「新ジャンル」はブームの兆しって話

新ジャンルについて、あれこれ

新ジャンルが生まれると、最初は、どう向きあって良いのか分からない物だ。

向き合い方とは「考えずとも楽しめる向き合い方」で、新ジャンルは、それが確立していない事の方が圧倒的に多い。

そこで、まずは定義され始めた新ジャンルを、人々は分析する事で理解しようとする。

発生背景

ジャンルとは、一種のパターンだ。

それまでは点でしかなかった「決まった共通点」を備えた作品が好まれる状況が、新ジャンルの発生と言える。

その発生背景には、色々あるが、大きく分けて2種類になると考えられる。

たくさんの作品の共通点に気付くパターン

人類の最も身近で、重点を置いて来た話題は「噂話」らしい。

これは、ある意味で、口伝えのニュースの様な物であり、生存に必要だからこそ話題に上り続けてきた。

法律も無い時代だと、

  • 誰が誰の命を狙っている。
  • 誰は、集落の為に、いなくなった方が良い。

みたいな物騒な噂もあっただろう。

その話題には、良い話題と悪い話題があっただろう。

  • 誰が誰を褒めていた。
  • 誰が誰を悪く言っていた。
  • 誰が好き。
  • 誰が嫌い。

そんな感じだ。

やがて、事実、真実、例え話、寓話、伝説、神話、と話は分化していき、現在では無数の枝分かれをした状態だ。

その中で、共通点から喜怒哀楽に分かれ、構造やモチーフで分かれ、キャラクターのステレオタイプが形作られていった。

こうして作られた新ジャンルは、過去の積み重ねがあるからこそコンテンツに力が宿る。

「なろう系」で、異世界転移、悪役令嬢、追放、ざまぁ等が生まれるのは、このパターンな気がする。

一つの圧倒的なコンテンツを模倣するパターン

もう一つの発生パターンが、凄い作品が生まれた衝撃で、その真似を皆が始める事で起きるパターンとなる。

手塚治虫の「新宝島」をターニングポイントに日本の漫画文化が始まったり、「AKIRA」「ドラゴンボール」「エヴァ」「まどマギ」と言った業界に衝撃を与えた作品の登場と、それを模倣した作品によって、ポスト○○なんて呼ばれる作品群が生まれたりだ。

このパターンも、もちろん上記の帰納的なパターンも同居するが、ジャンルとして確立させた最後のひと押しが大きな役割を果たしているのは、間違いない。

ブームのビッグウェーブに乗ろう

いずれにしても、こうした新ジャンルの発生は、大ブームの兆しと言える。

ジャンル化した時点で、既に過去作での蓄積は十分に行われ、パターンに一つの正解が記された状態だからこそ、ジャンル化が確定しているわけだ。

つまり、そのジャンルが発生した以上は、そこには需要は間違いなくあり、一定の供給も行われている事になる。

だけど、供給量は、ブーム中は平常時よりも求められる事になる。

行ってしまえば、新ジャンルバブルが起きるのだ。

そうなると、その時期だけ上昇気流に乗ってヒットしうる、新ジャンルの作品が多数登場する。

ブーム中じゃないと、ヒットしなさそうな作品が大ヒットしたりするのは、バブルを上手に利用しているからだ。

新ジャンル発生背景の分析が面白い

例:なろう

なろう系作品の新ジャンルは、発生する度に、その発生背景を様々な人に辛辣な分析をされてきた。

  • 異世界転生:日本での成功を諦めているから、来世に期待したい。
  • 異世界転移:日本が嫌だから、別の場所に行ってやり直したい。
  • ゲーム世界転生・悪役令嬢:コンピュータゲームの世界が現実になって欲しい。
  • 追放:自分を追放した社会やバカな指導者が間違っている。
  • 復讐:自分を虐げたり陥れた人に私的な過剰制裁を加えたい。
  • ざまぁ・もう遅い:自分を虐げた人達が、自分を必要としながら破滅する所が見たい。
  • 社畜:社畜から解放されたい。
  • ニート:ニートから破格の条件で人生をやり直したい。
  • 奴隷:自分が奴隷を使役する側になりたい。
  • ハーレム:都合の良い全肯定の恋人か、性のはけ口が欲しい。
  • Fラン:低学歴、低職歴だけど本当は能力があるからチャンスが欲しい。
  • チート:努力しないで凄い能力を手に入れて、周囲にマウント取りたい。

等々、色々ある。

こう言う分析を快く思わない人がいる事も承知しているが(特に、こうした皮肉めいた分析を)、「作者って現実だとこうだろ?」とか「なろうの読者が求めているカタルシスはこうだろ?」って容赦ない分析は、悪意も見え隠れするが、芯を捕えていれば役に立たせる事だって出来る。

要は、その時代の、そのコミュニティの人々が「何を求めているか」と、作者が「何を表現しようとして、それが刺さったか」が分かるのは、非常に有用だ。

ジャンル化には、ジャンル化しただけの理由がある。

他に、なろう系以外にも、新ジャンルは日々生まれている。

例:元エロ

中でも「それって元はエロ方面から入ってきたんじゃないの?」って新ジャンルが一般化している事に、境界が曖昧になっているのか、怒られるまでのチキンレースをしているのか、何とも言えない気持ちになる事もある。

だが、これだって一般化している以上は、そこに需要があるのは間違いない。

  • ロリババァ:見た目は少女だが、年齢や、中身の性質が「おばあちゃん」。
  • メスガキ:成熟した女性の様な性的な煽りをする少女。
  • わからせ:生意気な相手に対して、実力行使で「わからせる」事。
  • モン娘:主にモンスター娘との恋愛をテーマにした物。
  • NTR:寝取られ。恋人の片方が別の相手に身体だけ支配される様な状況。脳を壊す。
  • くっころ:「くっ……殺せ……」と言う、戦に負けて辱めを受ける女騎士。
  • リョナ:ネットスラングで、ヒロインが拷問を受ける等の猟奇的な状況。

等々、源流を辿ると業が深そうなジャンルも多いが、新ジャンルの要素を早くから使いこなせば、その系統作品の先駆者に食い込める。

それが一般作以外で、一般作に適応出来るなら、実質的な先駆者は、あなたかもしれない。

それは、そのジャンルにおいてポジションを確立できると言う事だ。

あのジャンルなら、最近なら、あの作品。

そう言う武器がある作品は、かなり強い。

どうすれば良いのか

ここで軽く紹介した物は、もはや新ジャンルとは呼べないぐらい一般化して、バブルがとっくの昔に終わった物もあるだろう。

いずれにしても、意識したいのは、自分の創作領域で何がブームになっていて、それが既存のジャンルと似ていたとしても、どう新しいのか、どう見れば「新ジャンル」と言えるのかを見極める事だ。

昔、同じブームがあったとしても、実は昔と同じ理由では無く、リメイクと言う視点でブームになっている事だってある。

コツは、一歩も二歩も踏み込んで、ジャンルを具体化する事だ。

まだニッチだが、新ジャンルに育ちそうなパターンを見つけ、それが自分の好きな要素なら、もしかしたら金鉱脈を見つけたなんて事も十分起きうる。

探してみると、思わぬ創作モチーフが見つかるかも。

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