「個性」を解説。そもそも個性とは何か? どうすれば個性が見つけられるのか?

個性って?

創作の世界は、個性が無いとやっていけない。

個性があるから個として認識してもらえるのだから、個性が無ければ埋もれてしまう。

と言って、個性を出そうとしてやり方を間違える事例は、非常に多い。

そもそも、必要とされている「個性」が何かを理解していない人は、個性を獲得しようとすると、やり方を間違える事がある。

この記事では、そんな「個性」についてアレコレ解説していく。

個性とは、何か?

個性を辞書等で調べると、

  • 他と違う、特有の性質や性格。

と言った説明がされる。

意味は分かるし、認識的に合っていそうな人が殆どだと思う。

だが、創作で個性を出そうとすると、多くの人がやり方を間違える。

オリジナリティを出そうとして、前衛芸術的な何かや、まだ誰もやった事の無い手法であったり、斬新過ぎる何かを求める人と言った、その場面で時に求められていない間違いを犯す人が後を絶たない。

恐らく、個性の意味だけでは、何に適応させるかによって間違えて認識してしまう事がある事に問題があるのだろう。

そこで、ここでは一度少し具体化し「個性」を詳しく見てみよう。

ちょっと丁寧に言うと個性とは、何か?

少しだけ詳しくすると、個性とは、こうなる。

  • 一つのフォーマット上で、他と違う、特有の性質や性格。

分かるだろうか?

一つのフォーマットの上で他と違う部分が「個性」であり、フォーマットと言う共通点が個性には非常に重要なのだ。

フォーマットは、パターンでも、形式でも、手法でも、何でも構わない

とにかく、共通項があるものを比較して、目立つ特徴が個性なのだ。

先に書いた、個性獲得のやり方の間違いは、共通項を蔑ろにする事で起きる事が多い。

2種類の個性

さらに個性は、二つに大きく分けられる。

それが、

  • 付け足す個性
  • 滲み出る個性

である。

付け足す個性

付け足す個性とは、無個性な状態に対して、特徴を出す為に他とは違う要素を添加する事である。

地味な見た目なら、派手にしたり、ワンポイントを付け足したり、そう言った物が付け足す個性となる。

共通項を蔑ろにして、この付け足す個性を盛っていくと、派手だが何なのか分かりにくい物が出来上がる。

滲み出る個性

滲み出る個性とは、共通のフォーマットを使わせても、他と違くなってしまう事である。

例えば、良くある話が、同じモチーフでも作り手が違うと全く違う物が出来ると言う事例だ。

桃太郎を語らせたり、作り直させても、創作者の数だけ色が出てくる。

そこに、守るべき共通フォーマットを厳しくしても、どうしても出てしまう個性と言う物が必ず存在する。

絵柄、文体、構成、展開、好き嫌い、何でもだ。

逆に、完全な無個性状態に持っていく事の方が、創作では難しいとさえ言える。

個性を獲得する為には、どうすればいいか?

付け足す個性と、滲み出る個性。

両方が必要なのは言うまでもないが、重要なのは必要な時に必要な方を強く出す事である。

滲み出る個性が必要な時に、付け足す個性で誤魔化そうとしても、時に失笑を買う。

反対に、付け足す個性が必要な時に、滲み出る個性だけで勝負しても、足りないと言われ続ける。

では、それぞれの個性を獲得する為に、どうすれば良い?

付け足す個性の獲得

付け足す個性で求められるのは、多くの場合「見た目の特徴」となる。

見た目の特徴を付与する為の重要な指標は「過去、歴史、由来」等の、前提条件である。

バックグラウンドがある事で、付け足した個性は、取ってつけた物では無い重要な意味を持つ。

例えば、キャラクターをデザインする際、傷跡があるデザインなら、その傷のエピソードがある事が望まれる。

これが無いと、薄っぺらい個性となる。

中二病の人が腕に包帯を巻くのと、大怪我をして包帯を巻くのでは、その重みが違うのと同じだ。

滲み出る個性の獲得

滲み出る個性は、共通のフォーマットと向き合う事で、備わっている物が見えてくる

例えば、文字は筆跡鑑定が可能なぐらい個性が出る。

イラストや漫画の場合は、突飛な事をしようとするのではなく、普通の事をするからこそ滲み出る個性の把握に役立つ。

逆に、すごく個性的な事をしようと共通フォーマットを崩そうとすれば、滲み出る個性は見えづらくなる。

アーティスティックな試みや、前提を疑う姿勢とかであれば邪道でも良い。

だが、邪道は王道を避ける逃げ道にしてはいけない。

それでは、王道で得られる物が抜け落ちるからだ。

良く言われる「型破りをしたいなら、型を覚えろ」は、邪道に行くなら王道の後でないと物になりにくい事を表した言葉である。

型とは、共通のフォーマットだ。

まずは共通のフォーマットを使う事で、効率的な作法を学びつつ、共通のフォーマットを使っても出てしまう個性を磨く事で、強固な土台が形成される。

共通のフォーマットを使って個性を表現できない場合、いきなり邪道で型破りで派手な試みをいくら試しても、それは個人の持つ個性よりも、派手な奇行でしかなくなる事の方が多い。

そこにあるのは、個人の個性ではなく、手法の奇抜さが強くなり、それはそれで面白い事もあるが、滲み出る個性の獲得には役に立たない。

だから、多くの業界では、まず共通のフォーマットを重要視する。

基礎練習や、基本の習得とは、面白みの少ない無個性な物に向き合う苦行では無い。

共通フォーマットを使っての、型の習得と同時に、型通りにやっているのに滲み出てしまう個性を認識する為に行う事だと言える。

個性への評価について

個性は、時に良くない事に対しても使われる。

  • 「へぇ、ユニークですね」
  • 「うわぁ、個性的ですね」

と言った評価が、個性を褒めているのではなく、特異性を見ての理解不能を表すのに使われる事は、良くある事だ。

これは、個性のミスマッチで起きる事だ。

ミスマッチを表す言葉を選ぶ時に、濁す為に「個性的」と言われる事が多くなる。

反対に、個性がマッチしている場合は、具体的にする為に、個性について「かわいい」「かっこいい」と言及したくなる。

褒めるのに「ユニーク」と言う表現を使うのは、言語化出来ていないか、不器用な場合だけである。

個性の言語化

言語化が難しい個性に対し、人々は、どうにか定義する。

「かわいい」「かっこいい」

これは一般的だが、その昔は存在しなかった。

いつしか、個性を表す言葉として、定義されたものだ。

これは現代でも続いている。

「萌え」「栄え」とか聞くだろう。

これは、フォーマットに対して、その個性と言う特徴を抜き出し、定義づけ、言語化した物だ。

これらは、この先も生まれ続ける。

個性にも共通項がある

ややこしいが、共通フォーマットを使って、そこに付け足したり、滲み出る特異性や性質が個性なのに、その個性には良し悪しがあり、そこには共通のフォーマットが存在する。

個性なのに、共通項が求められるとは、どういう事だと思う人もいるかもしれない。

要するに、個性にも良し悪しがあり、出来るだけ良い個性を選ぶ必要があると言う事だ。

つまり、共通のフォーマット上に、良い個性と言う共通のフォーマットが乗っていて、そこに対してさらに個人の個性が乗る事が求められるというわけだ。

良い個性には作法があり、その習得こそが、基本となる共通のフォーマットを習得した次の段階とも言える。

何を使って表現するかが、基本となる共通のフォーマットで、これはメディアとか表現手法となる。

その上に、どの様に表現するかと言う、創作者の自由になる部分で、共通のフォーマット上に乗せる共通のフォーマットがくる。

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Photo by cottonbro on Pexels.com

共通のフォーマットのマトリョシカを繰り返し、そこに付け足したり、滲み出る個性を乗せる事で、ようやく個性的な物を作る事が出来る。

選択すること自体は自由だが、良い物を選択するなら実質不自由になる共通のフォーマット内の自由で、息苦しく感じる人もいるかもしれない。

だが、大半の良い物とされる創作物とは、実は、そう言う物である。

試しに、共通のフォーマット外や、良いパターン以外を選んで良い物を作ろうとしてみると、とんでもなく困難な事だと体感出来るはずだ。

確かに個性は出せるが、それを良い物にし辛い。

良い物にならない個性に、どれほどの価値があるかを考えると、どうせなら良い物にしたくなるのが人情と言う物だ。

共通のフォーマットのフィルターでろ過して残ったモノ

個人の個性は、ろ過装置を通して見える「残渣」と「ろ液」みたいな物だ。

crop woman preparing hot coffee in kitchen
Photo by Ketut Subiyanto on Pexels.com

残渣は、フィルター上に残る不純物で、創作物では「作者の持つ癖」である。

これがマイナスに働いている場合は、矯正した方が良い場合もある。

例えば、イラストの絵柄で手癖が悪い方に働いていたら、意識して癖を直した方が、多くの人に受け入れられる事になる。

これは、悪癖を直すと言う事であり、良くない個性を殺す事でもある。

ろ液は、フィルターを通過した液体で、創作物では「固有のテーマやメッセージ」と言った物だ。

ろ液が少ない作品は、個性が見えない。

独自性や新規性が少な過ぎると、埋もれてしまう。

反対に、多すぎる作品は個性的だが、テーマやメッセージが分かりにくくないか、フィルターが機能しているか、分量は合っているか等を確認する必要が出てくる。

終わりに

ここまで個性について説明してきた。

個性と言う物に対しての理解に役立てば、うれしい限りだ。

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