特別なグループに所属する為の通過儀礼
「テスト」とは、特別なグループに所属する為の通過儀礼である。
入学・入社テストは、学校や会社と言う特別なグループに所属する為の物で、それ以外の、あらゆるテストも「適正」をはかり、グループに所属するのに適しているかのふるいにかける行為だ。
だから、過酷な環境では「成人」に対して、一定の年齢や特徴を備える以外に、バンジーをしたり、タトゥーを入れたり、猛獣と戦ったり、そう言ったテストがあったりするのも珍しくない。
形骸化する場合も当然あるが、テストとは、特別なグループに所属出来るかをルールに沿ってフィルターにかける事で、特別なグループの「特別さ」を維持しつつ「特別なグループでやっていけない人」を事前にはじき出して守る役割がある。
なので、裏口に始まる「不正な入学・入社」や「カンニング」と言った行為を、悪い事だが、そこまで重く受け止めていない人もいるかもしれないが、その「特別なグループ」においては、特別さを損なう大問題なのだ。
「特別さ」が形骸化すれば、そこにはブランド的価値が無くなり「かつて特別だったグループ」でしか無くなる。
不正をしてでも特別なグループに所属したい人は、多くは「肩書を求めるだけ」で、当然ながら特別なグループには不適格な人なので、特別なグループにとっては害悪でしかない。
さらに、不正を働く人は、特別なグループの質を下げるだけにとどまらず、特別なグループに所属する素質がある人からチャンスを奪う事にも繋がる。
所属する人数制限があるなら、チャンスをゼロにする事になるし、特別なグループを特別じゃなくする事もある。
そうでなくとも所属して特別なグループにいるからこそ得られる権利や利益を不正に享受する事で、損害を与える訳である。
「テスト」と言うフィルターは、特別なグループの内外にとって意味があり、本来は恩恵をもたらす物だが、特別なグループに不適格なのに利益だけを享受しようとする者にとっては、どうにか通貨したい壁である。
だが、それは形骸化していない事が前提となる。
意味の無い「テスト」は、様々な場所に存在し、それが人の行動に制限をかけ、苦しめる事もあるのだ。
この記事では、そんな「テスト・カンニング・不正な入学や入社」をモチーフとした、様々な作品を紹介していく。
“「テスト・カンニング・不正な入学や入社」モチーフ作品特集” の続きを読む