ「対立」「葛藤」「変化」をイメージするセンテンスを箇条書きすれば良い。
逆に文章にしようとして失敗する方が多い。
文章化は次段階のフェイズプロットで行いましょう。文章表現者は情景をイメージさせる文章、
ビジュアリストはイメージボードをたくさん書きましょう。
キャラクターを考える【前半】
前編[役割(Role)]
【八つの役割】
1)主人公 (各話主人公)
2)狂言回し(シリーズ主人公)
3)協力者
4)敵対者
5)犠牲者
6)依頼者
7)援助者
8)対抗者(ライバル)映画【悪人】の場合
1)主人公 :父
2)狂言回し:逃亡するカップル
3)協力者 :母
4)敵対者 :現代社会(世間体)
5)犠牲者 :娘
6)依頼者 :娘の思い出、親族の中傷
7)援助者 :警察
8)対抗者 :第一の容疑者(アンチテーゼ)
キャラクターを考える【後半】
[デザイン]
※今回のキャラクターデザインは「Mがんぢー」さんです。
【新しいキャラクター】
・筋立ての中でのキャラクターの機能(アクション/行動)が一目でわかるように!
[元となるビジュアルイメージ(なるべく別のジャンルから持ってくる)]
+
[ターゲットの求める要素]
+
[ターゲットの見たことのない要素]※キャラクター設定は、デザイナーさんが「いたずら書き」をしたくなるようなものを!
筋立てを考える
~13フェイズ構造~
【13フェイズ】
0)背景
★第1幕
1)日常
2)事件
3)決意
★第2幕
4)苦境
5)助け
6)成長(工夫)
7)達成
8)試練
9)破滅
10)契機(時間制限付きの究極の選択で対決への決意をする)
★第3幕
11)対決
12)排除
13)満足
13フェイズを重ねる
13フェイズ構造を「重ね掛け」することによって、
深いストーリーが生まれます。
「重ね掛け」をしているフェイズが強く強調されます。シンプル13フェイズが、はっきりわかる最近の作品の例
・ブラックスワン(この講座では説明していませんが、類推してくださいね)
・300(この講座では説明していませんが、類推してくださいね)【重ね掛け】
ひとりの主人公に重ね掛けをする例
・マトリックス
・ダークナイト・ライジング(この講座では説明していませんが、類推してくださいね)ふたりの主人公の筋立てを重ねる場合
・硫黄島からの手紙
・(恋愛モノ:主人公の男女ふたりにそれぞれ13フェイズを作ります)
感情表現
感情の対比
視聴者(ターゲット)に強く感じさせたい感情Bの
直前の感情表現Aを何度も重ねて強調することにより、
目標の感情Bを強く表現できる。
13フェイズと感情表現とキャラクター
ストーリー
【まとめ】
表現と筋立ての違いをもう一度考えましょう。
筋立ての構造を知っていて、
あえて、筋立ての形を変えて、テーマを伝えるのも表現のひとつです。「SDガンダムフォース」第46回「虚武羅丸の涙」は
研究のために、ぜひご覧ください。
沼田やすひろ先生教科書紹介
論理面を補強して、図解や具体例を紹介しています。
【超簡単! 売れるストーリー&キャラクターの作り方】 講談社
・・・ごめんなさい。正直言って、あまり簡単じゃありません。
でも、この手の「作劇術」の本の中では、かなり簡単な方だと思います(汗)参考書
【「おもしろい」映画と「つまらない」映画の見分け方】 キネマ旬報社
【「おもしろい」アニメと「つまらない」アニメの見分け方】 キネマ旬報社