特別な問題の解決に取り組む人
今回は、特別な使命が発生する物語を解説します。
力ありきではない
まず、主人公が背負う使命は、特別な力によって発生するわけではありません。
使命とは、特別な力で無ければ解決出来ない問題との遭遇があって、初めて発生します。
つまり、使命とは、主人公が課された問題解決する事柄と言えます。
なので、特別な使命を与えられる主人公には、解決可能な特別な力があって、特別な問題も同時に必要と言えます。
物語世界が運命的に選ぶ、適材適所と言う事です。
主人公が特別な力を得ると、特別な使命を果たさないといけない状況に置かれます。
スーパーパワーに目覚めたら、スーパーヴィランと戦うのは、物語世界では運命です。
これは、主人公にしか被害を最小にして解決できない、そう言う事柄だから、動かざるを得ません。
使命と日常
主人公ですが、ヒーローと言う変化を心のどこかで喜びつつも、同時に、最初は完全に受け入れる事は出来ません。
人は、変化を嫌います。
つまり、以前の自分を、どうにか維持しようとするからです。
以前の生活、人間関係、様々な力を得る以前の自分の良かった所を、どうにか維持しようとします。
すると、自然に、主人公は二重生活が始まります。
使命を果たすヒーローと、本当の自分の、二重生活です。
大抵、ヒーローの姿には別の名前が付きます。
本名で活動するわけにはいきませんからね。
二重生活は難しい
活動を始めると、二重生活の中で、双方にボロが出ます。
ヒーローとして正体がバレたり、普段の自分をヴィランに知られたり。
すると、やがてヴィランは、主人公本人を執拗に四六時中狙ったり、主人公の周囲の人間を狙い始めます。
そうする事が、ヒーローにとって一番のダメージになる事を知っているからです。
主人公は、そうならない様に、選択を迫られます。
使命を捨てるか、日常を捨てるかです。
使命を捨てるのは、ヴィランが活動を続ける以上は成功しません。
使命は、果たして初めて手放せる物です。
果たせず辞めるには、仲間にバトンタッチするしかありません。
なので、日常を使命が侵食していく事になります。
変化する日常
日常の仲間が、理解者や、使命に立ち向かう仲間へとシフトしていく事で、主人公は、完全なヒーローへと変わっていく訳です。
そんな主人公は、特別な力があるからヒーローになりましたが、特別な力の有無にかかわらず使命を担っている状態になります。
使命を担って行動してしまう者
やがて、主人公は、特別な力を失っても、使命を全うしようと行動し続けます。
この、能力が足りなくても、使命に立ち向かう姿勢こそが、実はヒーローの最も重要な素養です。
こうして、主人公は真のヒーローである事を証明できます。
僕のヒーローアカデミアでは、主人公は冒頭で素養を示したからこそ、ヒーローへの道を切り開きました。
スパイダーマンやアイアンマンでも、スーパーパワーの大半を失った状態で敵に挑む状況があります。
終わりに
と言う事で、今回は特別な使命が発生する物語の解説でした。
スーパーヒーロー以外にも色々ありますが、基本的に主人公が英雄になる物語全般が当てはまります。
参考になれば幸いです。