【創作裏ルール】ヒットを狙うなら先駆者ではなく、マニアックヒット領域の先駆者を追うポジションを狙えと言う話

一番の先駆者は、ちょっと損?

「先行者優位」「先行者利益」なんて言われるが、先に始める事は、成功を掴む為には大きなアドバンテージになる。

しかし、一番乗りと言うのは、常に険しい道であり、道を自ら切り開く必要がある。

正解が分からない中で、どうにか正解を模索する事で成功する場合もある。

だが、実は多くの場合、最も大きな成功を収めるのは、一番乗りをした人ではなく、後に続いた後発組の中にいたりする。

大抵の人は間違える、故に一番は効率が悪い

一番に駆け出し、先頭を独走するとしても、そこは未開の地だ。

そこが仮に、未開拓地でないなら、もう先駆者ではない。

未開拓地を一番に駆け抜けるからこそ、先駆者足り得る。

だが、大抵の場合、一位の独走は、かなり難しい。

正解のモデルケースが無い状態で先頭を走る以上、常に正解を選び続ける事は至難の業だ。

すると、先駆者は、正解と失敗の両方を含んだモデルケースと自らをして、傷だらけで進んで行く事になる。

しかし、後発組は、先駆者の進んだ成功の道を真似て進み、失敗は避け、先駆者が当事者故に気付けない部分まで効率化したりする事で、ものすごい勢いで後を追って行ける。

先駆者とは、フロンティアスピリット溢れるチャレンジャーだ。

だからこそ、それだけで尊敬される事もあるし、応援もされる。

でも、だからと言って成功者になれるかは、全く別の話になる。

後発が追い抜く時

iPhoneとandroidが登場する以前、アップルニュートンを始め、様々なタッチパネルデバイスが存在していた。

検索エンジンもGoogleの前にはyahooがあったし、Facebookの前にmyspaceを始めとした数々のSNSがあった。

MacとWindowsでは、どちらがシェアを持っているか。

ベータとVHSでは、どちらが勝ったか?

そうやって見ていくと、一番初めに行動するよりも、一番に一般層を巻き込んだ大ヒットをさせて市場を独占する方が遥かに大事と言う事が分かる。

最先端は、言ってしまえばオタク向けのマニアックな物だ。

だから、刺さる人にしか刺さらず、生活に溶け込んだ実用レベルに達していない事も多い。

マニアックで、便利で、洗練されていたとしても、ヒットを狙うには一般層を巻き込むだけの土壌が必要となる。

スマートフォンなら、高性能なガラケーが、検索エンジンならインターネットブームが、SNSなら出会い系以外のプロフィールサイトが、OSであればコンピュータの普及が、記録メディアなら再生したい映像ソフトが、一般層に浸透している事が必須と言える。

必須条件を環境が満たした時に、一般層を巻き込んだヒットの条件を満たした時に、後発組に真の先行者利益を獲得する成功者が登場すると言う事だ。

創作上の先駆者も同じ

大抵の創作者は、まだ誰も見た事が無い作品を作りたい。

少なくとも、新規性を持ったオリジナル作品を発表したいと考えている人が大多数だ。

すると、新規性と新規性を掛け合わせた様な、誰も見た事が無い作品と言う物が時に生まれる事がある。

だが、大ヒットを望める事は、非常に少ない。

市場と言う環境が、理解する土壌が出来るまでは、それはマニアックな、一部の人にしか理解できない作品となってしまう事の方が、圧倒的に多いからだ。

そこから、新しさを切り開いた作品の後続に、それを一般層を巻き込むだけのパワーを持たせる作品が登場し、そこでようやく大ヒットとなる。

鬼滅の刃に見る、後行者優位の成功

このブログでは何度か触れてきたが「鬼滅の刃」は、構造上「ジョジョの奇妙な冒険、第3部」と近い。

「ジョジョの奇妙な冒険」は、言わずと知れた日本を代表する大ヒット漫画の一つに数えても良い作品だ。

ジョジョ自体も大ヒットしているし、私もジョジョシリーズは大好きだ。

だが、ジョジョの奇妙な冒険は、1部と2部と言う、3部からすると前日譚があり、現在は8部を連載していて、言ってしまうと入り口の敷居が少し高い。

更に、一度ハマれば魅力的な癖のある絵柄も、未見の人が入り辛い理由を同時に作っている側面は少なくない。

それに輪をかけ、物語の舞台が4部以外は日本国外がメインであり、日本人にとってのハードルを、もう一段上げている。

つまり、ジョジョの奇妙な冒険は、間違いなく面白く、名作なのだが、一般受けと言う側面では、媚を売っていない癖の強い作品と言える。

そこに現れたのが「鬼滅の刃」である。

鬼滅の刃は、始まりからジョジョ3部に当たる物語構造で始まり、全23巻で完結している。

つまり、入り口の敷居が低い。

絵柄に関しても、ジョジョに比べれば幾分か癖が少ないだろう。

舞台は大正時代の日本だ。

ジョジョの奇妙な冒険と鬼滅の刃のどちらが面白いか、と言う話ではない。

ジョジョの奇妙な冒険に存在するハードルを、鬼滅の刃は少しずつ取り除いている事で、同じぐらい面白いのに一般層も手に取りやすいと言う事が重要だ。

どちらの作品も、家族を救う為に仇敵を仲間と共に追い詰め、遂には打ち倒す物語だ。

どちらのキャラクターも魅力的で、登場する能力も子供が真似をしたくなる様な仕掛けに溢れている。

この様な野暮な比較をしてみると、鬼滅の刃の大ヒットは、一般層まで巻き込むハードルの低さは、大きな役割を果たしていると言って良いだろう。

もちろん、連載中のアニメ化が起爆剤になった等の、ジョジョの奇妙な冒険とは置かれている状況が異なる。

だが、アニメ化も、地上波放送のアニメと言うメディアによって一般層が触れる機会に恵まれたと言う意味では、同じヒット要因にあるとも言える。

終わりに

これから先、VRゴーグルやメガネ型デバイス等も、一般化されるかもしれない。

その際、成功するのは先駆者とは限らず、一般層を巻き込んだヒットを生み出す者だ。

創作する人やプロデュースする人も、大ヒットを狙うのなら、

  • 既にあるマニアックなヒット作を探す
  • 一般層に受ける様にマニアックなハードルを下げる

と言う事に注目をすると、第二、第三の「鬼滅の刃」を創作、発掘出来る……かも、しれない。

まあ、とにかく、そんな基本ルールがあるから、参考までに。

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