出来てないと物語が単調になる「綱引き状態」を解説

これが出来てると、物語に起伏が出来る

「うわっ・・・私の物語、平坦すぎ・・・?」

そんな、どっかの広告みたいな気持ちになって辛い時期を過ごしている人も、世の中には多分いる。

パラダイムは整っているし、構成は悪くない。

キャラも魅力的に見えるし、自分では好きだ。

知り合いに読ませた限りでは、そんなに印象は悪くない。

どんでん返しもある。

作品の出来としては、まとまっているし、尖った部分も新規性もあるし、共感も出来る。

結構良い筈なのに、どうにも盛り上がりに欠ける。

キャラは葛藤してるし、動機もあるし、見せ場もあるし、絶望するのも容赦なく書けている。

なのに、なのに、なんで「もやっ」とするのだろうか?

なんで?

どぼじで?

その原因の一つとして「綱引き状態」が上手に描写出来ていない可能性がある。

綱引き状態、とは?

キャラクターは、物語の中では意思を持っている。

少なくとも見ている人には、意思を持つ作品世界を生きる実在の登場人物として認識される必要がある。

意思を持った人は、やりたい事や、やらなければいけない事に直面した時、行動する。

その際、キャラクターの行動は「上手く行ったり、行かなかったり」する。

この上手く行ったり上手く行かなかったりと言うのが、今回紹介する物語の中の「綱引き状態」だ。

紆余曲折のハイライトを上手に描くのが、物語の肝だ。

紆余曲折の末を描くには、盛り上がる綱引きの展開をイメージして、それを物語に落とし込むのが良い。

それぐらいに、物語の中の綱引き状態は、物語を面白くする。

大事なのは、主導権の奪い合い

盛り上がる綱引きは、勝てそうになったり、ピンチになったりが描かれる。

主人公が問題に向き合って行動をするのも、問題に対して主導権を握る立場になろうとしている事に他ならない。

そして、ピンチとは、他人に主導権を握られる事だ。

よく勘違いしている人がいる。

他人に主導権を握られず、襲われたり攻撃を受けたらピンチだと思い込んでいる人がいる。

それは、大きな誤りだ。

ピンチで大事なのは、攻撃を受ける事では無く、大事な主導権を奪われると言う事なのだ。

パラダイムで言う「危機の時」は、主導権が主人公以外に移りそうな事を予感させる。

そして、「絶望の時」では主導権が完全に主人公から、一度離れて見える。

逆に、「試練の時」は、主人公が主導権を握り、強め、問題に対して有能となっていく事を描く。

「試練の時」の中で失敗したり邪魔をされて主導権が危ぶまれても、主人公は主導権を奪い取ろうと行動する。

こういった主導権の奪い合いこそが、綱引き状態の正しい姿と言える。

実際の綱引きも、そう言う展開の方が見ていて盛り上がる。

物語が平坦になっていたら、綱引きが機能しているのかのチェックは有用と言える。

主導権を主人公に譲ってくれるキャラは、愛される

主人公に主導権を一時的にでも譲るキャラは、愛されやすい。

例えば、最初は険悪だったのに絆が強まったキャラが主人公のピンチで力を貸してくれるのは、主導権を一時移譲してくれるからだ。

だから、ジャイアンタイプの自己中キャラは、普段は酷い奴でも愛される。

仲間になったら忠誠を誓ってくる様な忠犬キャラクターも、愛されやすい。

忠誠を誓っている状態とは、主導権を完全に明け渡している状態と言える。

ツンデレキャラが愛されるのも、普段は主導権を握っているのに、デレ時に主導権を手放してくれるからこそだ。

元敵と共に共通の強敵と戦う展開では、主導権の奪い合いをしていた相手の主導権の一部が主人公に譲渡される事が描写されると展開としては非常に熱い。

ここで大事なのは、主導権を簡単に手放されても、全然響かないと言う事だ。

事前に主導権を主張していたキャラが、綱引きの結果として主人公に主導権を譲る事に、大きなカタルシスがある。

終わりに

行動の推移、キャラ同士の関係、様々な所で魅力を高める「綱引き状態」。

もちろん、ハッピーエンドなら主人公は、最後に綱引きに勝たなければならない。

勝たなければと思い過ぎて、綱引きが主人公に寄っていると、一方的な綱引きが展開されてしまう。

すると、確かに「綱引き状態」は存在するが、弱いと言う事になる。

綱引きのセンターライン付近で左右に揺れ動く目印を想像して欲しい。

あれが、良い綱引きだ。

主人公の方に危なげもなく綱の目印が寄ってきては面白く無いし、幼稚園児達みたいな敵を相手に相撲取りみたいな主人公が綱引きでピンチを演出しても面白く無い。

最後に物語的に、どっちが勝つか分かっている。

それでも、万が一を考えてしまう状況、勝ちが想像できないとか、負けてもおかしくない状況が重要だ。

主人公が勝つ確証を得られない状態だと本気で思って見守れるからこそ、綱引きは、手に汗握る事になる。

「綱引き状態」を、無意識で出来てないなら、意識するだけで、物語の起伏が大きく変わるかもよ。

って感じで、今回は「綱引き状態」の話でした。

「主導権の奪い合い」が本質だけど、綱引きの方がイメージしやすいでしょ?

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