【レビュー】ファンタジーキャラクターデザインブック -自然や時代をヒントに、魅力的な妖精・人魚・王女などを描く-【書評】

ファンタジーを入り口にした、水彩イラストのハウツー本

ファンタジーキャラクターデザインブック -自然や時代をヒントに、魅力的な妖精・人魚・王女などを描く-

メレディス・ディルマン (著), 山田 優花 (編集)

想像したものを思いのまま描き、魅力的なファンタジーキャラクターを生み出しましょう!

花の妖精、水の精霊、魔法の森、中世ヨーロッパなど、ファンタジーの世界では様々な要素が描かれます。

この本には、ドローイングやペイントの基本はもちろん、自然、歴史、神話、文学をヒントに、美しく幻想的な女性キャラクターが描けるようになるアイデアが満載です!

【主なトピック】
・キャラクターのプロポーション、頭部、手足、髪の毛、羽、翼などの描き方とヒント
・中世、ルネサンス期、ビクトリア朝、着物、民話、ゴシック様式、スチームパンクなどを取り入れた衣装や髪型のヒント
・11の実例をもとに、妖精、精霊、人魚、天女、王女などといった、ファンタジーキャラクターの描き方を解説
・作品を盛り上げる花や木、水、夜空、石材、ステンドグラスなどの背景の描き方も豊富に紹介

イラストレーターや学生必見の、テクニックとインスピレーションが詰まった1冊!

【目次】
PART1 ドローイングとペインティングの基本テクニック
・ツールの紹介とテクニック
・インスピレーションの収集
・色のしくみと配色
・人体の描き方(プロポーション、頭部、手足、髪、羽)
・衣服スタイルの選択
・フリルとリボン
・歴史的な衣装のシルエット
・ひだやシワ
・襟と縁取り
・ジュエリー

PART2 自然からのインスピレーション
・花と葉
・植物を使った衣服
・透明な羽
・花の妖精を描く クリーピングベルフラワー
・木と葉
・森の背景
・森の精霊を描く カバノキの少女
・水
・真珠
・人魚の尾とひれ
・水の精霊を描く セイレーンの歌
・月と雲
・星
・夜空を描く 星の運び手

PART3 神話と伝説
・中世のファッション
・中世アートからのインスピレーション
・中世の王女とユニコーンを描く 魔法の森
・ルネサンスファッション
・ルネサンスの妖精を描く 妖精の女王
・ヨーロッパの民族衣装
・ストーリーのある枠
・おとぎ話を描く うるわしのワシリーサ
・日本の衣服
・着物の柄
・キツネの精霊を描く キツネの少女

PART4 近代のファンタジー
・18世紀のロココスタイル
・仮面と仮面舞踏会
・仮面舞踏会の衣装を描く 森の衣装
・ビクトリア朝のファッション
・石材の背景
・ゴシック様式のステンドグラスの窓
・ビクトリア朝の女性を描く 羽のある姉妹
・スチームパンク
・革と真鍮
・スチームパンクの少女を描く 見張り番

著者について

メレディス・ディルマン(Meredith Dillman)
ファンタジーや神話をベースにした個人作品を精力的に制作。作品は複数の教本に掲載されたり、ファンタジーをテーマとした商品で採用され、評価を得ている。本書はメレディスの2作目の書籍。

  • 出版社 ‏ : ‎ ボーンデジタル (2021/12/27)
  • 発売日 ‏ : ‎ 2021/12/27
  • 言語 ‏ : ‎ 日本語
  • 単行本 ‏ : ‎ 128ページ
  • ISBN-10 ‏ : ‎ 4862465188
  • ISBN-13 ‏ : ‎ 978-4862465184
  • 寸法 ‏ : ‎ 1.2 x 18.2 x 25.7 cm

テクニック&インスピレーション!

本書は、表紙の様な雰囲気の水彩イラストの描き方の本である。

水彩イラスト以外にもハウツーを適応出来ると書いてあるが、中身は潔いぐらい水彩イラストの描き方を真面目に、丁寧に説明してくれている。

こういったお絵描きのハウツー本の基本は、しっかり押さえていて、

  • パート1では8ページ目から41ページまでを使って水彩画の道具や基本の説明を、
  • パート2では42ページ目から72ページまでを使って自然物をモチーフに、インスピレーションを受け、活かして、ファンタジー的な物を描く方法を、
  • パート3では72ページ目から101ページまでを使って、神話と伝説、と言うか主に古めの文化をモチーフに、ファンタジー的な絵を描く方法を、
  • パート4では、102ページ目から126ページまでを使って、近代の文化をモチーフにファンタジー的な絵を描く方法を、

それぞれ紹介している。

【good】イラストに使える水彩画の基本やテクニックが盛りだくさん!

アナログな水彩のイラストに特化しているので、表紙の様な質感や雰囲気のイラストを描きたいなら、この本は相当いろいろな事を教えてくれる。

画材毎の特性、配色のルール、アナログならではのテクニック等は、水彩でイラストを描こうと考えているなら相当役立つ。

また、透明な羽や水滴、植物、柄の細かい服等の難しいモチーフの描き方等を丁寧に、順を追って教えてくれるので、人によっては目からうろこのテクニックも結構ある筈だ。

【Hmm】う~ん……地味?

説明に終始しているからか、作者の作風なのか、本書で使われているイラストの殆どが、どちらかと言うと地味である。

良く言えば真面目なのだが、悪く言うと花が無い。

全体的に、なにか商品単体に描かれるイラストや、古い小説の挿絵、あるいは海外の児童文学の表紙の様な雰囲気を持っている。

絵は上手いし、技術もあるが、説明に使う絵のセレクトが硬派過ぎるのだ。

一枚絵としての完成度は高いかもしれないが雰囲気や表現を主体に描かれている絵を採用している様で、見ていて技術は凄くても面白く無い。

絵の世界観が薄く、悪い意味で教科書的な絵が多い。

これは、個人的にはマイナス要素に感じられた。

本としての評価は?

定価2,200円、本体価格2,000円と、値段は中身と十分つり合いが取れていると思う。

しっかり水彩イラストを勉強したいとか、ファンタジー絵を描く技術や考え方のレベルアップを図るのに読むには十分役目を果たしてくれると思う。

だが、アートを見て刺激を受けたり、花のある絵の参考にとなると、助けとしては期待薄かもしれない。

「魅力的なファンタジーキャラクターを生み出す」とあるが、絵的にリアリティや技術力を上げての魅力アップであり、絵的な面白さは薄味と言って良い。

本書に載っているファンタジー絵が、羽や角が生えただけの普通の人を描いた絵のみなので、エルフ、ドワーフ、亜人、ドラゴン、と言った様な映画やゲームで慣れ親しんだコテコテのファンタジーを期待すると肩透かしを食らうだろう。

あくまでも、実直なテクニックと、アイディアのインスピレーションを得るパターンが詰まった真面目な本であって、アートプックよりは教科書的な側面が相当に強い。

その辺の、本書へのイメージを誤らずに手に取れば、かなり良い本である。

このレビューが、本書の購入する際の参考になれば嬉しい限りだ。

本書発行元リンク:株式会社ボーンデジタル

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