現実の常識が作品世界でも常識とは限らない?
物語の途中で、思いも寄らぬ前提が否定されるタイプのどんでん返しがある。
等と、手法が重複する作品もあるが、今回メインで紹介するのは「この世界の当たり前が適応すると思ったら、実は全然していなかった」系の作品だ。
本来「常識」は、説明不要だから取り立てて説明されない。
そんな常識のもたらす思い込みの認識を利用して、伏線を説明せずに劇中に登場させ続けて、後で「実は常識が通用しない世界でした」と言う、不意打ちの様などんでん返し手法が存在する。
当たり前の物が見えているだけと思ったら、巧妙に異物となる伏線が隠されている様な作品だ。
具体例を見た方が、これは早いだろう。
では、見て行こう。
どんでん返し系の記事なので、当然ネタバレ注意。
ガールズ&パンツァー(2013)
<ストーリー>
戦車を使った武道「戦車道」が華道や茶道と並んで大和撫子のたしなみとされている世界。県立大洗女子学園に転校生、西住みほがやってきた。戦車道が嫌いで、戦車道のない大洗女子を選んだみほ。ところが転校そうそう生徒会長に呼び出され、必修選択科目で戦車道を選択し、戦車道全国大会に出場するよう強要される。しかも、集まったメンバーは個性派ばかり。華道家元の娘の五十鈴華、恋に恋する武部沙織、戦車マニアの秋山優花里、朝に弱い優等生の冷泉麻子…。友達とのフツーの女子高生活を夢見るみほのささやかな願いは叶うのか…?!
この作品は、茨城県中部の県央地域に位置し太平洋岸にある、大洗町を舞台に物語の大半が進んで行く。
なのだが、1話の冒頭、有り触れた街並みで繰り広げられる日常は、1話の終わりで、実は全長7600mを誇る「学園艦」と呼ばれる空母の上に作られた移動都市である事が分かり、衝撃の世界観で大きな話題となった。
戦翼のシグルドリーヴァ(2020)
<ストーリー>
「Re:ゼロ」の長月達平が送る、少女たちの空戦ファンタジー。
正体不明の敵性存在によって、生存領域を失っていく人類。その最後の希望は、英霊機に乗って空を駆ける、神に選ばれし少女――『ワルキューレ』だった。
才色兼備だが融通のきかない女軍人・ルサルカも、その一人。彼女が欧州の最前線基地で出会ったのは、場違いな明るさと圧倒的な戦闘力を兼ね備えた少女だった。<特別な>ワルキューレである少女との邂逅は、ルサルカの運命のみならず、人類の趨勢をも動かすことになり……。「――聞かせて? あなたの、全部」
死地に舞う少女たちが織りなす空戦ファンタジー、開幕!
本作では、北欧神話で有名なオーディンに武器を与えられた人類が謎の敵と戦っていく。
なのだが、物語の途中で、この世界には北欧神話が存在しない事が判明し、劇中の人々は北欧神話を知らずに「謎の神」と言う認識でオーディンと手を組んで、何も知らずにラグナロクと呼ばれる終末へと進んでいたと言うどんでん返しが登場する。
北欧神話が無い設定の世界の為に、北欧神話由来の物が劇中では登場しないと言う伏線は、アニメ放映時にはTwitter上で視聴者をうならせた。
チェンソーマン(2019)
<ストーリー>
悪魔のポチタと共にデビルハンターとして借金取りにこき使われる超貧乏な少年・デンジ。ド底辺の日々は、残忍な裏切りで一変する!! 悪魔をその身に宿し、悪魔を狩る、新時代ダークヒーローアクション、開幕!
劇中世界では、悪魔は何かしらの「概念」を司っている。
司る概念に対する恐怖が強いと、それが悪魔の力になる。
例えば、劇中、闇を司る悪魔は最強クラスに強い敵として登場した。
第一部でキーとなる銃を司る悪魔も、強敵だった。
で、本作では、この概念を司る悪魔を、ある方法で殺すと、世界自体から司る概念の存在が消えると言うギミックが登場する。
この世界は実は、既に常識では考えられない様々な物が、消失後の世界だと途中で明かされるどんでん返しがある。
※この記事は、追記・編集していく予定です。
※なんか思い当たる作品有ったら情報提供も待ってます。