【千と千尋の神隠しにルンペルシュチルツヒェンがなるまで】昔話を利用した物語創作・その1【設定スライド】

昔話の構造利用

パラダイムで見る昔話「 ルンペルシュチルツヒェン」等【名前当て勝負】の記事で、軽く触れた遠く離れた同構造の物語。

「ルンペルシュチルツヒェン」を「千と千尋の神隠し」にになるまで設定を変えていく流れを実験的にやってみる。

一応だが断っておくと、「千と千尋の神隠し」が本当にこうやって作られたなんて事は、まず無いだろう。

あくまでも、昔話をヒントにして、どうやって全く別の作品を形成してくのか、その考え方を見て行きつつ、そのゴールに「千と千尋の神隠し」を持ってきただけと考えて貰いたい。

昔話を練り直そう

「ルンペルシュチルツヒェン」 は、有名な昔話だ。

その内容は、すぐに全部読める物なので、各自把握しておいて貰えると、以下が理解しやすくなる筈だ。

まず、練り直しを行う基本は、

  • 設定スライド:似た別の物に置き換える

を使う事で、構造的に無理が出ない範囲での改変が出来る。

まずはスライドさせて、欲しい物に近づけていく事だ。

設定スライド

「ルンペルシュチルツヒェン」 は、ドイツの昔話で、時間と場所の座標は、何となく察しが付くだろう。

スライドして大きく変わるのは、この時空間座標が良い。

  • 時代:封建時代
  • 場所:ドイツ

と言う設定を、スライドさせて変えるわけだ。

「千と千尋の神隠し」では、これが

  • 時代:現代
  • 場所:日本

と言う風に変わっている。

この設定スライドは、スライドさせた概念が、座標にある最適な物に置き換わる。

つまり、その場、その時に、あってもおかしくない設定に全てがスライドするわけだ。

これは、タイムリープモノの過去改変で現代の何もかもが変わってしまうバタフライエフェクトに似ている。

封建時代の日本なら、また違うし、現代のドイツを舞台にしても、また違う。

現代の日本だからこそ「千尋」と言う無気力な小学生を主人公に据える余地が生まれるわけだ。

時間と場所以外に、様々な物が概念単位でバタフライエフェクトを起こす様に設定スライドに使える。

ジャンル、登場人物の視点、根本的な設定のパラメータが変われば、何でも良い。

最初の基本は、設定スライドだ。

設定スライドで練り直した物をチェックする

一ヵ所を変えるだけだと、それは一種のローカライズ的な改変となる。

外国作品のセリフの吹き替えも、古典の現代語訳も、その一種だ。

韓国の漫画作品「梨泰院クラス(ドラマ版がネットフリックス配信)」を、日本に持ってくる際に「六本木クラス」と変え、キャラクター名も日本名に変わっているのも、同じレベルだ。

ここでのチェックは、設定の連動を体感するのに良い。

例えば、外国作品を日本風にローカライズやリメイクする場合、良くあるのは「車の斜線」の差だ。

日本は左側通行だが、海外だと右側通行が多い。

これは、描かれる車の座席位置にも関わる。

中央車線に近い位置に、基本的に車の座席が来る方が運転しやすいと言われているので、日本向けの日本車は右に運転席が来る。

一方で、外車と呼ばれる海外の車は、海外で走る事を想定しているので左側に運転席がある方が中央車線に視点が近くなり、運転しやすくなる。

また、学校と言う舞台も、日本の学校と海外の学校ではシステムが全然違う。

これらは、物語の根幹に関わらない要素だが、設定スライドを行う事で、場合によっては勝手にスライドしてしまう。

スライドを面倒がると、そこだけ違和感が残り「改変前の残り香」となる。

音声の吹き替えは、利便性を考えての声だけの言語改変だ。

一方で、一部のCG作品では、例えば、ディスニー・ピクサー作品では、劇中の看板が、各国の言葉に変えられる事がある。

これは、背景の文字が字幕として機能していると考えての事だが、作品として見ると雰囲気が壊れるので、悩ましい部分でもある。

スターウォーズのオープニングで流れてくるプロローグの文字が日本語なのも、多くの日本のファンは興ざめする可能性があるポイントだろう。

終わりに

今回は、この辺で。

なんだか先が長そうな企画で、既に後悔し始めている。

まあ、ワンステップずつ近づけていくので、その変化を体験してもらえたら、と思う。

今後も紹介していくプロセス群を別の物語に対して独自に実行すれば、オリジナル作品を生み出す方法を一つ手に入れた事になる、かもね。

個別でも、テクニックは役立つ筈。

じゃあ、またね。

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