もういない、大事な人と同じ顔の、別の誰か……
あまりにも辛く、切ない設定。
愛する人を模して作られたり、愛する人の死体に乗り移った他人の魂だったり、本来は受け入れがたい存在。
そんな大事な人の、忌むべき偽物が、よりにもよって味方となる。
同じ声で語り、同じ顔で笑い泣く。
だが、それは別の誰か。
時間と共に、新しい個人として受け入れるしかない。
しかし、ふとした時、大事な人と重なる瞬間、失った誰かと再会した様な気持ちになる。
この記事では、そんな切ない設定のキャラクターが登場する作品を紹介していく。
Kurau Phantom Memory クラウ ファントムメモリー(2004)
主人公は、クラウと言う少女の身体を分解再構成したリナクスと言う別次元からやってきた高次元生命体と言う設定。
全く新しいエネルギーを別次元から得る実験の最中に起きた事故によって、博士の娘であるクラウがリナクスと言う生物によって分子に分解され、それをリナクスが再構成する事でクラウの姿をしたリナクスが生まれてしまう。
リナクスクラウは人の世界に順応し、博士の娘クラウの肉体を借りている物としつつ人として生き始めるが、リナクスを求める存在に狙われていく。
後に、成人したリナクスクラウは、クリスマスと言う名のクラウを再構成した時期のクラウ再構成体のリナクスと分離するのだが、事故で死んだ娘が二人に増える博士の境遇が不憫。
ちなみに、ネタバレになるが最終話でリナクスクラウはクラウとの分離に成功し、クラウが復活しつつ、クリスマスと同じ要領で別個体のリナクスクラウが増える。
博士的には、リナクスクラウもクリスマスも娘の様に思ってたし、まあ、愛娘が紆余曲折あって3人に増えたのは、怪我の功名か?
劇中、リナクスと言う高次元生物の持つ能力がとにかく強力ゆえの、力業ハッピーエンドだが個人的には非常に大好きな作品。
シドニアの騎士(2009)
<内容>
対話不能の異生物・ガウナ(奇居子)に太陽系を破壊されて千年。人類の繁殖と生産を維持しながら宇宙を旅する、巨大なる播種船・シドニア。シドニアの最下層で育った青年・谷風長道(たにかぜ・ながて)は、衛人(モリト)と呼ばれる大型兵器の訓練生となり、歴史的名機・継衛(ツグモリ)への搭乗を許される。長道の命を賭(と)した戦いが今ここに幕を開ける!
登場するヒロインの1人、白羽衣(しらうい)つむぎが、ヒロインの1人である星白閑のクローンに産ませた娘と言う設定。
takt op.Destiny タクトオーパスデスティニー(2021)
<内容>
2047年。D2との抗争によって荒廃したアメリカ。コンダクターの『タクト』は、ムジカート『運命』と共にニューヨークを目指して旅していた。音楽が失われた世界で、音楽を渇望する『タクト』 D2の殲滅を望むムジカート『運命』。二人の少年と少女が生み出す旋律は、歓喜かそれとも絶望か–
コゼットの身体を借りた存在、運命が登場する。
※この記事は、追記・編集していく予定です。