超おすすめアニメ映画「すみっコぐらし とびだす絵本とひみつのコ」をネタバレありなし両方で紹介!

2019年で一番泣ける感動作!

2019年11月8日に劇場公開が始まり、11日にTwitterで10万ツイートを超えるトレンドを巻き起こした『逆詐欺映画』こと「劇場版すみっコぐらし」。

原作を知らない身ながら、あまりにも気になったので速攻で見て来ました。

率直な感想としては、真面目に”今年一番泣けるアニメ映画”でした。

いや、ほんとマジで凄い。

ネタバレしないで見て欲しい本作ですが、記事後半で完全ネタバレを含む解説を載せておきます。

出来るだけネタバレをしないで見て欲しい作品ですが、ビジュアルや雰囲気、先入観から見に行けない、魅力が分からない人は、内容を知った上でも見に行くべきです。

ネタバレしても泣けるから、これ。

ネタバレ無し解説。

公式サイトのストーリーでは、

いつもの喫茶店、いつものすみっこ。
その地下室に隠された、ふしぎな絵本とは・・・?
ある日すみっコたちは、お気に入りのおみせ「喫茶すみっコ」の地下室で、
古くなった一冊のとびだす絵本をみつける。
絵本を眺めていると、突然しかけが動き出し、絵本に吸い込まれてしまうすみっコたち。
絵本の世界で出会ったのは、どこからきたのか、自分がだれなのかもわからない、
ひとりぼっちのひよこ・・・?
「このコのおうちをさがそう!」新しいなかまのために、すみっコたちはひとはだ脱ぐことに。
絵本の世界をめぐる旅の、はじまりはじまり。

公式サイトストーリー説明より

とあり、サイトにいくつか画像がある通り、この物語は絵本の世界に入ってしまった”すみっコ達”が、絵本の中で出会った”ひよこ”のおうちを探すと言うシンプルな物語である。

冒頭シーンでは、登場人物である”すみっコ達”を一人一人丁寧に紹介していく。

この作品、何気にキャラクター数が多い。

だが、キャラクターが覚えやすい工夫があり、私の様な元ネタを知らない人でも一発で覚える事が出来た。

公式サイトの紹介には、主要キャラクターとして14キャラだけ紹介されているが、劇中にはオリジナルキャラを含めるともっと登場する。

それでも覚えやすいのは、『グルーピング』と『見た目名前の一致』にある。

以下、キャラクターを簡単に紹介する。

登場キャラクター

  • ひよこ?:本作のキーとなるキャラクター。気が付いたら一人で、自分の居場所と仲間を探して絵本の中を彷徨っていた。
  • しろくま:寒がり。とてもやさしい。マッチ売りの少女の世界で主役に。
  • ふろしき:しろくまの荷物。場所取りや防寒にも使われる。
  • ぺんぎん?:じぶんさがし中でマイペース。頭に皿を乗せていた気がするらしい。アラビアンナイトの世界で主役に。ひよこを自分に重ねてしまう。
  • アーム:マイペースなペンギンの足並みを皆に揃えてくれる存在。どこから繋がっているかは不明。
  • とんかつ:1%が赤肉で99%が脂肪と”ころも”の余りもの。いつか誰かに食べて貰う事が夢。赤ずきん世界で主役に。
  • えびふらいのしっぽ:エビフライの残された尻尾。残り物仲間のとんかつといつも一緒にいる。
  • ねこ:恥ずかしがり屋で気弱。いつも譲ってしまう。桃太郎の世界で主役に。
  • ざっそう:将来は花屋でブーケになりたい。ポジティブ。ねこと一緒にいる。
  • とかげ:実は恐竜の生き残りで、正体を隠してビクビクと生きている。人魚姫の世界で主役に。
  • にせつむり:殻をかぶったなめくじ。偽物仲間のとかげと仲がいい。塩が弱点。
  • たぴおか:カップの底に残る残り物。ちょっとやさぐれてるっぽい。
  • ほこり:すみっこに溜まっていく存在。自由。
  • おばけ:こわがりかつ、こわがられたくない。掃除好きで、まめマスターの店で働いている。今作で事件のきっかけを作る事になる。
  • まめマスター:喫茶店で豆を挽いているコーヒー豆。コーヒーを淹れるのが上手く、口数が少ない。

以上が主要キャラクターなのだが、数が多いがグルーピングによって「しろくま、ぺんぎん、とんかつ、ねこ、とかげ」のメイン5キャラを覚えれば他も覚えやすい様に設計されている。

その上、見た目と名前が一致し、更に必ず皮肉が効いたギャップのある設定がある為、キャラが立っている。

彼らは、紹介後に絵本の世界に迷い込み、そこで出会った「ひよこ?」のおうちを探す為に頑張る事になる。

その際、キャラクター達は一度バラバラの世界に飛ばされてしまうのだが、そこで元の設定にマッチした困難を乗り越えることになる。

クライマックス

ようやく「ひよこ?」のおうちついに見つけた一行は、衝撃の事実を知ることになる。

そして、絵本からの脱出をする為に、全員が一致団結し、力を一つにして帰る為の道を自ら作るのだが……

そこから、本当にネタバレ無しで見て欲しい。

1時間強という短い時間で、ここまで泣ける展開は、本当に最高だから。

評価

ゆるいデザインのキャラクター達が絵本の中に入って小さな冒険をする1時間強の中編映画なのだが、見た目で見ないのは勿体無い名作だ。

  • とび出す絵本と言う設定を上手く活かしたギミックの数々。
  • メリハリもあり、盛り上がる時には盛り上がる心地の良い音楽。
  • 程よい困難とアクションによる、飽きさせないハラハラドキドキ。
  • キャラクター達の元設定を活かした活躍。
  • どこまでも優しい世界(だいじょうぶ? ありがとう! で溢れている)。
  • 絵本風の2Dと3Dを使い分けた作画によって、シンプルながらも手抜きではない良く出来た画。
  • とにかく泣ける設定。

ケチをつける場所は殆んど無く、あえて言うならイノッチことV6の井ノ原快彦さんと本上まなみさんのナレーションが好きかどうかぐらい。

音声による台詞が無く、ナレーション、表情、アクション、少ない書き文字で物語が展開していくのも特徴だが、特にストレスを感じるようなことは無かった。

尺の中で出来る全てを丁寧にやりぬいたそう言う印象を見る者に与える作品だ。

★評価で言えば、

  • 世界観・リアリティ:★★★★
  • ストーリー・予測不能:★★★★★
  • キャラクター・感情移入:★★★★★

と言った感じで、点数に直せば100点中97点は付けられるだろう。

!以下ネタバレ解説!

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ネタバレするよ?

ネタバレ見ないでも見る気の人は、こっから先は映画を見るまで見ないでね。

本当に、ネタバレするからね。

どんでん返し

灰色の「ひよこ?」に冒頭でノイズが入る演出がある。

これが、どんでん返しの伏線なのだが「ひよこ?」は、途中までは正体が不明で、後半になると、

  • 童話の絵本世界
  • 灰色のひよこ
  • 孤独

と言う要素から、自然と醜いアヒルの子かな?

と思う様に誘導設計されている。

そして、醜いアヒルの子のページに辿り着くと、それがミスリードである事が明かされ、絶望の時が訪れる。

「ひよこ?」は、なんと絵本の表紙裏の白紙に描かれた「らくがき」と言う事が判明するのだ。

そして、絵本世界はページ毎に基本的に管理されていて、「桃太郎世界」「アラビアンナイト世界」「マッチ売りの少女世界」「人魚姫世界」「赤ずきんちゃん世界」「醜いアヒルの子世界」の中でグループがあり、「ひよこ?」は白紙の世界の住人と言う話になってくる。

ノイズは、絵本世界のイレギュラーな存在の暗示で、絵本世界のバグみたいな扱いなのだ。

ディズニーの「シュガーラッシュ」を想像すればイメージしやすいだろう。

しかし「ヴァネロペ」はプリンセスだったが、「ひよこ?」は落書きだったのだ。

切なすぎる。

そこで、すみっコ達は、自分達の世界に「ひよこ?」を連れて帰ろうと、本の外に届く塔を建造する。

材料は、ページの破れから持ち込んだ別の絵本世界の資材である。

それらによってすみっコ達は本の外に手が届く、歪な塔を建造する事に成功する。

いざ脱出と言う時に、涙腺崩壊ポイントがいくつも用意されている。

「ひよこ?」は、本の中の存在であり、外には出られない事がゲートに触れて試して初めてわかる。

状況を追い詰める様に、外に続くゲートは閉じ始め、塔は歪さを増して崩れようと傾き始める。

すみっコ達がどうにか「ひよこ?」を外の世界に連れていこうとするが、「ひよこ?」は全てを悟り、自ら塔を下り、初めて出来た友達に別れを言い、崩れて行く塔を一人支え始めるのだ。

友達を元の世界に帰す為に。

真っ白い世界に一人取り残される覚悟で。

もう、この時点で劇場は鼻をすする音で包まれる。

マジで、どちゃくそ泣ける。

さらにネタバレ

しかし「ひよこ?」は遂に塔を支えきれず、塔が崩れそうになる。

その時、すみっコ達が各世界で出会った「桃太郎世界のイヌ、サル、キジ、赤鬼(ねこがキビ団子をあげて友達に)」「マッチ売りの少女世界のキツネ(しろくまがマッチで暖めた)」「赤ずきん世界のオオカミ(とんかつが食べてと懇願して引かせた)」「人魚姫世界のカニ」と言った仲間達が駆け付け「ひよこ?」と共に塔を支え、すみっコ達は最後の1人まで本の外に脱出する事に成功する。

この時の、鬼の頼もしさが凄い。

あと、忘れられていたアームが、ここで良い仕事をする。最高。

最後に脱出すみっコが目にする絵本の世界の光景が「ひよこ?」が旅で出会った仲間に囲まれている姿で、そこでまた涙腺が緩む。

すみっコ達が全員外に出てから絵本を見ると、そこには白い世界にいる孤独な「ひよこ?」の絵が描かれている。

そこで、すみっコ達は、余白に家や自分達を模したひよこの友達を描き加えていく。

エンドロールでは、すみっコ達によって自分の世界と仲間を持てた「ひよこ?」が他の絵本世界の友達とも一緒に交流しているシーンがダイジェストで流れていき、また涙腺が崩壊する。

劇場は「ぐすぐす」と言う声で包まれながら、静かに明るくなり上映が終了した。

私が見に行った回では、明るくなった際に自然と劇場で拍手がパラパラと起きた。

拍手を思わずしてしまうのが自然なほど、とても良く出来た映画である事は、間違いない。

見た人の心の中はスタンディングオベーション間違い無しだ。

物語の構造を分析

【フィクションだけど】メタフィクション作品を解説!【フィクションじゃない】

で紹介しているが、この映画は「インセプション」に近い舞台構造をしている。

物語構造としては、「ゼルダの伝説夢を見る島」「ドラゴンクエストⅥ幻の大地」「ファイナルファンタジーX」に近い物となっている。

なので、それらの作品が好きな人は、そして感動した人は感動する確率が極めて高い。

逆に、この物語構造で泣かない人っているの?

ここまで読んで気になったなら、すぐに劇場に行った方が良い。

製作情報

監督:まんきゅう
1980年生まれ。神奈川県出身。株式会社まんきゅう 代表取締役。
ショートアニメ、ギャグアニメを多く手がけてきた。
主な監督作品「伝染るんです。」「ガンダムさん」「ぷちます!」「北斗の拳イチゴ味」「磯部磯兵衛物語」「アイドルマスター シンデレラガールズ劇場」等。

公式サイト情報

脚本:角田貴志(ヨーロッパ企画)
’04年、第16回公演よりヨーロッパ企画に参加。
以降、本公演に出演しつつ、テレビやラジオ番組の脚本家や構成作家の活動も行っている。
また、イラストやアートワークを得意とし、書籍の表紙絵や、DVDのジャケットイラストなども手掛ける。
「銀河銭湯パンタくん」(NHK Eテレ)「趣味の園芸 京も一日陽だまり屋」(NHK Eテレ)
「タクシードライバー祗園太郎」では、脚本やキャラクターデザインも担当。
「煙どろん」というペンネームで、マンガも発表している。

公式サイト情報

アニメーション制作:ファンワークス
2005年設立。WEBアニメ「やわらか戦車」を皮切りに「がんばれ!ルルロロ」、「英国一家、日本を食べる」、「ざんねんないきもの事典」などのNHKでのTVアニメシリーズや映画、広告、日本地域の観光系アニメなど多数のアニメ制作&プロデュースに関わる。Netflixオリジナル作品として制作された「アグレッシブ烈子」は世界中で話題となり、現在、セカンドシーズンを配信中。

公式サイト情報
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