アニメ感想
あくまでも個人の感想です。
上野さんは不器用
- 世界観・リアリティ:★★★
- ストーリー・予測不能:★★★
- キャラクター・感情移入:★★
下ネタが結構エグイ、ギャグアニメ。
原作の連載がヤングアニマルなので、変に納得。
下ネタ耐性がある人なら、かなり面白いと思う。
ストーリーは、
天才発明家の上野さんが、自身の発明を使って、片想いしている後輩の田中の、気を引こうとしては、失敗し続ける。
そのテンプレ展開が、安心して見て居られる。
上野さんの変な所で乙女を発揮する可愛さ、上野さんの恋を応援する山下さんのツッコミ目線、気を引かれている事に気付きもしない田中の弩級の鈍さと言うバランス。
田中が愛されるキャラではない為、上野さんの事が好きになれない、笑えない人には勧められない。
似た系統のアニメでは「となりの関君」「ハイスコアガール」「からかい上手の高木さん」等があるが、ヒロインが片想い故の、ちょっかいとボケの両方を担当するのは、新鮮で良かった。
エガオノダイカ
- 世界観・リアリティ:★★
- ストーリー・予測不能:★
- キャラクター・感情移入:★
タツノコプロ創立55周年企画として期待されていた作品。
期待を背負っていたとは思うが、キャラ、ロボット、基本設定は面白そうなのだが、ストーリーが絶望的。
なんとか最後まで見たが、やりたかった事は何となく分かるが、脚本の力不足で出来なかった印象を受けた。
二つの国の戦争を通して王女と兵士、二人の少女の目を通して悲惨な状況が展開するのだが、基本的に「それだけ」。
登場人物達の行動が不自然だったり、頭があまり良くない事で感情移入し辛い為、悲惨な状況を見ても悲しくも何ともない人の方が多いと思う。
オチの解決策も「え?」と言う感じで、釈然としないまま物語は「大団円風」に終わる。
面白くない物語を分析して、どうすれば面白くなるかを勉強したい人は、見てみるのも良いかもしれない。
えんどろ~!
- 世界観・リアリティ:★★★
- ストーリー・予測不能:★★★★
- キャラクター・感情移入:★★★★
勇者パーティと魔王がラストバトルで事故に遭い、過去に飛ばされてやり直す話。
勇者パーティは記憶喪失で、魔王は自分が討伐される未来を回避する為に、勇者達を教師として導こうと奮闘する。
設定の時点で面白く、ユルイ設定のファンタジーと言う特性を生かしたテンポの良さ、ギャグの荒唐無稽さが心地良い良作。
キャラクター原案が「ゆるゆり」のなもり先生が担当していて、世界観を表しつつ非常に魅力的。
かぐや様は告らせたい~天才たちの恋愛頭脳戦~
- 世界観・リアリティ:★★★
- ストーリー・予測不能:★★★★
- キャラクター・感情移入:★★★★
エリート学校の生徒会を舞台にしたラブコメ。
上で紹介した上野さんが、好きな相手に「ちょっかいを仕掛ける」のと「結果悶える」のを一人でこなしていたのに対して、こちらは両想いだが「告白を相手からさせたい」二人が「仕掛け合う」事で「双方悶える」と言うシチュエーションを作り出していて、非常に面白い。
ケムリクサ
- 世界観・リアリティ:★★★★
- ストーリー・予測不能:★★★★★
- キャラクター・感情移入:★★★★
けものフレンズ騒動で一躍有名になったたつき監督率いるヤオヨロズ、irodoriが制作するオリジナルアニメーション。
一話から十話までの伏線を十一話で一気に回収して話題となった。
関連記事【たられば添削】「ケムリクサ」と戦って「けものフレンズ2」は、どうすれば良かったのか?でも触れたが、どこか低予算感がある画づくりながらも、物語・キャラクター・世界観のどれもが高い水準で調和が取れていて、非常に出来の良いアニメと言う印象を受ける。
焼き直し感の薄い、独自性の高い独特な世界観で繰り広げられる主人公達の旅路は、成長と謎の解明を手繰り寄せ、見た目に反して「王道」を行く作品だ。
誰も見たことが無い世界の分、入り込むまでに時間がかかるかもしれないが、見るだけの価値がある事は断言したい。
追記
最終回に至るまで、最高の作品だった。
各話に仕込まれた伏線が綺麗に回収され、そのうちの何割かは分かりやすく伏線シーンの回想など挟まず、無駄のない構成で最後まで駆け抜けた。
旅路を見守ってきた視聴者が望む気持ちの良い大団円には、製作陣への感謝と、次回作への期待が自然と湧いてきた。
けものフレンズ2
- 世界観・リアリティ:★
- ストーリー・予測不能:★
- キャラクター・感情移入:★
騒動の末、ケムリクサと言う対抗馬まで出てきて、不遇なアニメだと思われていたが、その出来も悲惨な物だった。
「2」を冠しながら、ブレる設定、テーマに子供向けでは無く子供騙しとも取れる適当な物語。
CGのクオリティが向上しているのに、全体のクオリティが恐ろしいレベルで下がっているという、製作者側で意図的にコンテンツの寿命にとどめを刺そうとしているとしか思えない。
金ばかりかけて中身の無いダメ作品のお手本と言って良い。
エガオノダイカと同じく、どうすれば面白く出来るかを考える為に見る点では、非常に勉強になる。
荒野のコトブキ飛行隊
- 世界観・リアリティ:★★
- ストーリー・予測不能:★★★
- キャラクター・感情移入:★★
ガールズアンドパンツァーの水島監督作品と言う事で期待されていたが、総評としては凡作であった。
演技の堅いCGキャラクター、大きな動きの殆んど無い物語、どこまでも曖昧で都合の良い世界の設定と、欠点を挙げたらキリがない。
一方で、気合入りまくりの空戦シーンや航空機の描写には、一見の価値がある。
日本軍の戦闘機が好きな人は、その為だけに見るのは在りかもしれない。
表現にステータスを全振りして、構造がスカスカになってしまった点で言えば、劇中移動基地にしている飛行船の様なアニメであった。
いっその事、美少女アニメと割り切って敵も味方も全員美少女にしてしまっても良かった風に思える。
放映前からゲームにフィギュアにとメディアミックスに力を入れていたので、ガルパ一期の様にゲームの方で、どうにか生き残りを図ってもらいたい。
盾の勇者の成り上がり
- 世界観・リアリティ:★★
- ストーリー・予測不能:★★★
- キャラクター・感情移入:★★★
素材や設定に面白さを感じる点はあるし、作画は良い。
だが、物語として見ると凡作感は否めない。
ライバルパーティや国を統治する王族の頭が「極端に悪い」事が、作品全体の魅力を大きく下げてしまっている風に感じた。
頭が悪いが力だけ持っているライバルが主人公の引き立て役としての機能が主になっていて、ライバルとしての機能を捨ててしまっている点が、本当に勿体無いポイントだと思う。
追記:初期ライバル達が主人公の引き立て役に終始したまま、一応の協力展開こそあったが最後まで残念な印象のままだった。
最終回直前で登場した異世界の勇者達はライバルとして機能していて良かったが、活躍時間があまりにも短い。
結局、盾の勇者が差別を受けていた詳細な理由も現時点では明かされず、モヤモヤは残ったままであった。
作画は最後まで良かったが、最後まで所々に勿体無さが見える作品だった。
どろろ
- 世界観・リアリティ:★★★★★
- ストーリー・予測不能:★★★
- キャラクター・感情移入:★★★★
手塚治虫の名作。
作画は良く、物語も高水準で、やはり安定して面白い。
設定に合わせたキャラクターの最適化も非常に好感が持てて、製作者サイドの名作を料理する為の熱量や心意気が感じられる。
容赦のない残酷な世界で、強く生きる二人の主人公の成長が心地よい。
追記:全体の総評としては、かなり面白かった。
ただし最後、最後の最後で風呂敷の畳み方が雑に感じてしまった。
最後の鬼神は雑魚扱いだし、育ての父親や生みの母親等の物語への絡み方に不自然さがあり、少し、いや、かなり残念。
だが、それを差し引いても、名作である事に変わりは無い事だけは保証する。
BanG Dream! 2nd Season
- 世界観・リアリティ:★★★
- ストーリー・予測不能:★★
- キャラクター・感情移入:★★★★★
ゲームによって不死鳥の様に息を吹き返したバンドリの二期。
一期を見ているか、ゲームをやっているか、好きなキャラクターがいるか、この条件次第で評価がガラリと変わってくる。
作画がハイクオリティのCGによって安定し、良く動き、芸も細かい。
コトブキ飛行隊と同じで、表現にステータスを全振りしているが、長らく動かしてきたキャラクターの為、魅力のツボがどこにあるのか全員把握されている為、終始キャラクターの魅力で押し切るスタイル。
なので、物語として見ると非常に物足りなさがある。
だが、ゲームのCMやPVとして考えれば、かなりの高水準であり、完全にファン向けの作品に仕上がっている。
ゲームが好きならおススメ出来る。
ブギーポップは笑わない
- 世界観・リアリティ:★★★
- ストーリー・予測不能:★★★★
- キャラクター・感情移入:★★★
名作ライトノベルを原作としたアニメ。
ラノベの古典とも言える本作だが、クオリティの高いアニメとして映像化されて、ちゃんと面白い。
ただ、登場キャラクターが地味で、初見の人は見分けるのに苦労するかも。
マナリアフレンズ
- 世界観・リアリティ:★★★
- ストーリー・予測不能:★★★
- キャラクター・感情移入:★★★★★
神撃のバハムート、グランブルファンタジー、シャドウバースのサイゲームズが送る百合アニメ。
アンとグレア、二人の日常の中で育まれる友情を描く事に全てを投じている。
爆発的な面白さは無いが、バンドリと同じくキャラクターを好きになって貰う為の作品として非常に上手くまとまっている。
魔法少女特殊戦あすか
- 世界観・リアリティ:★★
- ストーリー・予測不能:★★★
- キャラクター・感情移入:★★★
魔法少女達の戦いが終わった後に、魔法関係のテロと人々が戦い続けている世界の物語。
まどマギ以降増えた「魔法少女×○○」系の中でも、異色の作品。
魔法少女と言うワードが出てくる世界なのに、内容は基本的に対テロ組織の奮闘で、比重は対テロに置かれている。
その為、魔法少女が戦うのだが、基本的に血生臭い描写、作戦、戦術、戦略を絡めたシーンが連続する為、視聴層を選びまくる。
モブサイコ100Ⅱ
- 世界観・リアリティ:★★★★
- ストーリー・予測不能:★★★★
- キャラクター・感情移入:★★★★★
画の簡素さが、超動くアニメとして武器になっている本作だが、キャラクターが非常に魅力的で説得力がある事で、物語として見てもレベルが非常に高い。
絵柄で見ないのは勿体無さすぎる、ハイクオリティアニメ。
人間の描写、特に欠点の描写がやたら上手いので、誰でも気が付けば感情移入している筈。
見るべし。
約束のネバーランド
- 世界観・リアリティ:★★★★
- ストーリー・予測不能:★★★★
- キャラクター・感情移入:★★★★
ジャンプで連載中の本作は、いわゆる「脱獄モノ」で、プリズンブレイクシーズン1が好きな人には、是非勧めたい。
シチュエーション的に、派手さは無く、どちらかと言えば条件や制限によって「どうするの?」と言う状況を次々に起こし、見る者を夢中にさせてくれる。
リヴィジョンズ
- 世界観・リアリティ:★★★
- ストーリー・予測不能:★★★
- キャラクター・感情移入:★★
コードギアスやリヴァイアスで有名な谷口監督作品。
リヴァイアス寄りの群像劇的な、タイムスリップ物。
渋谷の街が300年後に転移してしまい、未来世界で謎の敵に襲われながら帰る手段を探すと言った内容。
シチュエーションの面白さが先行している作品に感じられた。
リヴァイアス寄りと言ったのは、主人公の癖が強く、後半で成長し始めるまでは見ていて苛立つ事も多いキャラクターだったり、臨時政府の中で内乱が起こったりと言った展開から。
魅力的なキャラクターが少なめなのと、メインビジュアルであろう搭乗型の戦闘スーツの扱いが地味だったり、タイムパラドックスの描写に好き嫌いが分かれるだろう点がある為、全体的にまとまりのある作品だったが、物足りなさが残ってしまった。
何気に、続編を作れそうな最終回の演出があったが、綺麗に終わっても良かったのではないかと感じてのが正直な所。
私に天使が舞い降りた!
- 世界観・リアリティ:★★★★
- ストーリー・予測不能:★★★★★
- キャラクター・感情移入:★★★★★
前期の「うちのメイドがウザすぎる!」と比べられる事もあるであろう、物語構造、放映時間、基本的な流れを持った百合アニメ。
最初は、そういった認識で見始めたのだが、この作品、とにかくキャラクターがシンプルに魅力的かつキャラが立っている。
キャラクターだけで人気を稼ぐ事も出来る水準なのだが、主人公のミヤコと、ヒロインのハナの、話数を重ねるにつれて変化していく距離感と言った内的変化を、心地よいパターンが出来上がっているエピソードに乗せて丁寧に描いており、物語として見ても高レベルな仕上がりとなっている。
優しい世界、嫌みの無いキャラクター、笑えるエピソード、成長していくミヤコと、周囲のキャラクター達。
引きこもり気味の女子大生が、小学生の妹の友達に恋をして始まる展開には、ウザメイドと別シチュエーションの同展開を予想して、身構えて見始めたのに、それが偏見だったとすぐに気づかされる。
ウザメイドは、少女の心の氷を解かす為の劇薬としての主人公だったが、ワタテンの場合は、引きこもっていた主人公に勇気を与える存在として少女が存在しており、まさにタイトル通りだ。
アニメ最終回でもタイトルを意識したエピソードを持ってきており、一話からミヤコの変化を見守ってきた視聴者は、成長し、ハナと臨んだ関係に一歩ずつ近づく姿に、百合やロリと言った要素を忘れて、純粋に感動するだろう。
短くまとまったラブコメと言うジャンルの作品の中では、自信を持って、かなりの良作と言える。
百合、美少女、ロリと言った要素が気にならない人は、是非見て欲しい。
※他のアニメも視聴次第追加します。
※この記事は、加筆・修正する予定です。
※6月27日、2クール作品の最終回視聴後の感想を追記。
※★の評価は、個人的主観による所が大きいです。
※評価項目は、仮ですので、今後改善する可能性があります。
“2019年1月開始、冬アニメの超個人的感想まとめ” への1件の返信