シナリオの書き方「社会の規律に立ち向かう人々の物語」の脚本構造を紹介!絆を示せ!

「社会の規律に立ち向かう人々の物語」とは?

ここでは「社会の規律に立ち向かう人々」をテーマにした物語を解説します。

社会の規律を乱してまで、守りたい人の為、社会と戦う物語です。

この形式の物語は、構造カテゴリーで別の言い方をするならば「タブーに触れる事で、組織を変えようとする物語」となります。

目次

  1. 解説
  2. 必須要素
  3. 該当作品

解説

社会の規律に立ち向かう人々?

まず「社会の規律に立ち向かう人々の物語」とは、どの様な物語を指すのか?

この記事では「愛する人と一緒にいる為に社会のルールを破った事で、社会から攻撃され抵抗する人々の物語」として解説していきます。

主人公は一般人だけど、社会的な弱者

この形式の物語の主人公は、一般人です。

社会に溶け込み、普通に仕事等をして暮らしています。

ですが、社会を階層で見たときに、決して恵まれた立場にはありません。

映画「チョコレートドーナツ」では、同性愛に偏見のある社会の中で、主人公はゲイです。

映画「アイアムサム」では、主人公は知的障害と言うハンデを抱えています。

大切な存在との穏やかな日常

物語が始まると、まずは主人公にとって大切な存在が提示されます。

社会の片隅で、主人公と大切な存在は幸せな日常を送っています。

あくまでも社会的弱者と言う特徴がある主人公は、大抵の場、経済的に裕福ではありませんが、精神的には満たされ、意志が強いです。

主人公にとっての大切な存在には、いくつか特徴があります。

  • 主人公と共にいる事が、本来は不自然な関係。
  • 主人公の事を信頼し、愛している。
  • 社会的に守らなければならない、ピュアな存在。

おおよそ、この様な特徴のある存在の為、非常に魅力的な日常を見せてくれます。

映画「チョコレートドーナツ」では、主人公は近所に住むダウン症の少年を善意から引き取り、面倒を見るようになります。

映画「アイアムサム」では、実の娘を周囲の助けを借りて育てています。

映画「ギフテッド」では、亡くなった姉の娘を引き取り、周囲の助けを借りながら育てています。

違和感に気づく社会

主人公達が送る日常に、暗い影が差します。

小さな事件をきっかけに、社会の規律を象徴する人々が、主人公から主人公の大切な存在を引き離そうとします。

映画「チョコレートドーナツ」では、ゲイカップルと少年の同居は教育上良くないと、ゲイに偏見を持つ人々の悪意によって少年が家庭局に保護と言う名目で引き離されてしまいます。

映画「アイアムサム」では、知的障害を抱えたシングルファザーには養育能力が無いと、実の娘を児童福祉局が引き離してしまいます。

映画「ギフテッド」では、祖母(主人公にとっては母親)が孫の存在を知り、親子で親権争いにまで発展してしまいます。

どの場合でも、社会は主人公達のお互いを想いあう気持ちよりも、冷たい規律を盾に、保護の名目で引き離そうと攻撃してくるのです。

絆を証明するが……

主人公は仲間達と、引き離された存在を取り戻そうと戦いを始めます。

大抵の場合、社会を相手に正当性を示そうとするため、裁判に準ずる「相手の土俵」で戦う事を強いられます。

主人公は、大切な存在との絆を戦いの中で証明し、一緒にいる事の正当性を訴えます。

ですが、社会が敷いた規律に逆らう事は出来ず、主人公は戦いに負けてしまいます。

映画「チョコレートドーナツ」では、主人公達と少年の間に絆がある事が証明され、誰の目にも一緒にいるべきと見えますが、問題なのは絆では無く主人公がゲイである事として、裁判に負けてしまいます。

映画「アイアムサム」では、主人公と娘の絆は証明されますが、知的障害を理由に裁判に負けます。

映画「ギフテッド」では、絆は証明されますが、経済的理由を含め裁判が不利になり、祖母からの譲歩案を受け入れざるを得なくなり、事実上の敗北を喫します。

起死回生の一手

社会を相手に、手痛い敗北を経験しますが、諦めるわけにはいきません。

先の戦いで主人公と、大切な存在の絆が証明された事で、手を貸してくれる存在が現れます。

今度は、別のアプローチで、主人公側から仕掛ける番です。

映画「チョコレートドーナツ」では、新しい弁護士をつけ、別の切り口で裁判を行います。

映画「アイアムサム」では、周囲の助けを借りて、娘が里親に出された家の近くに引っ越し、主人公はいくつも仕事を掛け持ちして経済的養育条件を満たそうと努力を始めます。

映画「ギフテッド」では、主人公は大切な存在との絆の危機に立たされますが、仲間から貰った切欠から、祖母に隠していた『ある事実』を明かす決意を固めます。

戦いの結末

別のアプローチで、主人公は大切な存在と共にいる事の正当性を証明しました。

それに対して、主人公と敵対していた社会を象徴する敵対者が、答えを出します。

映画「チョコレートドーナツ」では、どうしてもゲイを許容できなかった社会によって、ジャンキーである少年の実母が呼び出され、少年は実母の家に帰されることが決まってしまいます。

映画「アイアムサム」では、主人公と娘の絆が切っても切り離せない事を悟った里親によって、二人は共にいられることになります。

映画「ギフテッド」では、主人公が、大切な存在の祖母に『母親の真実』を伝えた事で、祖母は自身の間違いに気づき、主人公の正しさが証明されます。

戻った日常と変化

社会を象徴する敵によって下された審判後の日常が描かれます。

映画「チョコレートドーナツ」では、実母によるネグレクトに晒され、少年は主人公に会いに行こうと決め、一人街を彷徨い、最期は孤独に橋の下で衰弱死してしまいます。少年の死によって、社会が間違っていて、主人公達が正しかったと証明される訳です。

映画「アイアムサム」では、主人公と娘は、友人や里親に見守られ、幸せな日常を手に入れます。社会が主人公達が正しかったと認め、更には最初にはなかった支援をする事でより良い世界になっています。

映画「ギフテッド」では、和解した祖母の純粋な援助を受け、主人公は大切な存在との日常を取り戻します。孫は、祖母からの援助によって、経済的な不安も無くなり、世界はより良く変わっています。

これらの様に世界は、より良くなるか、より悪くなる事で、物語はフィナーレを迎えます。

まとめ

以上、社会の規律に立ち向かう者達の物語とは、一見正しい社会のルールによって大切な人と引き離された人々が、大切な人を取り戻す為に社会と戦い、社会に正しさを認められる物語と言う事でした。

この形式の物語のポイントは、とにかく主人公と大切な存在との絆の描写です。

社会的に規律やルール、法律で見て一緒にいるべきでない様に見えても、真の絆で心がつながっている事で、社会が「主人公と大切な存在は、セットで支えるべき」と気づく根拠になります。

絆は、どんな理由であれ、引き離す事は悲劇しか生まないと言う事です。

この記事が好きな作品探しや、この形式の物語を作る時の参考になればと思います。

必須要素

タブー破り

  • その社会での禁忌
  • 禁忌を破らないと満足出来ない主人公と仲間
  • 禁忌を破った代償

組織を変える

  • 変えるべき慣習やルールのある環境
  • 慣習やルールの異常性に気付ける主人公
  • 慣習やルールに抵抗する主人公

「社会の規律に立ち向かう人々の物語」該当作品

※地道に追加、修正予定。

※他の形式の物語も知りたい場合は、物語カテゴリーをご覧ください。

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