「キャラクターの特別な関係」を構築すると物語が面白くなると言う話

グループで囲め! 関係線を繋げ! 絆を育め!

登場人物の相関図、作っていますか?

作っているなら、それは機能していますか?

特別な関係がドラマを生む

人物の一覧は作っても、相関図を作らない人は、結構いる。

別に図を作らなくても、関係を把握出来ているのであれば問題は無い。

ただ、世の中には「特別な関係を作らないから、把握できている」と言う人が、結構いる。

この場合は、把握出来ていても問題がある。

登場人物を繋ぐ魅力的な関係を、設定の段階から作れていない可能性があるからだ。

キャラクターをどんなに魅力的にしても……

キャラクターを単体で魅力的にするのは、大事な事だ。

ただ、それだけだと圧倒的に足りていない。

物語とは、魅力的な街づくりに似ている。

キャラクターとは、町で言えば建物になる。

住みたい、面白い、美しい、興味がそそられる、そんな家がいくらあっても、道がしっかり繋がっていない場合、町の魅力が半減するのは理解出来るだろう。

建物も勿論大事だが、同じぐらい道も大事なのだ。

つまり、キャラクターをいくら魅力的にしても、キャラクター同士の関係が描けていない場合は、建物はあるが道が無い町の様な状態になってしまう。

これは、良くある問題だ。

相関図とは、一種の地図

人物の関係を記した相関図は、町で言うと地図の様な役目を果たす。

なので、魅力的な作品や物語に何かが足りていない場合、地図を作る要領で相関図を作ると、とても上手く行く事が多い。

魅力的な物語の登場人物の関係と言う、道を記した地図を作るには、どうすれば良いか。

主人公や主役を中心に

まずは、地図を作る時は出発点や目的地、あるいは中心となる拠点を設定する必要がある。

例えば、旅行に行く場合は、自宅や待ち合わせ場所である。

人物相関図の場合は、それは主人公や主役が担う。

中心となる起点、あるいは基点が決まった。

次は、何をすればいいだろうか?

必要範囲を決める

中心を決めたら、次は必要な範囲を決める事だ。

この範囲は、物語の初期状態から、人間関係が大きく変化しないパラダイムのワンセットまでの時間的範囲で描かれる物を選ぶと、あたりが付けやすい。

「一つの事件を解決するまで」みたいな考え方で最初は良いだろう。

すると、時間と場所が一気に決まってくる筈だ。

これが相関図の大枠となる。

細かい線を引く前に、大まかなグループに分ける

次は、登場人物同士を線で繋ぐのでは無く、まずはグループに分けてみよう。

グループとは、地図で言えば区画や何丁目とか言う分け方もあれば、町内会の範囲、避難区域の範囲、ごみ収集の範囲、様々な切り口で分けられる。

この分け方で良い例は、例えば「ガールズ&パンツァー」である。

学校と言うグループ、その中に搭乗戦車毎のグループで登場人物達がグルーピングされている。

その様に、必要なグループ分けを、まず大枠からやっていき、出来たら次は、内へ入れ子構造の様にグループを作り、外にはグループ同士をまとめた大グループを作って行く。

こうする事で、主人公や主役がどのグループに属しているかが明確になる。

時には、複数のグループにまたがっている事もあるだろう。

あくまでも、物語の設定上必要なグループ分けに集中してやると、情報が散らかって混乱する事も少なくて済む。

グループを分けたら、繋がりを考えて登場人物を入れていく

グループ分けが出来たら、次はグループ内の登場人物の配置だ。

登場人物をまとめてグループにした場合も、どの位置に置くと、これから関係を書き込む際に見やすくなるかを意識すると、後が楽になる。

相関図で失敗するパターンは、主人公や主役を中心として細部から関係する登場人物を配置していき、登場人物同士の繋がりを書き込むのが難しくなる事が多い。

グループで先に分けると、全体を俯瞰して見えるので、先を考えずに配置する事で起きるような失敗は減らす事が出来る。

引っ越す時、最寄り駅や近所の店との距離を気にするのと同じで、必要を満たせる無理のない配置を目指せると後が楽だ。

グループ内の特別な関係

グループで囲むと、そのグループをまとめている関係は前提となるので表記がいらなくなる。

例えば、「家族」で囲むなら、家族を表す関係線は基本要らない。

その状態で優先して書き込むべき情報は、特別な関係に限られる。

「好き」「嫌い」「狙っている」「憎んでいる」と言った登場人物にとって個人的な物だ。

これが少なかったり、面白くないと、作品の魅力に繋げる事が難しくなってくる。

組織や派閥と言ったグループ同士の関係も重要だが、それ以上に大事になるのが個人同士の特別な関係だ。

特別と言う事は、相関図に書き込まないと見えない関係であり、それはグループ内やグループ同士の持つ関係とは無関係の原理で繋がる。

これが、本当に重要になる。

関係図が出来たら、グループ内の濃厚な描写を

登場人物の関係図が出来たら、そこで終わりではない。

関係によって発生するドラマを構築していく事で、作品に奥深さが付与される。

このパートを徹底的に行う事で、主人公の所属するメインのグループと並んでも遜色がない別グループがいくつも劇中で、関係性やグループの持つ方向性に沿って動き出す。

すると、主人公がそのグループと関わると、濃密で新しいドラマが生まれやすくなる。

この、濃密な情報を構築していないと、テンプレなグループにしかならない。

例えば、敵グループをテンプレで考えると、面白みが無い、どこかで見た事があるグループが出来る。

だが、グループ内の関係を事前に考えてから物語を構築できると、敵にも人間関係があり、そこにはドラマが生まれる事になる。

グループと問題の関係

相関図の基本グループは、安定した物となる。

家族、学校、会社、友達、クラス、チーム、レジスタンス、軍隊、物語によって様々なグループが出来るだろう。

グループ内では、基本的に新たな問題が起き辛くなる。

グループ内が問題を抱えている場合は、最初から問題があるグループと言う事になる。

逆に、グループ外で問題が起きる場合は、グループは問題を解決しようと、何かしらの団結をする事になる。

つまり、グループを設定して、問題がグループの内と外のどちらにあるかを見ると言う事は、作品を俯瞰して争う事になるグループ同士の関係も見えてくる事になる。

問題が内と外のどちらにあるかを、グループを俯瞰して見ると言う事は、物語を作る際、大きな助けとなる。

浮いた思わぬ関係こそ、目を引き光る

例えば、敵グループ同士なのに、個人同士では好いている関係が相関図にあると、目を引くはずだ。

「ロミオとジュリエット」な関係は、ドラマを想起する。

グループの対立は葛藤を生み出し、グループとの対立も大きな葛藤を呼び起こす。

相関図を上手に使うと、全体を俯瞰して見ながら、こう言った葛藤を起こしやすい所を探すのにも役に立つ。

関係が無い存在は許されない

物語の場合、関係がどこともつながっていない登場人物は、居場所が無い。

関係が薄い場合は、プロット段階なら他のキャラクターに役割を渡して消されたり、統合されたりする候補となる事もある。

強固な関係を複数持っているキャラクターは、好意でも、その反対でも、物語世界での立場が揺らぐ事は無い。

それだけ「関係」は大事であり「関係」が少ないと言う事は、影響力が弱い事になる。

人と人を繋ぐ関係と言う道が無いのは、その社会では存在しないのと同じであり、物語世界では登場の機会が無い事を意味している。

関係があるから、絆が出来る

関係する余地が無いと、絆の描写は出来ない。

関係と言う道が予めあるから、絆と言う特別な道で繋がれる事になる。

最初は無関係でも、切欠があって出会う事から関係が始まり、絆は徐々に深まっていく。

特別な関係の構築は、物語を作る上では避けては通れない重要な物だ。

相関図は、関係を把握したり作るのに、本当に役立つツールと言える。

終わりに

関係を作るのが得意になると、面白い物語を作るのに有利に働くと分かって貰えただろうか。

例えば、量産型ソシャゲ等の場合、今回説明した方法を適応して魅力を引き出すと、特定のキャラクターやグループが前に比べて魅力的になるなんて事がある。

関係と言う道は、自然に出来る物の様に思っている人もいるかもしれないが、獣道ばかりでは思い通りに地図を描けない事も多い。

道を繋ぐと言うインフラは、街づくりに限らず、物語やキャラクターの魅力を引き出すのにも、非常に有効な手段だ。

「関係」と言う重要なインフラを疎かにしているかもしれないと思った人は、是非、気にして見て欲しい。

自然に出来た獣道よりも、ローマの様な街道の方が素晴らしい街づくりには有利だと体感出来るだろう。

また、難しいと感じたら、シンプルで最小限の相関図から作り慣れていくのを、お勧めする。

いきなり広い範囲の地図を描くのは大変だが、道案内用の簡素な地図なら丁寧にポイントさえ押さえれば、きっと描ける筈だ。

「関係」と言う物の重要さに気付いたり、見直す切欠になれば幸いだ。

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