自己犠牲と自己実現が物語を動かすと言う話

自己の犠牲と実現

今回の話題は「自己犠牲」と「自己実現」。

 

「自己犠牲」とは、主人公が自分を犠牲にする事だ。

だが、何も「誰かの盾になって死ぬ」と言う訳ではない。

自己犠牲とは、問題解決行動のスタイルになる。

自己犠牲的な問題解決とは、問題解決に向けた「対処」を強いられる事だ。

 

「自己実現」は、自己犠牲の真反対のスタイルだ。

自己実現的な問題解決とは、問題解決に向けた「計画」の立案と実行をする事だ。

 

「対処」と「計画」は、どちらも問題を解決する為の「行動」だが、それぞれ異なる性質を持つ。

犠牲的行為「対処」と実現的行為「計画」

「対処」は、原因や解決策の見えていない問題に対して行う。

例えば、雨漏りしている室内で、床が水浸しにならない様にタライを置く事は対処だ。

 

「計画」は、原因も解決策も仮説立て出来ている問題に対して行う。

例えば、雨漏りの原因が強風で屋根瓦が落ちたと言う物なら、屋根の修理を行う計画は容易に立てられる。

 

物語は、これら対処と解決の組み合わせによって、主人公が問題を解決する事になる。

 

対処と計画で分ける物語

2種類の問題解決スタイルの組み合わせなので、以下の4種類が基本となる。

 

  1. 問題が起きて「対処」し、対処の中で情報を集め、情報から「計画」を立てて問題を解決する。
  2. 問題が起きて「対処」し、対処の中で情報を集め、「対処」しながら問題を解決する。
  3. 目的があり「計画」を立て、計画実行の中で対処しなければならない問題にぶつかり、「対処」しながら目的を達成する。
  4. 目的があり「計画」を立て、計画実行の中で情報を集め、情報から「計画」を修正して目的を達成する。

 

「対処」に始まり「計画」で終わるか、

「対処」だけで乗り切るか、

「計画」の中で「対処」していくか、

「計画」を修正する事で最後まで完遂するか、

これら4種類で、大抵の物語は構成されている。

 

物語構造と「対処・計画」の関係

「対処」と「計画」の組み合わせは、物語の構造で決まっている。

 

例えば、ミステリーなら必ず「対処」が入る為、自己犠牲的な物語になる。

ミステリーには、謎が必要だ。

事件が起きると、主人公は謎の裏側に隠された真相を追う為に、手がかりを追って行動する事になる。

謎を解く行為は、計画的に行う事が難しい。

つまり必ず「対処」する事が、物語構造によって決まっている。

上記4パターンの内、4つ目の「計画のみ」で作るのが困難だと分かるだろう。

 

ブレイク・スナイダー氏の「セーブ・ザ・キャット」で紹介される物語カテゴリー「人生の岐路」と呼ばれる物は、人生の岐路に立たされた人が、運命に抗う姿を描く物語群である。

この物語構造の場合、運命に逆らう為には「計画」が必須となる。

なので、上記4パターンの内、2つ目の「対処のみ」で物語を構築する事が、もしかしたらイメージし辛いかもしれないが、やって見ると困難だと言う事が分かる。

 

作ろうとしている物語が「対処」か「計画」か、それらの「どの組み合わせか」が分かるだけで、ジャンルと組み合わせて考える事で「どういった物語」を自身が作ろうとしているのかが分かるだろう。

 

終わりに

自己犠牲の「対処」と自己実現の「計画」と言う、主人公の『行動』を理解する事で、物語のパターンが見えてくると言う話でした。

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