シナリオの書き方「正義の凸凹コンビ物語」の脚本構造を紹介!本当の武器は絆の力!

「正義の凸凹コンビ物語」とは?

ここでは「正義の凸凹コンビ」をテーマにした物語を解説します。

本来なら相容れない凸凹の二人が、巨大な悪に立ち向かう物語です。

この形式の物語は、構造カテゴリーで別の言い方をするならば「相棒と出会い、使命を果たそうとする物語」「使命を果たす為に、相棒と出会う物語」となります。

目次

  1. 解説
  2. 必須要素
  3. 該当作品

解説

正義の凸凹コンビ?

まず「正義の凸凹コンビ物語」とは、どの様な物語を指すのか?

この記事では「主人公の欠点を補う相棒と出会う事で、相棒と共通の巨悪に立ち向かう事になる物語」として解説していきます。

主人公は冴えないが、正義を求めている

この形式の物語の主人公は、正義の味方です。

主人公が率先して正義を追及している場合は、警察官や正義の味方をしている事が多いです。

主人公が正義を追求していない場合でも、主人公は正義を信じています。

ただし、どちらにしても日常生活が上手く行っていません。

正義の追求をしている場合は空回りをし、ただ欲している場合でも満たされない日々を送っています。

映画「ズートピア」では、ウサギの主人公は念願の警察官になりますが、職業柄の種族蔑視等も絡んで、活躍しても息苦しい日常を送ります。

映画「ホットファズ」では、ずばぬけて優秀な警官だった主人公ですが、優秀過ぎて他の人が無能に見える、と言うとんでもない理由で、平和な田舎に左遷されてしまいます。

一方で、

ドラマ「ダークジェントリー」では、ホテルマンをしている主人公は、大家や上司にいびられ、とにかく冴えません。

ドラマ「ティック」では、ヒーローが普通に存在している世界で、ヴィランによるトラウマを抱えた主人公が、密かに自警活動に勤しんでいます。

事件発生

物語が始まり、主人公が提示されると、主人公の周辺で大きな事件が起きます。

事件に首を突っ込んだり、巻き込まれる形で関わった事で、主人公は大きな流れに知らぬ間に乗せられる事になります。

映画「21ジャンプストリート」では、高校で違法薬物の売買が行われ、死者が出ると言う事件の話が、警察官をしている主人公のもとへと舞い込みます。

映画「メンインブラック」では、刑事の主人公が追っていた犯罪者が、自殺してしまい、しかも宇宙人だと分かります。

ドラマ「ダークジェントリー」では、主人公が勤めているホテルのスイートルームで、利用者がサメに食い殺されると言う奇怪な事件が起きてしまいます。

相棒との出会い

事件との出会いが、相棒との出会いです。

既に相棒と面識がある場合でも、事件によって主人公と相棒が急接近します。

映画「ズートピア」では、警察官の主人公は、事件の手がかりを追う為に詐欺師を脅迫して手伝わせようとします。

こうして警察官と犯罪者と言う対比構造のあるコンビが生まれます。

アニメ「TIGER & BUNNY」では、経験豊富ながら落ち目のヒーローだった主人公と、新人ながらエースとしてデビューした相棒が、スポンサーの意向からコンビを組む事になってしまいます。

映画「ダークジェントリー」では、日常に生きていた主人公のもとに、突然、自称探偵が転がり込んできて、事件捜査の協力を押し付けられてしまいます。

どの場合でも、立場、性格、価値観等のあらゆる面で対比構造がとられ、凸凹コンビは衝突しながら事件を追う事になります。

ですが、この時点では共通の事件を追っている自覚が、まだ無い場合もあります。

それでも、凸凹コンビを相棒たらしめる切欠は、終着する大きな事件の入り口なのです。

衝突を繰り返しながら、事件を追う

主人公は相棒と共に事件を追い始めます。

ですが、この時点では、凸凹コンビの一方か、あるいは両方が相手を心から信頼しておらず、事件捜査の協力をさせられていると言うスタンスです。

嫌味を言ったり、足を引っ張ったり、抵抗したり、衝突したり、自分勝手に動いたり。

ですが、同じ事件を追っている内に、二人は交流を深め、お互いを徐々に理解しつつ、自身の長所や特技を生かして事件捜査を前に進めていきます。

映画「ズートピア」では、事件を追ううちに、相棒の中に自分の一部を見出して心の距離が近づいたり、お互いの特技を生かして事件捜査を行っていきます。

アニメ「TIGER & BUNNY」では、凸凹コンビはいくつもの事件を解決する中で、固い信頼関係で結ばれ、その中で共通の追う事になる事件についても認識していきます。

ドラマ「ティック」では、考える主人公と力業で解決する相棒と役割分担がされ、主人公が相棒と状況を徐々に受け入れて信頼関係を構築しながら、事件を追っていきます。

掴む事件の手がかりと、表面化するコンビの問題

凸凹ながらもお互いの特技を生かして事件を追った結果、主人公と相棒は事件の真相に近づく手がかりを得ます。

ですが、真相に急接近するタイミングで、コンビが抱えている相容れない部分で問題が起きます。

あらゆる所で凸凹な二人ですが、特技や長所が違うと言う点では、相手を尊重し、時にはリスペクト出来るとしても、そのままでは受け入れられない、見ないようにしてきた部分が問題として立ちはだかります。

それは多くの場合、コンビ解消にまで発展する深刻な問題です。

映画「ズートピア」では、相棒と力を合わせる事で、事件の真相に急接近します。

ですが、草食動物と肉食動物と言う種族間の差別意識が表出してしまい、主人公は相棒と、自分の中の正義を失い、職も辞して故郷に帰る事になります。

映画「ホットファズ」では、平和な村で起きる不審な事件の真相に辿り着いた主人公でしたが、衝撃的な事件の真相を前に、敗北してしまいます。

相棒は、見ている世界が違う故、敵に回ってしまいますが、主人公を逃がしてくれます。

このシーンでは、目的や目標に向かう事でまとまりを見せていた凸凹コンビが、お互いの言いたかった事や、抱えていた不満、分かり合える筈が無いと触れてこなかった事についてぶつかり合い、コンビに危機が訪れる訳です。

コンビ再結成、そしてクライマックスへ

対立してしまい、凸凹コンビに危機が訪れますが、失う事で気付く事もあります。

これを解決するには、相棒に対して、本心を晒す事です。

ここまで来る前に、事件を追う中で二人の絆は、十分深まっています。

そして、対立する原因となった抱えている問題は、それまでの人生では深刻でしたが、相棒と出会った事で、前ほどの深刻さはありません。

主人公と相棒の二人を分けている超えられなかった境界線は、二人の絆の前では無意味となり、その事をお互いに理解している凸凹コンビは、調和の取れた完全なコンビへと成長します。

その際、相手へのリスペクトを表す為に、今までは住み分けていた相棒の流儀を真似る演出は、お約束です。

映画「ホットファズ」では、事件の真相を知った主人公は、相棒に協力を頼み、仲間たちと共に最後の戦いに赴きます。

その際、堅物だった主人公は、映画好きな相棒の好きな物の影響を受け、完全武装で銃撃戦を繰り広げます。必見。

映画「ズートピア」では、主人公は相棒に謝罪してコンビを再結成し、終わっていなかった事件の真相究明に再び乗り出し、遂に黒幕に辿り着きます。

相棒の騙しのテクニックを主人公が相棒と共に使う事で、黒幕を遂にとらえます。

事件の解決と、新たな日常

凸凹コンビの活躍によって、事件は無事解決し、新たな日常が訪れます。

映画「メンインブラック」では、主人公をスカウトした相棒は引退し、主人公が代わりのメンインブラックとして宇宙人の関わる事件から地球を守る任務に就く事で物語が終わります。

映画「ズートピア」では、警察官に復職した主人公に見守られ、共に手柄をあげた詐欺師の相棒が夢だった警察官になり、コンビが存続して街の平和が守られ続ける事が分かり、物語が終わります。

このように多くの場合は、コンビの絆によって事件が解決し、世界がより良い場所へと変わった所で、物語はフィナーレを迎えます。

まとめ

以上、正義を求める主人公が、同じく正義を求める相棒と出会い、絆を深め合いながら事件の真相に迫り、絆の力によって事件を解決する物語と言う事でした。

この形式の物語のポイントは、主人公と相棒の凸凹描写です。

水と油にしか見えない二人が、同じ目的に向かって行動する。

真面目と不真面目、雑と几帳面、有能と無能、凡人と天才、頭脳派と肉体派、そういった対局な属性が、一つにまとまりを見せる時に、大きな力となって悪を挫くまでの流れが、王道かつお約束です。

対位法的な、反対の性質のものを矛盾なく両立させる事で起きる大きなパワーが感じられる、そんな面白い物語構造の一つです。

この記事が好きな作品探しや、この形式の物語を作る時の参考になればと思います。

必須要素

相棒

  • 揃って初めて完全となる主人公と相棒の二人
  • 相棒と近づかせ、同時に対立させる事情
  • 二人でないと解決出来ない問題

スーパーヒーロー

  • 弱点や制限
  • ヒーローとしての名前
  • 守るべき相手
  • 倒すべき相手、解決すべき問題

「正義の凸凹コンビ物語」該当作品

一般人が正義の味方に

正義の味方に助っ人が現れる

※地道に追加、修正予定。

※他の形式の物語も知りたい場合は、物語カテゴリーをご覧ください。

※アイキャッチはヒューマンピクトグラム2.0様より使わせて頂いています。

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