作者と無関係な事件などの出来事をモチーフにしても良いタイミングや条件の考察【推しの子問題から見える事】

crime scene do not cross signage

全員の不快を全て消すと、誰も何も表現出来なくなる

現在、アニメが絶賛放映中の「推しの子」と言う作品。

1話目で、単行本1冊分の内容を90分で一気に流し衝撃的なプロローグを超ハイクオリティで流し、大きな話題となった。

その後も、芸能界の裏側を舞台に敵討ちの為に暗躍する主人公アクアの活躍と、次々登場する魅力的なキャラクター達に魅了され、今期の覇権アニメと言う風格を漂わせている。

その中で、恋愛リアリティショーをモチーフとしたエピソードが、実在の事件をあまりにも想起させると言う事から、軽く炎上じみた反応がSNSで見られた事があった。

これは結局、世界中で同様の事件が以前から起きている事をモチーフにしている事、エピソードの連載時点での構想や執筆の段階が、事件の時系列よりも前である多数の証拠が作者や出版社側にあった事で、

  • 世界中でリアリティショーへの出演によって病んで自殺する人がいると言う社会問題をテーマとしてエピソードを練る
  • 執筆中に問題提起を行いたいテーマの事件が、まさかの日本でも起きてしまう
  • 悪い偶然が重なったが、日本の事件単体をモチーフにしている訳ではない等の事から計画通り連載される

的な状況が分かり、冷静な一般人や作品ファンの間では大した問題とならず、記事執筆時点では作者も出版社も大々的な反応をせず、勘違いから作品に噛み付いてしまった人達も大半は冷静となり、有耶無耶となっている。

今回は、証拠があり問題無かったが、この実在の事件をモチーフにしている疑惑問題は、創作の世界では時々起きる。

そこで今回は、この問題について考察してみる。

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「けっこう本気で敵に見えてたのに、実は最初からある意味で味方だった」系キャラクター登場作品特集

black and white photo of holding hands

驚くべき敵の様な味方

ストレートに敵組織に潜入しているスパイである事もあれば、敵の様な挙動をしているだけで敵とは違う独自の目的で動いているだけと言う場合もある。

この記事では、「けっこう本気で敵に見えてたのに、実は最初からある意味で味方だった」と言うキャラクターが登場する作品を紹介していく。

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「味方だと思ったら敵になったと思ったら結局味方になった」系キャラクター登場作品特集

black man in anonymous mask sitting on street in daytime

あっちこっち

味方だと思ったら敵だった、敵だと思ったら味方だった、ここまでは良くある展開。

その一歩先、味方だと思ったら途中で敵になって、でも敵になった理由があって、結局良いヤツで味方に戻ってくる。

この記事では、そんなキャラクターが登場して、そんな展開がある作品を紹介していく。

裏切り者との再びの協力状態は、関係が拗れる分だけ面白い。

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「味方を鍛える・敵を倒す為に脅威を演じる」系組織登場作品特集

person holding white and gray toy gun

救いたい人に嫌われても、真の敵を倒す為に

恐ろしい敵の存在を知るが、それを倒す為には危機感を感じている自分だけでは力が及ばない状況。

そこで、仲間を鍛え上げ戦う力を持って貰う、と正攻法で行きたい所だが、それも難しい状況が重なった時。

そうなれば、自身が敵を演じたり、何かしらの方法で脅威に対抗する「練習」を鍛えたい仲間に強制的にさせた方が、結果的に脅威へ立ち向かう準備は早く整うかもしれない。

相手に同意なく練習を強要する事で自分達は嫌われるかもしれないが、それでも実際に、脅威に仲間が対抗出来れば、それで本望。

この記事では、そんな「味方を鍛える・敵を倒す為に脅威を演じる」組織が登場する作品を紹介していく。

「そんな不器用な」とか「話し合いでどうにか出来なかったの?」とか、思わない事も無い選択でもあるが、脅威に立ち向かうには、それしか無かったのだから仕方が無い。

前半、ずっと敵だと思ってた組織が実は主人公を鍛える師匠だった的などんでん返しは面白い。

実家暮らしの時に、バイト代を家に入れる事を強要していた厳しい親が、いざ、子供が一人暮らしをする時に徴収していたバイト代を全額貯金してくれていて返してくれる上に、別れ際に自立を喜びつつ、別れに泣いてくれる的な優しみ。

その精神性は「子供を立派に自立させる為、厳しく子を育てる親心」と、ほぼ同じである。

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「ほぼ無害な迷惑系愉快犯」系キャラクター登場作品特集

crop hacker silhouette typing on computer keyboard while hacking system

迷惑なんだけど憎めない

トリックスターは現実を物語を大きく掻き乱し、愉快犯は社会を掻き乱す。

その下位互換として、迷惑行為を犯し流布しショーとする自爆精神溢れる迷惑系YouTuberや迷惑テロリストがニュースを賑わし、時にネットのオモチャとなる。

前者は知的だったりやる事が大きく、善悪は抜きにしてロマン溢れる存在だ。

後者はバカでやる事が小さく、善悪を抜きにすれば微笑ましい存在と言える。

現実では、殆どの迷惑な存在は、このどちらかに偏りがちだ。

いずれにしても、人命や金銭的な価値、対処する時間が損なわれる時点で、とても迷惑な存在に変わりなく、法のラインを超えれば犯罪者である。

しかしフィクションでは、どちらかに明らかに所属しているのに、もう片方の属性を歪に持っているキャラクターが登場する事がある。

知的でやる事が大きいのに迷惑なだけで無害だったり、バカでみみっちい事を高い志と能力でやたら大きくやってしまう。

この記事では、そんなアンバランスさを持った「凄い迷惑なんだけど、迷惑度に対して、ほぼ無害な愉快犯」なキャラクターが登場する作品を紹介していく。

こう言うキャラが誰かの為に動く時は、大抵カッコよくなりがち。

ちなみに、愉快犯とは、社会を恐怖や混乱に陥れたり、騒がれて注目を浴びたり、そう言った事自体を目的の一部とした犯罪で、決して、見てて愉快な犯罪とか、愉快な犯人とかでは無い。

フィクションの有名愉快犯なら、シャーロック・ホームズのジェームズ・モリアーティ教授とかバットマンのジョーカーの様なタイプの犯罪者である。

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【ネタバレあり感想】『マスターオブスキル全職高手 第8話』を見ました。【ドラマ】

前回まで

大人気オンラインゲーム「グローリー」の大会で優勝した直後、オーナーとの対立で所属eスポーツチームをやめる事になり、選手として引退した葉修(イエシュウ)。

ネットカフェでバイトしながら、グローリーを1から始め直す。

絆の証である未完成の自作武器「千機傘」を手に、謎の新人として注目を集める。

かつてのライバルチームを利用して武器素材集めをしつつ、周囲に実力を見せつける事でプレイヤーとしての信頼を得ていく葉修。

そんな葉修に影響を受けた微草チームの落ちこぼれ選手である喬一帆は、再起を図るためにプロ選手養成所に自ら戻る。

ネットフリックス配信「マスターオブスキル全職高手」

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【ネタバレあり感想】『マスターオブスキル全職高手 第7話』を見ました。【ドラマ】

前回まで

大人気オンラインゲーム「グローリー」の大会で優勝した直後、オーナーとの対立で所属eスポーツチームをやめる事になり、選手として引退した葉修(イエシュウ)。

ネットカフェでバイトしながら、グローリーを1から始め直す。

絆の証である未完成の自作武器「千機傘」を手に、謎の新人として注目を集める。

かつてのライバルチームを利用して武器素材集めをしつつ、周囲に実力を見せつける事でプレイヤーとしての信頼を得ていく葉修。

そんな中、かつて養成所で指導していた葉修の教え子達、喻文州が黄少天を使って千機傘の秘密を盗み出そうと画策する。

ネットフリックス配信「マスターオブスキル全職高手」

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「選択を肯定する為に、自暴自棄に破滅へ向かう」系キャラクター登場作品特集

a roulette table near the stacks of poker chips

良かれと思っただけなのに

どんなに良いアイディアに見えても、善意で始めても、その結果が期待通りになるとは限らない。

増して、悪意ある存在が介在する場では、純粋な善意や性善説による行動の結果が、綺麗で終わる方が珍しい。

そして、人は選択が実は誤っていたと分かった後も、すぐに止まる事は出来ず、引き返す道が無い場合は進み続ける以外に残されない事もある。

この記事では、そんな「自分の良かれと思っての選択が実は大間違いだと分かっても引き返す道が無いので選択を肯定する為に、自暴自棄に破滅へ向かう」と言う、巻き込まれた周囲の人からすると厄介な、しかし、非常に人間味あふれたキャラクターが登場する作品を紹介していく。

ギャンブルで負けている時に、負けを受け入れて途中で切り上げられるか、勝てるまでギャンブルを繰り返して負けが取り返しのつかない事になるか、要は、そう言う話である。

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「自分が気に入った、金払いの良いヤツの味方」系キャラクター登場作品特集

roll of american dollar banknotes tightened with band

金で雇われてるだけなんだからね!

お金が大好きな人は、金によってのみ動くのか?

損得勘定や商売の話では、金は重要な判断材料となる。

だが、最後に人の心を本当に動かすのが金とは限らない。

金で動くと言う行動原理を照れ隠しに、「(あんたの事が好きだから)あいつより高い金を払うなら味方になってやってもいい」と気に入った人と組んで、金も手に入れたいのが正直な気持ち。

そんなキャラクター属性が存在する。

普段はドライな金の亡者に見えて、実は気に入った人と仲良くしたい方こそ本心。

この記事では、そんな「自分が気に入った、金払いの良いヤツの味方」と言う性質のキャラクターが登場する作品を紹介していく。

こういうキャラクターが、本当なら安すぎる依頼料や報酬の口約束で味方になって頼もしく共闘する展開とか、すごく燃えるよね。

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「出会った当初は死に支度が出来ていないが、主人公のお陰で最高の最期を迎える相棒」系キャラクター登場作品特集

願いを叶える=永遠の別れ

死ぬに死ねない理由があり、目的を果たすのを主人公に手伝って貰う相棒系のキャラクター属性がある。

共に目的達成を目指していく内に紡がれる絆は美しく、目的達成の瞬間に形を変える意味で、とても残酷だ。

目的達成とは死に支度が整った時であり、喜びの絶頂は、直後に待つ永遠の別れを意味している。

しかし、残された側には、共に培った力と思い出、そして、死しても消えない永遠の絆が残され、物語は、死が必ずしも絶望的で無い事を知らせてくれる。

いかに長く生きるかでなく、何を成して生きたかに命の尊さ、魂の価値が宿ると言う事だ。

絶対に離れ離れになりたくない者と迎える最高の最期は、切なくも最高のビターエンドとなり、見た者の記憶に末永く残るだろう。

この記事では、そんな「出会った当初は死に支度が出来ていないが、主人公のお陰で最高の最期を迎える相棒」が登場し、物語を通して丁寧に死に支度を整え、主人公や仲間達のお陰で無事に死ぬことが出来る作品を紹介していく。

みんな、大好きでしょ?

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