発明で見る人類の歴史【連載4】

紀元前2000年~紀元前1000年の世界

全世界の人口が27,000,000人の世界。

記録が残っている最初期の文明のいくつかが衰退を始め、別の文明が目立ち始める時期でもある。

文明の新陳代謝が始まった時代、何が発明され、人々の生活はどう変わっていったのか?

紀元前2000年:通貨

Wikipedia引用

遂に「通貨」が登場する。

概念的には、紀元前3000年頃の中国で「タカラガイの貝殻」に貨幣価値を与えた物が最初で、その後で、ようやく独自の貨幣が登場する。

それ以前は「物々交換」だったが、「価値を込めた代替物」が登場する事で、代替物に価値があると言う状況が生まれるに至る。

材質は石、貝、銅と環境によって様々で、時間が経つにつれて偽造しづらくしていったり、通貨を発行し、価値を保証する立場にある「支配者の権威の象徴」にもなっていった。

紀元前2000年:アバクス(バビロニア~)

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ソロバンの原型が登場。

アバカスとも呼ばれる。

「計算機」が必要と言う事は、それだけ高度な計算をする様になってきたって事。

土地の測量、天文学、通貨の計算、使い道は無限にある。

紀元前2000年:傘(メソポタミア~)

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まず「パラソル(日傘)」の発明によって「持ち運びができる日陰」が登場。

かなり遅れて「アンブレラ(雨傘)」として、「雨具」としても機能し始める。

最初期は折り畳み機構は無いだろうし、材質の試行錯誤もあっただろう。

当初の傘は「権威の象徴」で、権力者の頭上に掲げられているイメージがある様な、高級かつ高貴なアイテムだった。

実際、古代エジプトでは壁画に傘が描かれていると言う。

余談だが、日本書紀では西暦552年に29代目の天皇である「欽明天皇」に対して、朝鮮半島にあった国「百済」の「聖明王」からの献上品として「幢幡(どうばん)」と言う日傘が送られた記録があるらしい。

紀元前2000年:錫釉(メソポタミア~)

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錫釉(すずゆう)とは、焼き物の釉(うわぐすり)で、土器を「コーティング」してから高温で焼くとガラス層が出来てエナメル質の美しい表面になると言う代物。

「錫」以外に「鉛」の物もあり、それは「鉛釉(なまりゆう)」と言う。

後の登場する「マヨリカ焼き」や「ファイアンス焼き」等で使われる物らしい。

こういった技術によって、現在も浴室等の水場で見るものに代表される様な「タイル」等が作れるようになった。

紀元前2000年:青銅剣(メソポタミア~)

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剣の歴史は、ナイフや槍、斧等に比べると、かなり浅い。

と言うのも、およそ「60㎝」を超える「実用的な刃」を作るのが石器では難しく、棍棒に石器の刃やサメ等の牙をギザギザに付けた「モンスターハンター」で登場する様な剣状の武器こそあったが、純粋な「剣」が登場するには金属加工技術が不可欠だった。

金属加工が可能になって歴史に剣が登場すると、すぐに「直剣」だけでなく紀元前3000年前後には「ショーテル」等の反った形状の両刃剣も登場し、そこから次々と進化を始めた。

そんなこんなで、ようやく登場するのが「青銅制の剣」で、当時としては最先端素材である青銅を贅沢に使った剣で、その性能は桁違いだった筈だ。

ちなみに「石剣」と言う物もあるにはあるが、実用的な武器ではなく祭具や権威の象徴だったと言われている。

長く加工した石の棒で叩いたら、まあ痛そうだし武器にはなりそうだが、折れやすい上に修理が出来ないから当然だろう。

紀元前2000年:ケペシュ(エジプト~)

Wikipedia引用

剣の一種で、戦斧から発展した武器らしい。

紀元前2000年:スポーツ(エジプト~)※追加

およそ紀元前2100年頃、墳墓の壁画に描かれている形で、当時のスポーツ数種類が確認できたらしい。

行われていたのは、レスリング、重量挙げ、跳躍運動との事。

紀元前2000年:フォーク(中国~)

Wikipedia引用

フォーク状の餐叉(さんさ)と言う食器が使われていたのが記録に残っている。

紀元前2000年:香水(ギリシア~)

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人類は体臭を気にし始めたのか、「香水」が登場する。

石鹸や軟膏等の、衛生や健康を保つ消耗品から、ある種の「見栄えを良くする」為の娯楽的なアイテムの登場は、人類、と言うか時の権力者の余裕を感じさせる。

最古の香水工場跡地はギリシアで見つかっている。

紀元前2000年:スポーク式車輪

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轆轤を横に倒して転がした始まりから、およそ2000年。

車輪の軽量化が始まった。

紀元前2000年:ゴム(南米~)

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クリストファー・コロンブスによって西暦1490年代にヨーロッパ社会に伝えられるまで、ゴムが西洋諸国で一般化する事は無かった。

だが、発見と利用自体は割と早く、メソアメリカでは自然になるゴムの木を傷つけてとれる樹液を使い「ゴムボール」を作って遊んでいた記録が紀元前1500年代には存在するとか。

しかし、儀式や遊び、ちょっとした道具の材料にするだけで、天然ゴムは扱いづらく、西暦1770年にプリーストリーが消しゴムを作ったりするまで、文明社会は有効な利用方法を見つけられずにいた。

ゴムの需要が伸びるのは、西暦1908年にフォードが自動車のタイヤにゴムを使った事がきっかけで、ここで一気に価値が上がり、価格が高騰する。

紀元前1900年:小説(エジプト~)

Wikipedia引用

「シヌヘの物語」と言う物語が、現存最古の小説とされているらしい。

エジプトのシェイクスピアとか言われているとか。

実際、当時は大人気だったという記録が残っている。

ちなみに「シヌへ」は主人公で、「シヌ、への、物語」では無い。

余談だが、「聖書」に出てくるエピソードに、似たような構造の物がある。

何かしらの影響があったのかは、分かっていないが、「ユダヤ教」の成立が紀元前1280年の「モーセの十戒」後としても「シヌヘの物語」の方が古い事は間違いない。

紀元前1900年:暗号(エジプト~)

Wikipedia引用

この時期、文字が登場して、長くても5000年。

「一つの物に二つ以上の意味を与える」事で、特定の人にしか理解出来ない技術「暗号」が開発されるまでは、もう少し時間がかかる。

当時の暗号は「標準以外のヒエログリフ」によって、知っている者しか意味が理解できない様にするなどだった。

紀元前500年代になると「スパルタ」で「スキュタレー(画像参照)」が登場し、決められた太さの棒に暗号を書かれた革紐を巻き付けないと文章が読めないと言う工夫が凝らされていた。

紀元前1900年:獣医学

獣医の歴史は、かなり古い。

獣医学の発展があったから、下記の「人体解剖図」と言う人体の探求にも行きやすかったのかもしれない。

だって「いきなり人の死体を解剖する」のと「動物の死体を解剖してから」では、医学より宗教優先な人達の反発に差が出てこない?

動物実験してから人で本番って流れは、昔から変わらないと推測。

紀元前1700年:人体解剖図

Wikipedia引用

パピルスに描かれた人体解剖図が見つかっている。

つまり、それ以前から「医学」が進歩していて、人体の内部を理解しようとしていた事が分かる。

と言うか、紀元前3000年前後には「外科手術」をしていたので、ここ以前の医者の手術がどれほどリスキーだったのかも分かる。

また、紀元前3500年ぐらいから人工的に「ミイラ」を作っていた記録もあり、この流れから「医学」へと発展していったと考えるのが自然な流れか。

画像は、モンディーノ・デ・ルッツィが描いた西暦1300年代の解剖図。

紀元前1700年:ガラス器

Wikipedia引用

焼き物の釉でガラス質を作ったり、ビーズにするだけでなく、型に流し込んで器にする加工が可能になっていった。

紀元前2000年代には出来ていた説もある。

「透明の器」が作れるようになった事は、物凄い事だった。

紀元前1700年:製鉄法(ヒッタイト~)

Wikipedia引用

鉄が人類の歴史に登場し始める。

人類が初めて手にした鉄は「隕石」で、紀元前3000年頃の事。

ヒッタイトが発明した製鉄技術は、「バッチ式の炉」を用いた鉄鉱石の還元とその加熱鍛造という高度な製鉄技術だった。

「鉄の鋳造」技術は、紀元前700年頃に中国で発明されるまでは、登場しない。

紀元前1700年:龍(中国~)

Wikipedia引用

オリエントドラゴンと近い時期の、紀元前3000年前後に登場した説もある。

中国にいた「ワニ」が、その地域で全滅し、残った伝承から伝説化した説があるらしい。

紀元前1600年:錬金術(エジプト~)

Wikipedia引用

医学、薬学、他にも様々な知識をまとめた錬金術が登場。

紀元前1500年:カバディ

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ルールのあるスポーツの中では、ダントツで歴史がある。

紀元前1500年:ヒンドゥー教

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ヒンドゥー教として、インダスの方にあった宗教がまとめられる。

紀元前1400年:馬匹学(ヒッタイト~)

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馬について学術的にまとめ出した、らしい。

給餌や調教などの方法が記されている。

紀元前1400年:燃焼時計、砂時計

「燃焼時計」とは、蝋燭を利用した時計で、日本でも使われていた時期があるらしい。

「砂時計」は、説明不要だと思うが、このぐらいの時期から透明なガラスの登場で砂時計を作れる様になった。

砂時計に関しては、11世紀前後に作られた説もある。

紀元前1300年:平和条約

Wikipedia引用

世界初の平和条約。

エジプト対ヒッタイトの戦争で交わされた。

紀元前1200年:リグ・ヴェーダ編纂

ヒンドゥー教の聖典がまとめられる。

紀元前1100年:原幾何学(ギリシア~)

壺絵の様式に幾何学様式がある。

人類が「幾何学」の原型を発明したのは古代エジプトで、紀元前3000年には「ピタゴラスの定理」を普通に使っていたと言う話だ。

古代ギリシアで数学的アプローチで研究される事で、幾何学は学問へと発展する。

終わりに

学術、文学的な発明が増えてきた印象がある1000年だった。

既に発明された物のアップグレードも多く、特に金属の加工法が確立していく事で得られる恩恵は計り知れない。

他に、「小説」と言う存在が登場し、神話や昔話ではない、「広く人に愛される完全なフィクションの物語世界」が人類史に登場した事も大きな出来事だった風に思う。

次回は、紀元前1000年から西暦0年の間で発明された物を追いながら人類史を見ていきたい。

なお、毎度の事だが、この記事は多くある説の一つを取り上げた程度の物で、信ぴょう性を保証する事が出来ない為、あくまでも参考程度に楽しんでほしい。

それでは、また。

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