面白い問題解決行動は、正道以外と言う話

aerial photography of zig zag road

問題解決行動を正道から外すと言う事

舞台設定が出来た、登場人物が出来た、何を描くかも決まった。

なのに、なぜか物語が面白くならない。

そんな時は、もしかしたら問題解決行動を変にし損ねているかもしれない。

物語とは、主人公が一貫して取る劇中の問題を解決する為の行動である。

面白い物語では、この問題解決行動が、どこかしら変にデザインされている。

問題解決行動が変と言う事は、それは、問題解決の方法が正道から外れた部分があると言う事であり、それは時に邪道とさえなる。

そうでなければ、その部分で物語が面白くなる事は無い。

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「カミングアウト」についての考察

wood fashion art creative

カミングアウトのあれこれ

カミングアウトとは、意味合い的には「世に出す」と言う物。

デビューするに近い意味が本来的だが、昨今では、性的指向を公にする様な場面で良く使われる。

フィクションの中では、他にも隠していた出自を明かす、立場を明かす等の様な場面でも使われたりするが、基本的には「何らかの理由で隠されていた事実」を公表する際に用いられる。

告白する事とニュアンスに差がある物の、非常に近い言葉である。

今回は、カミングアウトと言う行為を考察していく。

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「イキる」登場人物は不快感を振りまくと言う話

happy man funny sticking tongue out

格好付けるほど格好悪くなる

「イキる」とは、あたかも自身を凄いと考え調子に乗る様。

近い言葉で「粋がる」とは、自身があたかも粋かの様に振る舞う様を指す。

いずれにしても、どちらも「自分は凄い」と言う事を他人にアピールする挙動と言え、これらは言ってしまえば「自慢」である。

人は自慢をする事は好きだ。

調子に乗るのも好きだ。

だが、人は他人の自慢を聞く事が、総じて嫌いであり、そいつが調子に乗っているのを見るのが好きな人は、いないと言って良い。

人が聞きたい自慢話は、ほぼ存在せず、誰かの凄い話を聞きたい場合は、相手に興味がある前提で聞いた事実が凄いと言う「ひけらかさないのに凄い話」の方であって、決して自慢話ではない。

今回は、使えば登場人物が、場合によっては作品が嫌われる事になる事さえある「イキる」と言う登場人物の挙動について話す。

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「ニート・引きこもりが社会適応するまで」系作品特集

close up photography of black birds perched on branch

絶対に適応するとまでは言ってない

社会とは、共同体だ。

人は無人島に一人で行くでもしない限り、社会との繋がりを完全には切り離せない。

それは、ニートをしていても、引きこもりをしていてもだ。

社会は、一員に対して共同体維持の為の参加を常に欲しており、それには、社会に問題があっても、個人に問題があっても関係無い。

社会の一員である以上は、社会を維持する歯車、あるいは血液の様な働きが嫌でも求められ、それは、ある意味で自然な圧力と言える。

しかし、社会に対して、それだけの価値が感じられなかったり、個人が既に環境の中で社会への適応が不能状態にまで壊されてしまっている場合、参加圧力をいくらかけても社会に参加する事は叶わない。

社会は個人を拒絶するし、個人も社会を拒絶する様な関係となる。

そうなると、個人が社会適応するには、社会に参加が出来ない社会の問題を取り除きつつ、個人が環境の中で壊された事で社会への適応不能となっている個人の中にある原因をも取り除く必要がある。

この記事では、そんな「ニート・引きこもりが社会適応するまで」が描かれた作品を紹介していく。

社会だけが悪い場合も、個人だけが悪い場合も稀で、大抵は、どちらにも問題があり、それを解決しないと根本解決までは、中々至らない。

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大どんでん返しの作り方

loving diverse couple having fun in new own home

どこから、どうやって、どのぐらい、どんでん返るか

どんでん返しとは「○○だと思ったら実は、別の□□だった」と言う要素を、劇中に忍ばせる手法。

基本は、効果的な「どんでん返し」の基本と手法についてにて簡単に解説されているし、応用的な手法は過去に【テクニック】後付けどんでん返し作成法の定番「新解釈(別の意図付与)」を解説で紹介もしてきた。

今回紹介するのは、どんでん返しの中でも「大どんでん返し」と言われるタイプの、衝撃が強いどんでん返しの作り方について。

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要素を変にする事が重要と言う、耳タコな話

crop artist creating clay sculpture

素材と、構造と、表現と

物語を考え作る時、変にする事を忘れる人は非常に多い。

変にする度合いが弱いと、本来出し得る物語の面白さを引き出しきれない場合もある。

変とは、何かしら変わっている事であり、特徴的な事だ。

物語を作る場合は、この変を狙って、総合的に見て魅力的にする必要がある。

変でない場合、それは普通であり、特徴が無く、魅力に劣る没個性的な物と言う事になる。

この変と言う概念をデザインする時、役に立つのが「何によって」と「何を描くか」をセットにし、組み合わせで変を作っていく手法がある。

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「わけあって手袋」系キャラクター登場作品特集

pair of brown leather gloves illustration

手袋を付けているのには、訳がある

寒い時、熱い物を触る時、危ない事をする時、衛生状態を守りたい時。

服に比べてオシャレよりも、遥かに実用性と機能を求められる事が多い手袋。

その為、洗練された制服デザインやオシャレの一環以外で、日常的につけていると見る者に違和感を覚えさせる。

この記事では、そんな「わけあって手袋」を日常的に着用しているキャラクターが登場する作品を紹介していく。

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「問題無さそうな主人公が、実は自分の問題を後回しにしている」系作品特集

person holding film strip

他の人を助けている間は見ないで済んでいただけ?

主人公、あるいは主役格のキャラクターは、物語において問題解決者である。

しかし、解決すべき問題は、物語の中心的問題に関わっていれば、主人公が問題を抱えたままだとしても、目の前に現れる問題を解決さえ出来れば、物語は滞りなく進む。

だが、主人公が抱える問題も、どこかで解決しなければならない。

物語の終盤、問題解決者や良き仲間を得た主人公が、いよいよ自分の抱える問題と向き合わなければならない場面が訪れると、作品の空気が変わる。

主人公が助けて来た人々や仲間達によって、逆の立場的に救われる展開となり、仲間達の助力や協力があって、ようやく主人公は自分の抱える問題を解決し、気兼ねなく物語の中心的問題に取り組めるようになる。

この記事では、そんな「問題無さそうな主人公が、実は自分の問題を後回しにしている」展開が分かりやすく描かれる作品を紹介していく。

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良い質問は、けっこう難しいと言う話

question marks on paper crafts

良い質問とは?

質問とは、基本的には、分からない事を相手に問う事である。

相手に問えば何でも質問になるが、大事になるのは、何を問うかだ。

この「何を問うか」が、時に難しかったりする。

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