【その1】物語世界の広がり方についての解説

物語世界の広がり方にはパターンがある

物語は、進行と共に作品世界が広がる物だ。

作品世界が目まぐるしく変化し、ジェットコースターの様に感じたり、登場人物と共に旅を楽しむ様な胸の高鳴りを感じたり、作品のテイストによって印象は変わるが、そこには、お決まりのパターンが存在するのは、ご存じだろうか?

今回は、その辺について解説していく。

この法則性を理解していると、物語世界を広げるのが苦手な人は、どういう方向で広げれば良いのか、あるいは、広げる順序はどうすれば適切かが理解出来るだろう。

物語世界の広さの推移

ソリッド・シチュエーション、ワン・シチュエーション、大抵のシット・コム作品の様なジャンルでは、一ヵ所で物語が推移していき、体感し辛いかもしれない。

だが、そんな作品ジャンルでさえ、物語世界は進行と共に確実に進んで行き、そこには一定の法則がある。

パターンの一つを俯瞰的に見て、理解しよう。

1:作品の中心は、メインの主人公

まず、劇中の問題を解決する【主人公】がいないと、物語として話にならない。

【主人公】の視点や、【主人公】を軸として、物語世界は広がっていく。

2:主人公は、主人公の日常の世界を生きている

そして、物語冒頭、【主人公】は日常を生きている。

つまり、【主人公】の周囲には【日常の住人】が存在している筈だ。

【主人公】と【日常の住人】は、物語の事件解決が始まる前の世界の描写をする為に必要で、ここは『日常の世界』だ。

『一般人が良く知る世界』『日常の世界』『表の世界』。

問題は、この世界で生きる【主人公】に降りかかる事になる。

3:主人公を非日常に誘う切欠の存在

図では、【相棒】とあるが、これは【ヘラルド(問題を持ち込む使者)】の一種で、探偵や弁護士を主人公とする物語で言えば、「依頼人」だ。

図では、【敵(表実行者)】とあるが、これは【問題や事件の末端の存在】である。

【相棒】より時間的に前に登場し、この【敵 (表実行者) 】から主人公を助ける為に【相棒】が登場する事もあり、どちらの登場が先かはケースバイケースだ。

また、【(表実行者)】は、今は意味不明でも後で意味が分かるので、スルーして構わない。

【最初の敵】と考えておけば、間違いない。

既存の作品で軽く例えると、

  • 【相棒】:Fate/セイバー
  • 【敵(表実行者)】:Fate/ランサー

とか、そんな感じだ。

とにかく、【相棒】と【敵(表実行者)】が登場する事で、【主人公】の見ている世界は、広がりを見せる。

4:日常の世界の外にある非日常の世界

すると、【主人公】が日常を生きる世界の周囲には、その世界を内包した大きな世界がある事が分かる。

『表支配勢力』が支配する、日常の住人が所属している大きなグループだ。

日常の住人の住む『一般世界』が、村や町、あるいは、家や学校と言ったグループなら、『表支配勢力』が支配するのは、それらを内包したり、影響を与える事が出来る、国や領土、組織と言った物になる。

この時点で、日常の世界の外に、日常の世界を取り囲む大きな世界の広がりが見えてきた。

この様な感じで、作品世界は徐々に広がり、ディティールも細かくなっていく。

作品世界が広がると、マトリョーシカの様に更に作品世界は広がりを見せる。

5:非日常の世界の先人

【主人公】を襲う【敵(表実行者)】と、既に敵対してる存在【敵の敵(抵抗実行者)】が登場したりだ。

この登場人物は、レジスタンスや活動家、あるいは警察や正義の味方と言った立場の事が多い。

悪い敵と、既に敵対関係に登場人物なのだから、そういうポジションになりやすいと言う事だ。

【敵の敵 (抵抗実行者) 】からすると、事件や騒動に巻き込まれた【主人公】は、同じく敵の敵と言う関係にある。

なので、多くの場合、味方になる。

物語によっては、【敵の敵(抵抗実行者)】のポジションと【相棒】が近い物もあるが、大抵の場合、この登場人物は分けられる。

既存の作品で軽く例えると、

  • 【敵の敵(抵抗実行者)】:Fate/アーチャー

とか、そんな感じだ。

【敵の敵(抵抗実行者)】は、多くの場合グループで活動している。

強大な敵に抵抗するには、敵に対抗するだけの集団の方が理にかなっているからだ。

すると、『表支配勢力』に抵抗する、はみ出し者の『抵抗勢力』がある事が分かる。

更に『抵抗勢力』には、まとめ役の【リーダー】がいて、【主人公】は、共通の敵と共闘する事となるのがお約束だ。

既存の作品で軽く例えると、

  • 【リーダー(抵抗指導者)】:Fate/遠坂凛

とか、そんな感じだ。

【相棒】もグループに組み込まれるが、【主人公】は『一般世界』に残ろうとするのが普通だ。

なので、作品によっては、ここで主人公が二重生活的な状況に陥るタイミングでもある。

6:最初の目標となる相手の判明

【リーダー(抵抗指導者)】の登場によって、【主人公】が巻き込まれた争いの内容が、徐々に明らかになる。

最初に遭遇した【敵(表実行者)】は、敵の末端でしかなく、その裏には【敵の上官(表指導者)】が存在し、更にその上には【敵のボス(表支配者)】が存在する等が判明していく。

ただ、この時点では、【敵のボス】が存在している事は分かっても、それが誰なのかは謎だったりする。

また、当事者である【主人公】は、ここまでしっかりとした人間関係や組織関係は分かっていない。

ただ、目の前の事実から、読者や視聴者と共に世界が広がっていくのを主人公も体感するわけだ。

ここまで世界が広がると、次はどうなるか。

7:目標とする敵と、対等の敵の敵

お約束に則ると、更に世界を広げるべきだ。

そこで登場するのが、『表対立勢力』である。

『表対立勢力』は、『抵抗勢力』と違って、有志の集団やレジスタンス的ではなく、多くの場合、『表支配勢力』と一見対等なほどに強力な勢力として描かれる。

『表支配勢力』が国なら、『表対立勢力』も国になる。

『抵抗勢力』が内にいる抵抗者なら、『表対立勢力』は外にいる抵抗者だ。

対等な敵対者であり、『抵抗勢力』よりも強力な【敵の敵】の登場なのだが、最初から味方になるわけでは無い。

力や資質を試されたり、共闘するべき場面までは、『表対立勢力』にとって『抵抗勢力』が友好的な関係にならない事も珍しくない。

『表支配勢力』と違って味方になる余地は残っているし、味方として登場する事もあるが、あくまでも立ち位置の基本は【敵の敵】なのだ。

既存の作品で軽く例えると、

  • 【敵の敵のボス(表対立勢力支配者)】:Fate/イリヤスフィール・フォン・アインツベルン

とか、そんな感じだ。

終わりに

今回は、ここまで。

図の上と右が白いが、そこは、また後日。

当てはまる例の既存作は、その内増やす予定。

図は、後続の記事でまとめてPDFあたりで大きく見れる物を張り付ける予定なのは、一応書いておく。

作品世界や、その広がり方を掴むヒントになれば嬉しい限りです。

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