「贋作」モチーフ作品特集

偽物が生み出すドラマ

本物にこそ真の価値が宿るというもの。

では、偽物には価値が無いのかと言われると、それは別の話。

偽物には偽物としての価値があり「偽物を本物と偽る事」こそが、真の問題となる。

本物そっくりの贋作を、あたかも本物と同じ価値がある様に扱う事で、そこに悪意ある価値の差が生まれ、損をする者が現れる。

この騙し合いがドラマを作りだす訳だ。

この記事では「贋作」をモチーフとした作品を紹介していく。

嘘八百(2018)

<ストーリー>

大阪・堺。千利休を生んだ茶の湯の聖地に、大物狙いで空振りばかりの目利き古物商・小池則夫(中井貴一)がお宝を探しにやってきた。出会ったのは、腕は立つのに落ちぶれくすぶっていた陶芸家・野田佐輔(佐々木蔵之介)。ある大御所鑑定士に一杯食わされ、人生の出端をくじかれた二人は結託し、“幻の利休の茶器”を仕立て、仕返しついでに一攫千金を狙う。それは、家族や仲間、大御所鑑定士、さらには文化庁までも巻き込む、大騒動に――。

オークション・ハウス(1991)

<ストーリー>

エドモンドオリバー社のマネージメントディレクター、柳宗厳は画商で贋作を見分ける超人的な才能を持っている。ある日、ウィーンの美術史博物館からフェルメールの名作を盗んだという男が爆弾を持ってビルに立てこもった。警察から依頼を受けた柳宗厳は、その部屋に乗り込み、絵を鑑定し、彼しか知らない情報を元にその絵が贋作であることを見破る。ナイフで絵を削ると柳宗厳が言った通りの下絵が出てきたのである。立てこもり犯は絶望のあまり自殺するのだった・・・。

贋作(2016)

<ストーリー>

トム・リプリーは天才画家の贋物事業に手を染めていたが、その秘密が発覚しかける。トムは画家に変装して事態を乗り越えようとするが……名作『太陽がいっぱい』に続くリプリー・シリーズ第二弾。

贋作(2018)

<ストーリー>

画商に修復の腕を見込まれ、ある富豪の弁護士が所有する17世紀オランダ女流画家の作品の贋作をひそかに制作し、心ならずも絵画窃盗に加担してしまった女子画学生。私立探偵を雇って彼女の存在を探り出したその弁護士は、罪を暴き、大切な絵を取り戻そうと、彼女に近づくが、彼女の絵に対するひたむきさと知識の深さに敬意を抱くようになる。そして彼女は、絵を愛する、自分とは別世界に住む大人の男に惹かれ始めたが……。

40年以上の時が流れ、過去を封印し罪の意識におののきながら、美術史学者として活躍する彼女の前に、自身の手になる贋作と新作がそろって出現した! いったいなぜ? 17世紀の女流画家と現代の女性学者、それぞれの愛と喪失と苦悩が時代を超えて呼応する。絵画贋造の技法も、複雑に絡み合う人間関係も、ミステリアスで美しい光のなかに見事に描きあげられた情感溢れる物語。

贋作ゲーム(1983)

<ストーリー>

謎の画家といわれるオイレングラス、コンピューター管理の貨物列車で運ばれるこの画家の作品を奪うために、綿密な計画と果敢な行動力で“作戦”を成功させる男たちのドラマ「贋作ゲーム」をはじめ、爆発物処理のスペシャリストが撤去不可能といわれる機雷の除去に取り組む「スエズに死す」、ハイジャック犯をいかにして逃がすかに映画屋が立ち上がった「エアーポート・81」など、いずれも実行不可能な作戦を遂行するために命がけで挑む男たちの姿を描く“泥棒小説”の傑作短篇集。

ギャラリーフェイク(1992)

<ストーリー>

そこは贋作専門という変わった画廊。しかし、その裏では美術品のブラックマーケットに通じ、表に出ることのない真作を扱ってると噂されている・・・。真作と贋作が入り交じる美術世界。元メトロポリタン美術館・学芸員(キュレーター)という経歴を持つオーナー・藤田玲司が舞い込む事件やトラブルを解き明かしていく!

GREAT PRETENDER CASE 3 スノー・オブ・ロンドン(2020)

<ストーリー>

ターゲットは悪人のみ! 騙して騙して騙しまくる! ?
ロサンゼルス、シンガポール、ロンドン、上海、そして東京…
世界を股にかけた壮大な<コン・ゲーム>、ここに開幕! ! !

自称“日本一の天才詐欺師”枝村真人。
その日も相棒の工藤と2人で浅草観光に来ているフランス人に詐欺を仕掛けてひと儲け…のはずが、
逆に騙され大金を奪われてしまう。その男はローラン・ティエリー、マフィアさえ手玉に取るコンフィデンスマンだったのだ。
世界を舞台に仕掛ける桁違いの騙し合いに、枝村は巻き込まれていく…!!
<鏑木ひろ×貞本義行×古沢良太×WIT STUDIO>今世紀最強のチームが贈る、最高の痛快クライム・エンタテインメント!

ザ・フォージャー 天才贋作作家 最後のミッション(2014)

<ストーリー>

天才的贋作画家レイ(ジョン・トラヴォルタ)は、ガンに罹った息子のウィル(タイ・シェリダン)の側にいたいがため、組織のボスに手をまわして早期出所をする。その代償として、ボスはボストン美術館のクロード・モネの絵を盗み、レイの描いた偽物とすり替えるように命じる。ミッション実行までの期限は3週間。レイは贋作に挑みつつ、限りある生命のウィルと時間を過ごす。レイに目をつけた警官がつきまとい、ギャングが監視するなか、レイは詐欺師の父ジョセフ、ウィル、幼なじみのカールの4人で、アッと驚く作戦を実行に移していく―。

世界で一番ゴッホを描いた男(2019)

<ストーリー>

複製画制作で世界の半分以上のシェアを誇る油絵の街、中国大芬(ダーフェン)。出稼ぎでこの街にやって来た趙小勇(チャオ・シャオヨン)は独学で油絵を学び、20年もの間ゴッホの複製画を描き続けている。絵を描くのも食事も寝るのも全て工房の中。いつしか趙小勇はゴッホ美術館へ行くという夢ができた。本物の絵画からゴッホの心に触れて何か気づきを得たい、今後の人生の目標を明確にしたいという思いと共に。どうしても本物のゴッホの絵画を見たいという想いは日増しに募り、ついに夢を叶えるためにアムステルダムを訪れる。 本物のゴッホの絵画を見て衝撃を受けた趙小勇はいつしか、自分の人生をゴッホの生き様に写し合わせ、何をすべきか自分を見つめ直すようになる。果たして自分は職人か芸術家か。思い悩んだ趙小勇はある決断をする

ゼロ THE MAN OF THE CREATION(1991)

<ストーリー>

この世の全ての物を本物に複製する神の手を持つ究極の贋作者・ゼロ。姿形は言うに及ばず創作者の魂までも復元する創造主(ザ・マン・オブ・ザ・クリエイション)。世界を駆け巡るアートロマン!

トスカーナの贋作(2010)

<ストーリー>

次回作『THE END(ジ・エンド:原題)』を日本で撮影することを発表した、
世界の巨匠アッバス・キアロスタミ監督、ジュリエット・ビノシュを主演に迎えた最新作!
いったい彼らの、どこまでが演技で、どこまでが本当の感情なのか…。
やがて登場人物、そして観客までもが、何が真実で何が偽物なのかの境界線を失っていく。
そして、これはラブストーリーなのか、それともミステリーなのか?
果たしてこの男女の本当の関係は!?
観終わった後でも、結局その真相が判然とせず、リピーターが続出した傑作が、いよいよDVD化!

夜にたどりつけない男と女。偽りの“夫婦”は、愛の迷路を彷徨う。夜9時の鐘の音が鳴るまでに…
巨匠アッバス・キアロスタミが、初めて有名キャストを起用して描く、魔術的世界が、本作『トスカーナの贋作』である。
一見、男と女の出会いをきわめてシンプルに描いたロマンティックなラブストーリーだが、
しかし「Copie Conforme」=「認証された贋作」という原題が暗示するように、
これまでのキアロスタミ作品と同様に、深い含蓄に富んだ、虚実ないまぜの魔術的ともいえる物語世界に観る者は魅了され、
観終わった後には眩暈のような感覚に襲われてしまうだろう。
最後の最後、事の真相=二人の真の関係を確信できた人はいったいどれぐらい居るのだろうか?
その点では、この『トスカーナの贋作』は、ラブストーリーでありながらも、一級品のミステリー/サスペンスなのである。
それは、この作品で、初めて男女の〈愛〉を明確な主題にしたキアロスタミが、
この普遍的な感情に支配された世界においては、
オリジナル=「本物」と、コピー=「偽物」という概念はもはや存在しない、
というシンプルな真実を語っているからである。
まさにキアロスタミの真骨頂とも言うべき作品が誕生した。

2010年カンヌ国際映画祭 主演女優賞初受賞!ジュリエット・ビノシュの黄金の演技。
主演のジュリエット・ビノシュはこの『トスカーナの贋作』での貫禄の演技と、
一方でキアロスタミの魔術にかかったような剥き出しの演技を共存させ、
2010年カンヌ国際映画祭主演女優賞を受賞した。
意外にも彼女にとってはこれがカンヌでの初受賞。
また、イギリスの誇る世界的なオペラ歌手ウィリアム・シメルは本作が映画俳優デビュー。
映画初出演ながらこの難しい役に挑み、見事に演じ切っている。

『友だちのうちはどこ?』『桜桃の味』ほか数多くの名作で知られる巨匠アッバス・キアロスタミが、初めて有名キャストを起用して描いた作品。これはラブストーリーなのか、それともミステリーなのか?果たしてこの男女の本当の関係は!?夜にたどりつけない男と女。偽りの“夫婦”は、愛の迷路を彷徨う。夜9時の鐘の音が鳴るまでに…。ジュリエット・ビノシュ、ウィリアム・シメルほか出演。

ナチスの愛したフェルメール(2018)

<ストーリー>

1945年5月29日、画家ハン・ファン・メーヘレンは、ナチス国家元帥ゲーリングにフェルメール作の絵画を売った罪で逮捕・起訴された。ナチス協力者及びオランダ文化財略奪者の汚名を着せられ、長期の懲役刑を求刑された彼は驚くべき事実を告白する。「すべては自分が描いた贋作だ」と。

美術館を手玉にとった男(2015)

<ストーリー>

2011年、アメリカの多くの美術館で展示されていた大量の絵画が、贋作であることが発覚した。この事件は極めて特殊な贋作事件で、一人の男が精巧な贋作を100点以上制作し、法外な金額で売ることができるにも関わらず、それらを無償で寄贈していたのだ。男の名はマーク・ランディス。彼は長年にわたり、15世紀のイコンから、ピカソ、マグリット、ディズニーまで、幅広いスタイルの絵画を模倣し続けてきた。そして“慈善活動”と称し、神父など様々なキャラクターに扮して、それらの贋作を美術館に寄贈してきたのだ。騙された美術館は全米20州、46館にものぼった。

プロジェクト・グーテンベルク 贋札王(2018)

<ストーリー>

カリスマ性に溢れたミステリアスな男–“画家”。彼が率いるエキスパート揃いの偽札製造チームにスカウトされた“贋作の名人”レイは、最新テクノロジーの進化をあざ笑うように数々の難題を攻略しながらも、犯罪の連鎖に巻き込まれていく。

ミケランジェロの暗号(2010)

<ストーリー>

ユダヤ人画商一族、カウフマン家が密かに所有するミケランジェロの絵。それはムッソリーニも欲するほどの国宝級の代物だった。ある日、一家の息子ヴィクトルは親友ルディに絵の在りかを教えてしまう。ナチスに傾倒していたルディは、軍で昇進するためにそれを密告。一家は絵を奪われ収容所へと送られる。一方ナチスは、絵の取引の材料にイタリアと優位な条約を結ぼうとしていたが、奪った絵が贋作であることが発覚する。本物の絵をどこかへ隠した一家の父は、すでに収容所で死亡していた・・・。

モネ・ゲーム(2012)

<ストーリー>

億万長者のメディア王から、15億円を奪い取れ! 完璧な筋書きのモネ贋作詐欺――のはずが、スタートから、まさかの<計画倒れ>! コリン・ファース×キャメロン・ディアス×コーエン兄弟が仕掛ける、 華麗なる一発逆転を狙った、世紀の泥棒エンタテインメント!

ラン・スルー・ザ・ナイト(2016)

<ストーリー>

サーシャは美貌のフリーカメラマン。ある夜、恋人の若手画家アンドレイを何者かに殺され、身に覚えのない殺人容疑で指名手配されてしまう。犯人を目撃していたサーシャは、殺し屋に追われ、必死の逃亡を続ける。謎を解く唯一の鍵は、アンドレイからの最後のメールに添付されていた絵画の写真。手掛かりを追うサーシャの行く先で、次々と謎の死を遂げる美術関係者。次第に明らかになる、絵画贋作を巡る国家的な陰謀。そして彼女は、決死の反撃を開始するが……。

リプリー 暴かれた贋作(2005)

<ストーリー>

稀代の詐欺師トム・リプリー。舞台はロンドン、パリ。彼の獲物は、莫大な金額が動く現代アートと、そこに群がる富豪たち。

リプリーのターゲットは、新進気鋭の画家ダーワット。しかし、ダーワットは、程なく自動車事故によって死亡してしまう。このままでは、予約の殺到している絵は売れず、巨額の損失を被ってしまう。そこでリプリーは、その死を隠匿し、替え玉によってダーワットの贋作を制作しようと計画する。万事がうまく運び、名声と大金を手に入れ、大富豪の美人令嬢と恋に落ちたその時、作品を贋作だと主張する男が現れた。そこでトムがとった行動とは一体?!

※この記事は、追記・編集していく予定です。

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