頭から順に物語を創ろう!
物語を紡ぐ際、最初から創る方が創作開始の難易度は下がりますが、創作終了の難易度が上がります。
逆に、最後から創る方が創作開始の難易度が上がりますが、創作終了の難易度が下がります。
創作開始の難易度が低い方が、最初の創作の入口には圧倒的に良い物です。
大半の道具を揃えて理論を学んでから創作をするか、紙と鉛筆でとりあえず創作するか、それぐらい最後から創る逆算式と、最初から作る積算式の創作法には差があります。
今回は、積算式創作法で物語を創り始め、ゴールを目指すコツを説明します。
作者の視点は、どこにある?
創作者は、物語を創る際、どこを見るべきか?
紙の上?
頭の中?
いいえ違います。
物語の中の、時間と言う話です。
今、過去、未来、そのどれを見れば良いのでしょうか?
見るべき最優先は、未来です。
この後どうなる?
物語を魅力的にするコツは、主人公の人生の歩ませる道を、どの方向にするかです。
逆算式の場合は、方向では無く目的地を決めます。
例えば、大人気漫画で「ワンピース」と言う作品があります。
秘宝ワンピースを手に入れ海賊王になる為に主人公が旅に出るので、そういう意味で逆算式と言えます。
目的地とは、場所だけでなく将来の夢や大目標と言った感じです。
途中で何があるかは、細かい点は途中で決めればよく、基本は目的地を探して、ひたすら向かいます。
仮にです。
ワンピースを積算式で考え始めると、目的地の宝も、将来の夢も、冒頭では明確には描けません。
つまり、主人公が海賊になって、仲間を集めて、冒険をする筋書があっても、全く同じ物語にはならない可能性があります。
積算式で方向を決めるとした場合、主人公は「いつか大物の海賊になりたい、その為に仲間を集めて、自分の海賊船をまずは持つ」みたいな小目標に向かわせる事になります。
その道中で、ワンピースや海賊王を目指すとほぼ同じ物語に向かい始めます。
ですが、積算式の場合は、全く別の道に向かう事も最初の方なら可能です。
家族を探すでも、ハーレムを作るでも、悪の道に墜ちるでも、凄い海賊になって何をするかは決まっていないからです。
選択肢がある分、積算式の方が方向転換は逆算式に比べてスムーズに出来ますが、物語の筋を通す難易度が逆算式に比べて高いので、一長一短と言えます。
過去に何があった?
物語創作で重要な事に「物語の始まりは、物語全体の途中」と言う考え方があります。
主人公が動き出す物語の始まり以前にも、その世界には主人公に影響を与える人物の物語や、歴史、黒幕の暗躍が必ず存在すると言う事です。
これは、積算式創作攻略の鍵で、物語進行に詰まったら先に書いた「未来を見て」、次に過去に「実はあった事」を想像すれば、未来と過去に挟まれた「現在」が浮かび上がります。
未来と過去で物語に流れを作り、今を流れに沿って創作する訳です。
並行した今を合流させる
未来と過去を想像して、今を考える。
この手法は、主人公の進むメインストリーム以外にも使えます。
つまり、脇役のキャラクターや、敵、またはグループや国の動きです。
目指す未来の方向は同じでも、歩んできた道が違う存在が無数にいるのが物語です。
主人公の道に、それらの並行して進んできた人々を合流させ、主人公に影響を与えたり、邪魔をしたり、仲間になったり、そうする事で物語は魅力を持ちます。
まとめ
- この後どうなるを積み重ねる
- 今を未来と過去で挟んで浮き上がらせる
- 並行した今を合流させる
と言う、3つの手法を紹介しました。
この考え方があるか無いかで、積算式の物語創作の難易度は違ってきます。
また、逆算式物語創作でも使える手法でもあります。
普段無意識に使っている、やっている事もあると思いますが、スランプの時等は無意識に使えないタイミングもあるので、オートマチックでは無くマニュアルでも扱えると、ちょっとだけ有利です。
この記事がお役に立てば幸いです。
よろしければブログやTwitterのフォローや評価も、よろしくお願いします。