【注意】ただ「出来事」を並べても、物語は面白くならないと言う話【良くあるパターン】

起・起・起・起……

「どうすれば盛り上がりますか?」と言う相談を、結構頻繁に貰う事がある。

その際、作品を実際に見ると、こう言うパターンの作品を作っている人は、相当数かなりいる。

それが、起承転結の「起」を、超大量に並べているパターンである。

もう少しパラダイムとして詳しく言えば「切欠」と「危機」が連続しまくり、他の要素が驚くほど少ない構成で物語を作っているのだ。

それは、どういう事か?

と言う話。

「出来事」が、とにかく次から次へと起きる

主人公が反応したり自主的に行動を起こす様な事が、一般的な物語に比べて少なくなっていると、結果的にこのパターンの構成になる。

主人公発信の反応や行動が少ない状態で何かが劇中で起きると言う事は、主人公以外の物が動いていると言う事になる。

主人公は、状況に流されるだけだ。

まあ、分かりにくいので、実際に例を見てみよう。

例えば

  1. 異世界転移してしまう
  2. 助けを求める声が聞こえてくる
  3. 助けた貴族がお礼をしてくれると言うので招待を受ける
  4. 御馳走されて町の話を聞く
  5. ギルド登録をすすめられる
  6. 登録しようとしたらテストを受けさせられる
  7. 目立ってしまいチンピラに絡まれる
  8. チンピラを倒したらチヤホヤされる
  9. 初心者クエストを受けたら高難易度のドラゴンに襲われる
  10. ドラゴンを倒してギルドに戻ったらチヤホヤされる

と、古き良き異世界転移モノのお約束を書こうとして、このままプロットで見えている所を膨らませると言う作り方をする人がいる。

それで補完が出来るなら良いが、このプロット状態は、出来事の羅列に過ぎない。

時系列的に、次に何が起きるか、と言う事だ。

次に何が「起きる」か。

つまり、起承転結の「起」が、大部分を占めるわけだ。

物語を描くと言うのは、この「起」だけでは、面白く無い。

大事なのは、「起」と「起」の間にある、「承」や「転」や「結」を魅力的に描く事で、具体的に次の「起」へ次の「起」へと、出来事が、どう処理されていくかを描く事だ。

これが感覚的でも、意識的でも、出来ない場合は、物凄い勢いで出来事が次々に起きて、それを主人公が処理していく事になる。

処理をするには、主人公が解決能力が無ければ、苦悩し、決意し、立ち向かう必要がある。

だが、主人公に予め解決能力が備え付けられている場合は、苦悩も決意も必要とせず、立ち向かうではなく、いとも容易く処理をする事が出来る。

なので、出来後の羅列の間で主人公に起きる感情の起伏も独自の行動も、具体的にデザインする必要無く、最強系主人公の場合は出来事の羅列を瞬間的に脳死で処理する事が出来てしまう。

それが出来る事で、出来事の羅列でも一見して物語が前に進んでいる様に見えるので、出来事の羅列を淡々と処理する事で凄い勢いで出来事が流れていくタイプの物語は、ある意味で作りやすい。

主人公が予め問題解決能力が高く、様々な出来事を並べて、片っ端から解決させ、主人公が賞賛を浴びれば良いからだ。

しかし、この手法で作る物語は、起伏を作る事が難しく、非常に面白くする事が難しくなる。

起起起起パターンから脱する為には?

この緩やかな上り坂になりがちな作話手法から脱するには、承転結を使う他にない。

つまり、主人公が起きた出来事に対して、反応し、対応する決意をし、葛藤しつつも行動を試みる事、そして、それが可能な主人公であるか、そう言う状況を設定する等の工夫が必要と言うわけだ。

さっきの例で言えば、

  1. 異世界転移してしまう→葛藤→行動
  2. 助けを求める声が聞こえてくる→葛藤→行動
  3. 助けた貴族がお礼をしてくれると言う→反応→招待を受ける
  4. 御馳走されて町の話を聞く→反応
  5. ギルド登録をすすめられる→反応→行動
  6. 登録しようとしたらテストを受けさせられる→反応→行動
  7. 目立ってしまいチンピラに絡まれる→葛藤→行動
  8. チンピラを倒したらチヤホヤされる→反応
  9. 初心者クエストを受けたら高難易度のドラゴンに襲われる→葛藤→行動
  10. ドラゴンを倒してギルドに戻ったらチヤホヤされる→反応

みたいに、その出来事に対して、反応し、葛藤し、決意し、どうにかする為の行動をして、苦難に立ち向かうまでを描く事で、出来事の羅列感は大幅に軽減できる。

主人公が解決可能である場合は、主人公以外にその役割を持たせるのも手だ。

とにかく、出来事に対して、最初から全て解決可能な状態が延々続くのは、盛り上がりに欠け続けると言う事を理解しよう。

また、解決不可能な状態で「起」が連続して、状況に翻弄されるのをずっと眺めるのも、緩やかな下り坂を見せられる様で辛い。

主人公は、葛藤を持った問題解決者だと肝にめいじよう。

終わりに

出来事の羅列になって、物語が盛り上がりに欠けてしまうと言う事は、陥った事が無い人にはピンと来ないかもしれない。

だが、結構な数の人が苦しんでいるか、自覚無くやってしまっているのは、間違いない。

使える構成に他のレパートリーが無いと、この「起」多用パターンだけだと起伏が小さすぎて、ストーリー面では大きな面白さは期待出来なくなってしまう。

やりがちな人は、気をつけよう。

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