話の種。帯状疱疹になった話。

帯状疱疹はマジで辛い

これは、まだサラリーマンをしていた時の事だ。

当時、勤めていた会社は色々あって混乱していて、私が受け持っていた仕事もストレスが重い時期にあった。

他にも、様々な要因が重なったのだと思う。

ストレス耐性は、それなりにあるつもりだった。

なのに、私は帯状疱疹になって、ひっどい目に遭ってしまった。

始まりは、軽い火傷の様な?

いつも通り出社して、いつも通り仕事をこなしていたある日。

太ももの内側が、見た目には何もなっていないのに、まるで火傷をした様に、僅かにだがピリピリとした痛みを感じた。

だが、見た目は普通だし、痛みも軽い為、特に気にする事は無かった。

ズボンと擦れて小さな傷でもあるのかも、程度に思っていた。

悪魔は急に牙をむく

自覚症状があってから数日後。

水ぶくれの様な物が徐々に出来始め、身体が明らかな異常を知らせて来た。

火傷の様な痛みがある場所を中心に、水ぶくれがポツポツと出来、その水泡の薄皮はあまりにも脆い。

見た目に症状が出始めると進行は早く、右下半身にのみ次々と水ぶくれが出来ては、ズボンをはいているだけで擦れて破れる。

初期症状の段階で、私は気持ち泣きそうになりながらも、仕事終わりに皮膚科へと駆け込んだ。

病院にて

皮膚科で見て貰うと、医者からすぐに診断が下された。

「あちゃ~、はいはいはい、これは帯状疱疹ですね~」

見慣れているのか、医者は患部を見た瞬間にそう言った。

医者が言うには、

  • 菌が原因でなる皮膚病で、神経に沿って現れる
  • 現れる際は、身体の左右半分にだけ綺麗に出る
  • 菌は、一度感染すると除去が出来ない
  • 普段は身体に菌がいても悪さしないが、体調不良や重度のストレスで症状に出る様になる
  • 皮膚の方は、薬で簡単に治る

と言う様な事を言われ、私は「一度感染すると除去できない」と言う、一生付き合う事を告げられたのが、精神的に一番キタ。

病院を出て

とりあえず、重い病気では無く、その点は安心した。

問題は、飲み薬や塗り薬で時間をかければ治ると言われても、まったく心安らぐタイプの病気では無い事だ。

なぜなら、発症して少ししか経っていないのに、既に私の右下半身は水ぶくれだらけになり、それは太ももから性器にかけて満遍なく広がっていて、それはもう酷い有様なのだ。

表面の薄皮が所々破れ、体液で患部はジュクジュクになり、痛くて生きた心地がしない。

体験した帯状疱疹の恐ろしさ

想像して欲しい。

太ももと尻、そして性器を中心に右半身に出来た大量の水ぶくれが、下着やズボンの着用で、事故的に破れ、それが痛むと言う生き地獄を。

性器に関しては、表皮だけでなく、病魔は粘膜の皮も容赦なく襲ってくる。

もう、思い出すだけで気分が悪いのだが、直接的な表現で恐縮だが、亀頭の薄皮が右半分水ぶくれになって破れ、皮が無い様な状態なのだ。

そうなっては、当然だがトイレに行くのも辛いと言うか、もはや触るのが辛い。

帯状疱疹を鎮める為に

まず、現代医療と言うか、貰った薬の力は凄い。

非ステロイド系の消炎鎮痛作用のある塗り薬と、飲み薬を処方された。

塗り薬を右下半身の水ぶくれに塗りたくりまくったのだが、皮が無くても触らなければ、本当に痛くなくなる。

私はボクサーブリーフやズボンをはく為に、薬漬けの下半身にガーゼやら包帯で擦れ防止をして、なんとか日常生活を取り戻したのだった。

まあ、動いたり、触らなければ痛くないだけなので、何も治ってはいないのだが……

出勤退勤時のみ歩行を減らして我慢して移動し、後は会社のデスクから動かない事でどうにかしたと言う感じだ。

だが、これは仕事内容がデスクワークメインで、周囲の理解もあって出来た事だ。

足を使う営業職だったら、歩くだけで痛くて無理だっただろう。

薬によって症状は軽減し、ストレスも帯状疱疹にかかった事を周囲に伝えた分優しくされて、気持ち下がった気がした。

だが、とにもかくにも薬の力は偉大である。

誰でも初めて右下半身を水ぶくれまみれにして、ひょこひょこと蟹歩きしか出来無くなれば、帯状疱疹を恐ろしく感じるだろう。

確かに、帯状疱疹は完治が無く厄介だが、対処療法はしっかりあるので、そこは少し安心した記憶がある。

完治まで、数カ月

水ぶくれが出来なくなり、皮がしっかりと張って完全に元通りになるまで、本当に数カ月は時間を要した。

その間、ひたすら処方された薬を飲み、患部に塗りたくるだけだが、何がきつかったって、治りかけのカサブタをウッカリ剥がしてしまい、やり直すのがきつかった。

これは、服を着る為に擦れ防止でガーゼやら包帯をしていて、それを交換しようとして時に、何度かやった事故だ。

また、治りかけのカサブタは、水気に弱い。

下手なタイミングでシャワーを浴びたら一気に脆くなる。

更に厄介だったのは、性器の粘膜に出来たカサブタだ。

排尿でも、汗でも、水気で驚くぐらいダメージを負い、カサブタは白く変色し、悪ければ離脱するのだ。

カサブタが離脱すれば、修復工事はやり直しになる。

もっと厄介だったのは、治りかけのカサブタが離脱した時に、根が深かったのか剥がれた拍子に出血する事があるのだ。

この現象は、当然だが性器でも容赦無く起きる。

カサブタが剥がれての出血なので、怪我の痛みは無いが、それでも血を見るのは嫌な物である。

マダラ? ツートンカラー?

帯状疱疹が完治すると、こんな事が起きた。

傷の痕が、新しい皮膚のせいか、色が薄いのだ。

私の右下半身は、水ぶくれがあった個所がシミの様なマダラ模様になり、それは当然ながら性器もだった。

足は太ももの内股や尻が中心なので、そんなには気にならない。

最も気になったのは、身体の左右境界線と言う中心にあり、トイレで風呂で毎日目にする事になる性器の方だ。

先端から根元まで左右で色が違うツートンカラーになり、さらに根本の方は右だけ白斑が残っていて、それが別の病気に見える始末。

冗談みたいな話だが、ハッキリと左右で色が違うのだ。

どこまでも、何とも気分が悪い話だろう。

だが、この色問題は、時間が経つと左右で馴染み、いつの間にか完全に元の状態に戻ったので、悩んでいる人がいれば安心して欲しい。

まあ、完全に色まで治るかは個人差がある問題かもしれないが、そこら辺は時間が解決してくれるだろう。

現在

あれから、幸いにも帯状疱疹は再発していない。

右下半身に水ぶくれの痕は無いし、どこの色も左右同じだ。

仮に再発したら、次は初期症状で皮膚科に行って薬を貰い、治るまで引きこもる支度をする事だろう。

まあ、二度とあんな思いしたくないのが正直な所だが。

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