その見えている世界は本物か?
生まれつきか、あるいは事故による物か。
脳や眼が他人と違う状態になってしまい、見えている世界がある意味で狂う。
そんな視界を持って生きる主人公が活躍する物語が存在する。
この記事では、そんな「主人公の見ている世界が他人と違う」要素が使われている作品を紹介していく。
オッドタクシー(2021)
<内容>
平凡な毎日を送るタクシー運転手・小戸川。身寄りはなく、他人とあまり関わらない、少し偏屈で無口な変わり者。趣味は寝る前に聞く落語と仕事中に聞くラジオ。一応、友人と呼べるのはかかりつけでもある医者の剛力と、高校からの同級生、柿花ぐらい。彼が運ぶのは、どこかクセのある客ばかり。バズりたくてしょうがない大学生・樺沢、何かを隠す看護師・白川、いまいち売れない芸人コンビ・ホモサピエンス、街のゴロツキ・ドブ、売出し中のアイドル・ミステリーキッス…何でも無いはずの人々の会話は、やがて失踪した1人の少女へと繋がっていく。
主人公の小戸川が、幼少期に交通事故遭って、脳機能障害を抱えている設定。
障害により、小戸川の見えている世界は、他の人と違う物になっている事が物語開始当初から明示されるが、具体的にどう見えているのかが明確に明かされるのは、最終話。
2021年春アニメの中では、かなりの名作で、人によってはダークホースかつ覇権。
勝ち組の男(2011)
<内容>
事故から奇跡的に生還した俺は、「火○鳥」の登場人物になっていた。有機物が無機物に、無機物が有機物に見えるのだ。人間などの生き物はまるで土塊のよう。かたや、家電は皆美少女に見える。全部幻覚だと分かっているが、見えるしさわれるし声も聞こえる、しかも入れられる。実際には電子レンジ相手に腰を振っているだけだと分かっていても、充分満足。つまり俺は勝ち組なのだ。電子レンジのレンちゃんだけでなく、炊飯器のスイ、冷蔵庫のレイ、掃除機はツンデレメイド、パソコンは気弱なツインテール。5人はちょっと多いというのは勝ち組ならではの辛さだ。
一般誌ではKAKERU名義で活躍している作者の、バー・ぴぃちぴっと名義で発表した成年師向けの作品で、3話構成。
開始1ページ目で主人公が「火〇鳥」や「 沙〇の唄 」状態と明言している。
単行本「シェイカー」に収録(成人向け作品なので注意)。
空の境界(2001)
<内容>
2年間の昏睡から目覚めた両儀式が記憶喪失と引き換えに手に入れた、あらゆるモノの死を視ることのできる“直死の魔眼”。式のナイフに映る日常の世界は、非日常の世界と溶け合って存在している……! もはや伝説となった同人小説から出発し、“新伝綺”ムーブメントを打ち立てた歴史的傑作――。
沙耶の唄(2003)
<内容>
「なぜ―僕なんだ?」
「それはね、あなたがひとりぼっちだから」
不幸な交通事故により家族を失った青年・匂坂郁紀。奇跡的に一命を取り止めた彼には、目に映るものすべてが形を変え、醜く歪んでしまう不思議な後遺症だけが残った――
そんな郁紀の世界に突然現れたのは、うつくしい少女。「沙耶」と名乗る彼女の存在は、郁紀の汚穢に塗れた日常を美しい色に染めていく。彼にとって、それはただ一筋の光だった……。
発売から15年、今なお霞むことなく高い評価を受け続けてきた虚淵玄(Nitroplus)原作の伝説的ゲーム作品『沙耶の唄』を、ノベルゲーム界の先駆者・大槻涼樹×不変の担当イラストレーター・中央東口が甦らせた、初のノベライズ作品!
名作だよね。
月姫(2000)
<内容>
『月姫』は、TYPE-MOON が 2000 年に発表した長編伝奇ビジュアルノベル。
モノの壊れやすい線 — 「死の線」を見る能力を持つ主人公・遠野志貴を中心に描かれる物語は、頒布当時から多くの人を魅了。
その『月姫』が、奈須きのこ・武内崇をはじめ TYPE-MOON スタッフにより、以前の面影を残しつつ新たなる表現と共に『月姫 -A piece of blue glass moon-』として新生。
<アニメ版ストーリー>
「モノの壊れやすい線」が視える遠野志貴。
街中で一人の女性に目を奪われた志貴は、自分の意思とは関係なく、彼女を殺害してしまった。
その殺したはずの女性、アルクェイドが再び自分の前に現れたことをきっかけに、志貴は吸血鬼のからんだ事件へと巻き込まれていく…。
火の鳥 復活編(1954)
天才手塚治虫が遺した不滅のライフワーク
墜落死から科学の力で生き返った少年レオナは、頭脳は電子、心は人間というアンバランスさに悩む。
一方、従順な労働力として大量生産したロボットたちは自我に目覚め、反乱を企てた。
科学の領域を踏み越えて、”生命”に細工を加えてしまった人間の罪と罰を、25-34世紀の宇宙界に描く復活編。
手塚の不滅のライフワーク、「COM名作コミックス版」のオリジナル絵による新装版。
Amazon解説・荒俣宏氏引用
1970年からおよそ1年に渡って連載された復活編では、主人公がサイボーグ化の後遺症から「有機物が無機物に、無機物が有機物に見える」と言う状態に陥る。
もやしもん(2005)
<内容>
菌が見える特殊能力を持つ、もやし(種麹)屋の次男坊、沢木惣右衛門直保。彼は東京の某農大に入学する。農大を舞台に、沢木と研究室その他の仲間達、そして菌が活躍したりしなかったりのキャンパスライフ。大学生活のモラトリアム感と、菌が満載の「もやしもん」。あなたもぜひ、かもされてみてください。カバーや本体表紙もきっちり収録!
※この記事は、追記・編集していく予定です。