滅茶苦茶よく出来たダークファンタジー
巨匠「スティーブン・キング」を親に持つベストセラー作家「ジョー・ヒル」が描くラブ・クラフト的なベストセラービジュアルノベル(アメコミ?)原作の、ネットフリックスオリジナルドラマシリーズ。
「ロック&キー(LOCKE&KEY)」を紹介します。
簡単紹介動画
こんな物語
父を事件で失ったロック家の子供達は、母に連れられマサチューセッツ州ラヴクラフト島にある父の実家に移り住む事になる。
地元でも有名な古く広大な屋敷。
その中に隠されている魔法の鍵を狙った邪悪な存在と、鍵の守護者と言う使命を背負った子供達の戦いが描かれる。
見所
何といっても見所は、キーハウスの中で見つかる特別な力を持つ鍵の存在だ。
日本では「ドラえもん」の秘密道具や「ジョジョの奇妙な冒険」のスタンド能力を彷彿とさせる、特殊な機能を備えた鍵がたくさん登場し、時に武器になり、時に利用する事で、物語は劇的に動いていく。
例えば、頭鍵は人の首筋に鍵をさすと、頭の中を部屋として管理する事が出来るようになり、物の形となった記憶の出し入れが可能になる。
こういった能力が鍵に依存している為、ドラえもんの道具の様に敵の手に渡れば危険な物になり、手元にあれば心強い武器になる。
この、単純だがスリリングな展開は、非常に緊張感があり、鍵を狙う邪悪な存在が暗躍している事で、物語がダレる事を防いでいる。
ロック家の子供達は、鍵と言う力を手に入れ、戦う準備を進めながらも、鍵を狙う敵から守らなければならないという使命を、いつの間にか負わされている訳だ。
で、そのアメコミを原作とした作品の実写化に際して、映像は気合が入っていて、ストレンジャーシングスほどの派手さは無いが、アメコミヒーロー物の特殊効果に比べれば違和感の無い上等な物で、見ていてチープに感じる事もない。
シーズン1最後のどんでん返し
最後に待っている、完全にシーズン2に繋がるどんでん返しが、注意してみていればある程度は読める物なのだが、最後まで読み切るのは初見では出来ず、素直にうなってしまった。
気持ち良く騙された!
途中までは読めるけど、そこまで読み切る事が出来なくて、本当に気持ち良く騙されてしまった。
最高だった!
これは、ネタバレを見ずに、犯人や事件の真相を推理しながら見るのが、正解の楽しみ方の作品だ。
どうか、ネタバレを踏まずに、安心して物語を楽しみ、ロック家や仲間達を応援しながら作品を楽しんで欲しい。
おススメの登場人物
登場人物の中では、ロック家の面々が、一家丸ごと主人公と言ったポジションで応援出来るが、末っ子のボードがとにかく可愛いので、応援出来ると思う。
一方で、姉のキンジーは、トラウマと戦う事で感情が下に上に振れ過ぎていて、人によってはイライラする場面もあるキャラクターだと思う。
だが、シーズン1に限って言えば、ロック家に関しては全員応援しても裏切られる事が無い為、非常に安心して見られる作品だと言えるだろう。
他に、味方のサブキャラクターでは、個人的にはボードと最初に心を通わせるルーファス、キンジーに思いを寄せるスコット、タイラーと微妙な距離感の友人になるローガンと言ったキャラクター達も癖があるが魅力的だ。
敵として対峙する事になるサムやドッジと言ったキャラクターも、最後まで見ればしっかりと敵としての魅力を持っていたので、かなり良かった。
ここからは、見る時の助けになる様に登場人物を紹介する。
人物紹介一覧
ロック・ファミリー
- ボード・ロック:末っ子の少年。GIジョーを持っている。家族に守られていた為、事件のトラウマは無く、明るい。
- キンジー・ロック:ボードの姉、タイラーの妹。父親にプレゼントされたブレスレットを大事にしている。父親を失った事件の時に、何も出来なかった事がトラウマとなっている。
- タイラー・ロック:長男。アイスホッケーをやっていた。父親を失った事件の原因を自分が作ったのでは、と悩んでいる。
- ニーナ・ロック:母親。夫の死を切欠に、キーハウスに引っ越す決断をする。6年ほど禁酒している。夫を失った事件がトラウマになっている。
- レンデル・ロック:父親。故人。秘密を抱えたまま死んだ謎の父親。
- ダンカン・ロック:父親の弟。屋敷の管理者で、記憶が一部欠落している。
- チェンバレン・ロック:レンデルの曾爺さん。家に絵が飾ってある。
シャドウ
- サム・レッサー:ロック家を襲った犯人。レンデル殺害後は刑務所にいる。
- こだま/ドッジ:井戸の声。特別な鍵を狙っている謎の存在。
学校の人々
- ジョー・リッジウェイ:国語の先生。レンデルの世代から教えている。
- ジャッキー・ヴェーダ:タイラーが思いを寄せている少女。ジェーン・オースティンの本が好き。
- イーデン・ホーキンス:学校一の美人で目立ちたがり。
- スコット・キャベンディッシュ:キンジーに気がある映画好きの青年。仲間達と「チーム・サヴィーニ」を作り、日々スプラッタ映画撮影をしている。撮影機器購入の為にアイス屋でバイトに励んでいる。
- ダグ:「チーム・サヴィーニ」の太っちょ。
- ゼイディー:「チーム・サヴィーニ」の特殊効果担当のアフロ女子。
- ゲーブ:「チーム・サヴィーニ」の新人の転校生。怪物ロブスター役。
- ブリンカー:アイスホッケー部のチョイ悪その1。
- ハヴィ:アイスホッケー部のチョイ悪その2。
- ローガン・キャロウェイ:義足の少年。ある事が切欠でタイラーの友人となる。
その他
- ダニエル・ムツク:刑事。
- ルーファス・ウィードン:ボードのGIジョー仲間。ロック家の土地の管理者でもある。凄い良いやつ。
- エリー・ウィードン:ルーファスの母で、学校の非常勤教員。レンデルの昔の仲間。
- エリン・ヴォス:精神科病棟にいる。レンデルの元カノ。
- マーク:冒頭に火事で死亡した人。マッチ棒鍵の所持者で、レンデルの昔の仲間。
- ジェフ:故人。レンデルの昔の仲間。
- キム:故人。レンデルの昔の仲間。
- ルーカス:故人。レンデルの昔の仲間。
PV
シーズン1に登場する『鍵』
- マッチ棒鍵:触れたり、さした物を燃やす。
- どこでも鍵:使用者の見た事がある扉まで、鍵をさした扉を繋げる。(どこでもドア)
- 鏡鍵:さした鏡に入れる様になる。危険。
- 頭鍵:人の首筋にさすと、さされた人の頭の中に入れる。超便利。(ジョジョのヘブンズドア)
- 幽霊鍵:専用の扉を通り抜けると、幽体離脱出来る。
- オルゴール鍵:専用のオルゴールに鍵を刺した人が、オルゴールが鳴っている間だけ他人に何でも命令できる。(範囲は不明だが、効果はルルーシュのギアス)
- 植物鍵:植物を操れる。
- 変身鍵:人の顎にさすと姿が変えられる。
- 復元棚鍵:専用の棚に入れた物が壊れていれば復元する。(タイム風呂敷)
- オメガ鍵:海沿いの洞窟にある、謎の黒い扉を開ける鍵。物語の重要アイテム。
- こだま鍵:専用の井戸で使うと、死者を「こだま」として呼び出せる。
- 影の鍵:影の冠に使うと、強力な影を作って操れる。
※関連記事
- 【ストーリーネタバレ無し感想】『ロック&キー シーズン2』を見ました。(シーズン2登場鍵リストあり)
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