【連載第2回】けっこう真面目な魔法の歴史。現実で魔法がどのように生まれ、どう変わっていったのか?

魔法の歴史のお話

この記事では、魔法の歴史について多分に推測を含んで考察していきたいと思います。

神話や宗教にも触れますが、それらを否定も肯定もする意図はないので、悪しからず。

紀元前7千年

人類は、この時には文字の原型を獲得していた。

つまり、人はこの時には、情報を伝えられる範囲を飛躍的に伸ばしていた。

文字と言う情報の外部記憶によって、時間的に後世へ伝える範囲と、空間的に遠地へ伝えられる範囲が増えた訳だ。

この文字の発明は、今風に言えば「インターネットの発明」ぐらいのインパクトがあった筈だ。

最初は、それが何の役に立つか誰も本当には分からないが、気が付けば無くてはならない物となっていった。

そうして人類は「魔法」「文字」「宗教」を手に入れる事で、2~3千年経つと、ついに文明と呼べる物を獲得するに至った。

メソポタミア文明

紀元前4200年には存在していたメソポタミア文明では、楔形文字が使われ、大規模な集団生活をする人々は繁栄していた。

紀元前2600年には、ゲームやアニメで人気な「Fate」シリーズでお馴染み「ギルガメッシュ」が歴史上に登場すると言われている。

さすがに、史実では「ゲートオブバビロン」や「エア」等の法具は存在しなかったが、記録が残る最古の英雄王ギルガメッシュは、半神半人の存在と実際に信じられていた。

怪物フンババ、神が粘土から創った野人エンキドゥ、大いなる自然を象徴する神々が神話には登場する事から、文字が生まれる前の数万年単位の伝言ゲームによる自然な編纂や、意図した脚色が強く感じられる。

だが、その多くは、人類が言語を獲得して以来、どうにか後世に伝え、生存率を高める事に役立つと判断した「膨大な過去の経験」からなる「実際にあった出来事」をベースにした物語である可能性が極めて高い。

そうして、王や、魔法を操る時の権力者達は、そういった高等な情報にアクセスする権限を持っていた事で、情報を利用し、時には信じ切って、文明を導いた。

占星術の登場

文明の確立と共に大規模な農耕が行われるようになると、最も重要な「魔法」は「占星術」となった。

「願い」「祈る」魔法も、「自然現象の模倣」を目指す「類惑魔術」も、もちろんあった。

アニミズム(マナ等の魔法的力)、トーテミズム(動物)、シャーマニズム(憑依や脱魂)と言った概念は明確に「魔法」として人々に認識されたが、紀元前2万年頃から始まった農耕以降、特に季節や天気に対する知識は、大勢の人間が狭い地域で生存する必要がある文明存続にとって、死活問題だった。

当時を生きる本物の魔法使いは、知識の蓄積や、何代にもわたり度重なる仮説と検証によって「星の位置によって、決まった事が起きる世界のパターン」を見つけた。

これは、後に天文学に発展する。

最初は、夜の明かりや、方角の目印に過ぎなかった物が、長い時を経て「学問」の前に「予言」に変わったのだ。

上で既に答えを書いているし、察しの良い人は分かると思うが、星を見る事で「占星術師」と呼ばれる魔法使い達は「一年」と言う季節等の周期が、昼と夜がくり返すように、どうやら「正確に繰り返している」事に気づいたのだ。

つまり「占星術」の「予言」の始まりは「地球の公転によって巡る季節」に気づく事がきっかけで始まった訳だ。

季節が分かれば、乾期、雨期等のパターンが分かり、先に読め、農耕をする上で圧倒的な優位性を獲得できる。

だからこそ「占星術師」や「予言者」は、有能であれば絶大な力を持っていた。

カレンダーの無い世界で、占星術師だけがカレンダーを独占できたのだ。

当時の人々は「地球が太陽の周囲を自転しながら公転している」なんて事は知らない。

だから、更に、こう考えたのだ。

「星を読めれば、未来が分かるらしい。未来の季節が分かるのだから、他の事もわかる筈だ」

そうして、占星術師を始めとした魔法使い達は、

「自然の中に隠された暗号を読み解く事で、予言などの超常的な事が出来る」

と考えるようになっていった。

次回予告

次回、エジプト文明の神話と錬金術。

メソポタミア文明が起こった後、紀元前3500年のエジプトでも文明が栄えていた。

エジプトでは、メソポタミアと共通した神話や魔法も独自に生まれる中、メソポタミアとは別の魔法が発展していった。

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