【連載第1回】けっこう真面目な魔法の歴史。現実で魔法がどのように生まれ、どう変わっていったのか?

魔法の歴史のお話

この記事では、魔法の歴史について多分に推測を含んで考察していきたいと思います。

神話や宗教にも触れますが、それらを否定も肯定もする意図はないので、悪しからず。

1ページで一気に読みたい人は、下記リンクから(内容同じです)。

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ゆっくりまっちゃさんの動画(簡易内容)(公認)

魔法の始まり

人に近い生物が地上に現れ始めたのは250万年前の事らしい。

今の人類の祖の化石は、およそ20万年前から地球上にいたと言う。

これらの記事で、以前も少し触れたが、順を追ってまた説明したい。

人類の文化の痕跡は、およそ8万年前には確認されている。

紀元前8万年前

文明も無い時代。

厳しい環境や、激しい気候変動によって、全世界の人類の総数は1万人程度の時代。

ガチの氷河期で、どうしようもなく厳しい環境だからこそ、人類は魔法を必要とした。

「フェティシズム」と呼ばれる「狩猟成就の儀式」と推測される痕跡が、この時代にあった。

つまり、神が生まれるよりも前の時代に、人類は生き延びるために既に魔法のベースとなる概念を手に入れていたのだ。

それは「願い」「祈る」事だ。

これが魔法の起源となり、後に発展していく事になる。

厳しい環境で生き残るために、人類は魔法を発明したのだ。

「獲物が取れますように!」

と本気で願掛けでもしなければ、地域によっては、とてもじゃないがやっていられない時代だったのだ。

最初の魔法

人が最初に手に入れた具体的な魔法は「自然現象の模倣」だった。

『金枝篇』で有名なフレイザーが言うところの「類惑魔術」から全てが始まった。

これはつまり、天気を予測したり、獲物の位置を推測したりと言った類の、かなり具体的な技術だ。

現代においては、魔法でも何でもない事だが、これが全ての始まりだ。

「異様に勘が良い」「感度が良い」者の助言は、その他の者からすれば魔法がかって感じられるのは、今も同じだ。

当時は、なにせ文明が存在せず、サルの生活を卒業したばかりの人類だ。

絵も文字も無い時代、一代しか知識の蓄積が出来ない環境で、一部の優秀な者は、生まれた環境で培ったセンスによって「魔法使いの祖」としての頭角を現していった。

もっとも、そういったセンスを持った仲間がいない集団は、厳しすぎる自然環境を生き延びる事が出来なかった可能性も十分にある。

その場合は、不運や自然淘汰によって優秀でない者達は容赦なく命を落とした。

どちらにしても「魔法使いの祖」は、他の人々に強い影響を持った存在だった。

紀元前3万年前

いまだ文明は出来ていなかった。

それでも人類の文化は、徐々に発展していった。

5万年もの間ゆっくりと「絵」や「口伝え」で後世に向け、曖昧な知識の伝言を続ける事で、人々は不完全ながら知識の蓄積を行う事が出来た。

この知識の伝言ゲームによって、事実は原型を失い、時に脚色され、物語や教訓となって後世の人々を生き永らえさせた。

アニミズム(マナ等の魔法的力)、トーテミズム(動物)、シャーマニズム(憑依や脱魂)と言った概念が徐々に形成され、人類の歴史にして既に数万年分の知識を独占している「魔法使いの祖」は、より力を強めていた。

人類数万年分の教訓や知識は、「自然現象の模倣」を可能にする事で人類に多大な恩恵を与える。

例えば、

  • 道具、毒や薬の知識
  • 動物の行動パターンの知識
  • 天気、星を読む知識
  • 意味のある、まじない、儀式、儀礼の知識

等は、生存率を高める事に直接的に役立った。

店が無く、職人もいない時代は、道具は自給自足するのが当たり前だ。

周囲の環境に対する知識や経験が深いほど、有利に材料を手に入れられる。

毒は、知っていればこそ避けられ、獲物を捕らえるのに利用したり、時にはトランスする為にも使うことも、薬にする事も出来た。

動物を知り天気や星を読めれば、危険には近寄らないで済むし、方角を知ったり季節を予想する事も出来た。

まじないは、獲物を捕れると人を信じ前向きにさせ、儀式や儀礼によって出来があまりに悪いものは除外され、パスできたものは自信を持ち、同時に仲間意識も強固にした。

紀元前2万年頃には農耕が起き、特に季節や天気に対する知識は、死活問題になっていった。

多神教の始まり

ありとあらゆる知識の蓄積が行われ、人々にとって利と害になる大切なものが生まれた。

それを、人々は守り、時には避けた。

そして、利害をもたらす「偉大なモノ」に対して、意思の疎通を試みた。

こうして、一種の擬人化によって高等な動物、植物、自然に対して人々は信仰を持ち始めた。

すると、人類は儀式的な「生贄」の概念と、文化的タブーを手に入れた。

紀元前8千年に差し掛かる頃には、人類の人口は全世界で5百万人を超え、世界中に散らばりつつあった。

文化と魔法の力によって、人類は7万年かけて5百倍にまで増えたのだ。

次回予告

次回、文明と魔法。

メソポタミア文明が起こり、神話の時代に人類は突入する。

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