画像生成AI凄すぎる問題
今更だけど、やばっ。
技術の一般化に拍車
と言う記事を最初に執筆したのが2019年3月21日。
およそ4年経つが、その当時は「一部の企業がテキストや画像選択からAIでイラストを描ける技術を開発中」程度の物だった。
状況が大きく動いたのは、2022年8月ぐらい。
それまでも色々あったが、8月は本当に革命と言えるレベルで動いた。
SNSで話題になり、画像生成AIへの認知が一般化していった。
中でも、midjourney、DALL-E2、そしてオープンソースで大きな話題を呼んだ本命のStable Diffusion。
mimicが炎上したり、NovelAIが登場したり。
しかし、それでもまだ、画像生成AIは、無料で使える物もあるが、大半の人には馴染み切らない、どこか新しい物で、ローカル環境の構築には、それなりのハードルがあり(私は2度ほど途中で挫折済み)、オンライン環境で使うには大量に使いたいならランニングコストがかかりハードルがあると、まだ一部の人の物感が拭えない部分もあった。
そこを、より一般化するのに貢献したのが、AUTOMATIC1111氏のstable-diffusion-webuiでローカル環境の構築がかなり簡素化した事だと感じている(私は、この登場でようやくローカル環境を構築成功)。
PCのスペックこそ求められる物の、PCゲーマーならある程度良い性能のPCを持っている人も多く、導入の簡単さは、本当にボトルネックのクリアを体感した。
詳しい導入方法はここでは触れないが、必要なファイルをDL後に指定のフォルダに入れてから起動するだけで、利便性を高める為に日本語化や機能の追加も順にやって行けば失敗する様な事は無く、テキストを書き換えてプログラムをどうにかするなんて場面も、あっても簡単な1カ所程度で、本当にハードルが下がった。
私はPCとかプログラムとか、かなり苦手な機械音痴人間だが、stable-diffusion-webuiの簡単さは挫折経験者からすると感動ものだ。
ゲームチェンジャーっぷりが、マジで凄い
stable-diffusion-webuiだが、学習データや学習データを補助する追加学習データを、まるでゲーム機のソフトを入れ替える様な感覚で入れ替えたり、組み合わせる事で、色々な画像を生成する事が出来る。
この、学習データの付け替えと言う概念が個人的に新しく感じ、衝撃を受けた。
正直に言うと、画像生成AIはstable-diffusionを入れれば、何でも出来るのかもぐらいの、曖昧で希望に満ちたイメージをもっていた。
しかし、実際は、学習データによって生成の得意不得意があり、追加学習データ(LORAとか言われてる奴)によって補助をしないと、出来ない事が多い。
だが、一度使い方が分かれば、お気に入りの学習データと、追加学習データの組み合わせと、プロンプトの工夫で、工夫次第で何でも生成出来てしまう。
少し頑張ればLORAファイルを次作出来るので、絵描きなら自分の絵柄を学ばせる事も出来るし、憧れの画家、絵師、漫画家と言った誰かの画風を学ばせる事も出来る。
他にも、顔データや、服装データを追加学習データとして作る事で、コスプレ画像を作ったり、工夫次第で様々な使い方が出来てしまう。
これは、つまり、世の中に大量にある上に自作も可能な学習データの付け替え次第で、絵を描かずに任意の画像を生成出来てしまうと言う事だ。
特定のハイクオリティな画像を手に入れる選択肢として、画像生成AIによる自作が一般化すると言う事の凄さは、体験しないと分かりにくいかも知れない。
例えば、コスプレ写真を見るのが好きな人がいたとして、その人はコスプレイヤーの撮影をするか、ネットの画像を探したり、画像集を買ったりする必要が今まではあった。
そこに、画像生成AIが加わり、任意の写真風画像を無限に注文通りに生成してくれると言うのが、今の状況だ。
結構な確率でトンチキとかホラーな画像も生成する物の、無料でガチャを回すぐらいの感覚で狙った画像を生成するのは、それだけで結構楽しい。

プロンプトは「白髪、黒騎士、美少女、etc.」とかそんな感じで生成したら、なぜか勝手に左のロリをオマケしてきた例。

こっちは、ブルーアーカイブのミユの写真風生成の例。
LORAの追加学習データを使用。
こんな感じの画像が、アイディア次第で簡単に作れてしまう。
それも、良いPCがあれば、ソフトは無料で無制限にだ。
そりゃ、中国のゲーム会社でイラストレーターが職を失う的なニュースも流れてくるよって言うね。
気を付けなければならない事
「Civitai」等のサイトに行くと、学習データや追加学習データが共有されていて、現状無法地帯と言って良い(R18なコンテンツも全年齢と分けずに並んでいるので、閲覧は注意。使用にはサイトへのログインが必要)。
利便性や技術や常識の革新度合いとしては、本当に凄いとしか言えない。
しかし、現状、学習データの学習元と似た画像が生成される事が稀にあったり、img2img変換をすると、構図から要素からコピーした様なイラストが出来てしまい、そのまま何かに使うのには大きな問題がある。
そうで無くても、特定の誰かの画風を真似るのは、手で書けば手癖が乗る所をAIは上手に真似てしまい、作家がAIに否定的であれば嫌がられる事は間違いない。
- 著作権
- 肖像権
は、当然気を付けなければならない上に、出力物がトレースやコピーの状態に無いか、なっていても問題が無い物からの流用かのチェックが必要となる。
学習データも、商業利用が可能かどうか規約があり、当然気を付けて使わなければならない。
出力物の著作権も、海外ではAI生成した画像には出力者の権利が発生しないと言った話もあり、業界や界隈が落ち着いてルールが出来るまでは動向のチェックは必要だろう。
これからの時代の話
マジで、これからの時代、何に価値が宿るのかとか、価値が出るまで技術や知名度を高めるルートが物によっては変わってくるのではと感じた。
画像生成AIの登場で、絵や写真に関しては、高い技術やセンス、本物や手描きデジタル、アナログである事に価値を持たせられるのは、一部になってしまうかもしれない。
ソシャゲの量産キャラ絵なんかは、余裕が無い会社ならわざわざイラストレーターに頼むより権利問題が無い学習データを使ってAI生成した方が、圧倒的にコスパが良い。
そうなると、画像生成AIが当たり前の時代に生まれるイラストレーターは、現代のネームバリューがあって実力もあって、その人が描くから価値が出る様なアーティストやクリエイターのレベルまでなるには、AIと戦えるだけの実力が無いと難しい。
そうなると、一部の天才を除けば、画像生成AIを作画の補助に使わなければ相手にならない土俵と言うのが、発生する筈だ。
恐らく、画像生成AIとイラストレーターに限らず、文章も、それこそ小説や漫画だって、CMやドラマ、映画だって、あらゆる物がAIの補助を受けて作って当たり前になっていくかもしれない。
その時代に、ネームバリューが無く、技術も無い状態に陥れば、AIとの協業と言う作業の変化を強いられて辛い思いをする人も生まれるかもだ。
その先に待っているのが、AIに全て奪われる世界なのか、AIと共存する世界なのか、AIを禁止する世界なのかは今の人達の選択次第だろうが、個人的には共存する世界が面白そうに思う。
終わりに
ようやく画像生成AIの使い方にも慣れてきて、備忘録的に。
ローカル環境にこだわらないなら、オンライン環境でPCのスペックに依存せずに使えるけど、そっちは導入した事が無いので、詳しくは知らない。
しかし、いやはや。
chatGPTとか画像生成AIとか、難しそうとか、なんか好きじゃないで触らないでは、もはや、いられなくなると思った。
私は、こういう物に疎く詳しくも無いが、興味だけはあるので、すぐに飛びついちゃうミーハーな所があるが、画像生成AIに関しては、冒頭で紹介した記事を書くより前から気にしていたので、本当に期待していた未来その物が追いついて来た様な楽しさがある。
これは、何かに使えそうな予感しかない。
導入可能な環境にある人は、一度は遊んでみる事をおススメしたい。
欲しい画像をAIに指示して作らせられる時代とは、正直言って来てみないと分からない事だらけだった。
パラダイムシフトやべぇって感じ。
もっと先の世界に行っている人は、どんな世界を見ているのだろうかね?
追記
オンライン環境で使われるGooglecolabの無料版で使えなくなる、らしい。
今後、どうなっていくのか。
“【話の種】今更だけど、画像生成AIが完全にゲームチェンジャーと言う話” への7件の返信