【ネタバレあり感想】「ペリフェラル~接続された未来~ シーズン1」を見ました。

設定が面白いSFドラマ

流石、ウィリアム・ギブソン。

Amazon Prime Videoで配信中の「ペリフェラル~接続された未来~」を見たので、感想を。

最初の2話ぐらいはネタバレ無しで見て欲しい作品だね。

見る気ある人は、せめて2話まで見てから読むか、納得の上でどうぞ。

ペリフェラルとは?

<内容>

「ペリフェラル ~接続された未来~」の主要舞台は未来のアメリカの田舎町。ボロボロになった家族を何とか立ち直らせようとする女性、フリン・フィッシャーを中心とした物語である。フリンは賢く、野心的だが、未来が見えない毎日に希望を失っている。そんな彼女にある日、未来からの接触がある。人類の運命、そしてその先に何が待ち受けるのか。「ペリフェラル」で、稀代のストーリーテラー、ウィリアム・ギブスンが、目のくらむような幻惑的な世界を垣間見せる。

と言うのが公式あらすじだ。

タイトルになっている「ペリフェラル」とは、劇中で登場する遠隔操作可能な、未来のロボットの事だ。

あらすじ

近未来、田舎で3Dプリントショップの店員をしながら、冴えない毎日を送っていた主人公のフリン。

彼女の特技はゲームが上手い事。

冴えない兄のバートンが退役軍人仲間と金を稼げるコンピュータゲームで遊びながら毎日を過ごすのを心配そうに見ながらも、時々ゲームをプレイして手伝う事もあるぐらいには上手い。

病気の母親の治療費が欲しい二人は、なんとか大金が欲しい。

そんなある日、バートンが大金を稼げると言う新型ゲームのテストプレイに選ばれる事から物語が大きく動き出す。

ゴーグルタイプのVRオンラインゲームが一般的の時代、新型ゲームは脳波制御の現実と見紛うばかりの超リアルなゲームだった。

バートンの代わりに稼ごうとゲームをやる事になるフリンだが、少し遊んでいると、ゲームの違和感に気付き始める。

だが、金が必要なのと、ゲームへの興奮の方が勝り続けてしまう。

しかし、ゲーム内で怪しげなミッション中に死亡してから、ようやく事の重大さに気付かされる。

フリンが遊んでいるつもりでいたゲームは、遥か未来の現実であり、自身が操作しているキャラクターはペリフェラルと呼ばれる超高性能ロボットで、ゲームでは無く現実だったのだ。

それだけでも衝撃なのに、過去からの介入を快く思わない敵対組織が、フリンの時代に殺し屋を雇い、ゲーム感覚で未来に介入する事になってしまったフリンを殺そうと狙い始める。

大金を稼げるオンラインゲームのテストプレイに参加する筈が、未来人から送り込まれる現代の殺し屋達と戦う事になってしまったフリンだったが?

お兄ちゃん達による、まさかのカウンター

「エンダーのゲーム」的にゲームがお遊びだと思ったら、大事件に巻き込まれたフリン。

ゲームしか取り柄が無い冴えないフリンと、目が見えない病気の母、冴えない兄のバートンの所に送り込まれてくるのは、プロの殺し屋部隊。

もう、詰みじゃん。

って所からが、本作は最高に盛り上がる。

ゲームで小遣い稼ぎしている冴えない兄と、その仲間達が、アピール弱めながら退役軍人なのだが、実は軍の最新鋭な実験部隊に所属していた経歴があって、鬼の様に強いのだ。

殺し屋達がやってきても、仲間達でリンクするわ、ドローンをハッキングするわ、バンバンスナイプするわ、そりゃもうヤバいぐらい強い。

この、初っ端の絶望的な大ピンチを、まさかのお兄ちゃんと友達が超強いと言う衝撃で驚きを上塗りしていくスタイルは、かなり痺れる。

エンダーのゲームから、タイムマシン×アバターへ

「レディ・プレイヤー1」を彷彿とさせ、そこから「ソードアートオンライン」的な展開になり、更に「エンダーのゲーム」的にビックリが待っていて、更にお兄ちゃん達が「ジョン・ウィック」的な実は強い系と言う事が分かり、と掴み良く話が推移していき、ゲームが実は未来へのアクセスで、未来人が過去を利用しようとしてフリンのいる時代にアクセスしていた事が分かってくる。

遊びでもゲームでも無い未来へのアクセスは、未来で用意されているペリフェラルと言う遠隔操作ロボットで行い、状態的には「アバター」だ。

フリン達は、現代では送り込まれてくる刺客を退けつつ、未来では報酬と引き換えに探し物をする事となる。

現代と未来を意識で行き来しつつ、生身と機械の肉体を使い分けて2重生活していく。

要は、ゲームだと思っていた物が意識を未来に飛ばすタイムマシンで、意識をロボットに入れて未来で任務を遂行すると言う話だ。

SF設定が面白い

タイムスリップものである事が判明すると、どんなSF設定なのかが大事になってくる。

タイムマシンの登場は、タイムパラドックスとか気にしないと作品を楽しむ事を邪魔する前提設定が存在するものだ。

そこを本作は、劇中でスタブと呼ばれる分岐世界を未来人が観測していると言う設定になっている。

なので、フリンのいるスタブは観測している未来人からすると、観測や介入を開始する事で枝分かれした別世界線と言う事で、過去と未来と言う関係性でありながら、未来から過去に介入してもタイムパラドクスが起きない。

だから、未来人達は、フリンの未来への介入を永遠に止める為、容赦無く過去世界へ介入してくる。

過去改変が出来ない、未来人からすると一種の実物を使ったシミュレーターであるスタブを、どうしてわざわざ観測する必要があったのかと言う話も登場し、劇中では実物を使った人体実験場等の利用法が紹介される。

バートン達ハプティック(皮下に電極を埋め込み兵士を通信リンクさせるシステム)実験部隊自体が、未来からの介入による実験だった事も途中で分かってきたり、実は、と言う展開が見ていて飽きない。

SFのお約束も完備

タイムスリップもののお約束で、未来に行くなら、自分や知り合いの未来を知ると言う物がある。

その辺も本作では、しっかり描かれていて、皮肉な事実が突きつけられる。

未来人による介入によってバートンは戦場で生存したが、コナーは右腕以外の四肢を失ったと言う状況的なトレードオフが判明したり、フリンや母親の寿命が判明したりだ。

宝くじを当てたり、未来知識で現代技術だけで未来アイテム作ったり、ロマンは節々に。

最終的な目的は?

本作は、

  • 母の為に金が欲しいフリンとバートン。
  • ペリフェラルで手足を取り戻し人生を取り戻したいコナー。
  • 蚊帳の外だがフリン達を助けたい保安官助手のトミー。
  • とある目的の為にリサーチ研究所からデータを盗み出し、姿を消したアリータ。
  • 姉であるアリータを探すウィルフ。
  • アリータとウィルフの雇い主で、アリータが隠した重要データのありかを求めてアリータを探す、「クレプト」の有力者ズボフ。
  • どうやら裏がある、ズボフの部下であるアッシュとオシアン。
  • 盗まれたデータを悪用されない為なら何でもするシェリス(シーズン1メインの敵)
  • シェリスに脅迫され娘を救う為にフリン達を殺そうとする殺し屋ボブ。
  • シェリスを怪しみながらも動くタイミングを見計らっている町の有力者で麻薬王のピケット。
  • ピケットに脅迫され、フリン達を探る甥のジャスパー。
  • 事態を客観的に見ながら介入する警部補エインズリー。

と、主な所だけでも、各人が独自の目的や宿題を持ち、思惑が入り乱れる。

基本は、アリータが隠したデータの争奪戦をやっていく事になるのだが、主人公達の時代2032年は、ペリフェラルのある2100年では過去の大惨事として知られるジャックポットと言う大災害が迫っている事が分かっている。

正史では、多重の大災害によって世界は激しく破壊され、フリンを含む大勢が未来で生死不明となっている。

と言う事は、ジャックポットを生き延びるか、ジャックポット自体を回避する事が最終的な目的になってくるのだろうか?

原作未読なので皆目分からないが、シーズン1のクライマックスでジャックポットを未来からの介入によって早める事が可能でる事が判明しているので、人為的な事件に関しては回避法がありそうでは、ある。

最低限の説明で、お上品に?

シーズン1クライマックスで、スタブを分岐してシェリス・ヌーランドから隠し、分岐元のフリンをコナーに殺させてと言う流れが、勢いで見れてしまうが、見終わった後の「え? どゆこと?」と言う気持ちで、もう一周みたいな感じは、シンプルに分かりにくいと感じた。

原作読むか、シーズン2待ちって事?

凄い強気な展開法

本作は、シーズン1の時点だと、大半の風呂敷を閉じる気も無く広げている最中のまま、大半の事が中途半端か、予想外の事態が起きてドンデン返ったまま、投げっぱなしで終わる。

設定や展開の処理が、どれもこれも良い区切りとは言えない状態で、ある意味で物凄く先が気になる状態のまま「シーズン2を待て、反撃の時は、もうすぐだ!」と終幕する。

一応戦いは一区切りさせ、未来で探し付けていたウィルフ・ネザートンの姉アリータ・ウェストを見つけはした。

だが、各勢力の本当の目的が完全に明かされないまま、見ている側としては気持ち悪さを残しながら、事態が悪化していくのを引きずる様に、誰もが何かしらの問題を解決させようと動いている。

シーズンで話のまとまりを小さくまとめると言う手法を選んだ方が、作りやすい、分かりやすい、と言った方向で良いという考え方もあるが、本作は、そんなでは無い。

シーズン毎にまとめるのが、果物のブドウ的な、食べやすい大きさの実で量を調節して作る考え方だとしたら、本作は大きなメロン一個を半分に切って出し、残り半分がある事をチラつかせる様な感じだ。

確かな原作があるし、シーズン1で打ち切られるとは微塵も思っていないスタンスで清々しい。

追記:考察

ジャックポット3部作と言う原作なので、当然メインはジャックポット関係だと思われる本作。

そう考えると、スタブは未来世界の可能性世界だが、同時に未来世界と似た運命を辿ると言う法則は、未来世界からの干渉を受ける事を前提とした世界と言う事になるので、ジャックポット自体が未来世界との争いの結果起きた人為的災害で、未来世界は実は、別の未来世界のスタブなのでは無いか?

では、未来世界は、更に未来世界との争いに負けたり勝負が続いている状態の世界で、未来世界のフリンの生死が微妙に曖昧なのは、何らかの形で暗躍しているとか?

そもそも、フリンの世界線で起きたバートン達にハプティックを埋め込む事で、バートンを生かし、コナーを犠牲にしてでもシェリスに対抗出来る力を手に入れるのは、フリン達にとって有利な選択だし、アリータのアジトにあったフィッシャー家の模型を見ると、フリン達がデータを盗む以上の計画の重要なファクターに思える。

未来世界をスタブとする更なる未来世界がある事は、あの世界構造上確定的だ。

ジャックポットが完全人為的で、そもそも未来世界のフリンが関わって起きた事なら、未来世界のフリン関係の誰かの助けによってスタブのジャックポットは回避可能だろう。

実際、ラストどうなるのかは見てみない事には分からないが、期待を超えて来てくれる事を期待して待たざるを得ない。

終わりに

個人的に、バートンの部隊員で友人であるリースくんがボブにやられたのが、思いのほかショックだった。

何気に、味方で唯一の死亡者じゃない?

殺され方も、ボブにナイフで滅多刺しにされた末に首を絞め殺されるっていうのが、かなり痛々しかった。

バートンの仲間達は見てて相当頼もしくて好きだったから、リースくんには、もっと生き延びて欲しかったなぁ。

リースくん、出番多く無かったけど良い奴だったし、惜しいし悲しいね。

1回のみ
毎月
毎年

一度だけ寄付する

毎月寄付する

毎年寄付する

金額を選択

¥500
¥1,500
¥10,000
¥500
¥1,500
¥10,000
¥500
¥1,500
¥10,000

またはカスタム金額を入力

¥

寄付していただきありがとうございます。

寄付していただきありがとうございます。

寄付していただきありがとうございます。

寄付月単位で寄付する年単位で寄付する
スポンサーリンク

コメントを残す

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください

%d人のブロガーが「いいね」をつけました。