「いたずら」の良し悪しについての考察

woman holding ice cream tub

笑える悪戯、笑えない悪戯

悪戯は、成功すれば面白いもの。

しかし、成功しないと笑えないし、成功しても笑えない事もある。

今回は、そんな「いたずら」の良し悪しについて。

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魅力的なキャラクターの作り基本手法「ステレオタイプ×個性」

red triangular shape ornament

共通イメージに乗る個性

物語に登場するキャラクターを作る時、どんな風に作っているでしょうか?

既存のキャラクターを真似たり、良く知る人を土台にしたり、創作者の数だけアプローチがあるでしょう。

今回紹介するのは、ステレオタイプと言う共通イメージの上に、個性を乗せると言う、基本中の基本手法になります。

これを使えば、どんなキャラクターも個性的になり、ポイントを気を付ければ魅力的にも出来ます。

では、見ていきましょう。

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キャラクターの男女による内面の描き分け方について

two person holding pinkies

男性的&女性的と感じる言動の正体

創作者がキャラクターを描く時、性別による「思考のクセ」がキャラクターに宿る事がある。

それが、性別の持つ固有の一般的なイメージとマッチし、描いているキャラクターの性別とミスマッチを起こしていると、そこにギャップが発生する。

男性キャラクターなのに女性的な雰囲気を感じたり、女性キャラクターなのに男性的な雰囲気を感じる等だ。

これは、異性からすると、独特の気持ち悪さが発生する原因となる。

女性的な男性キャラクターを男性が見て、中身が女性にしか思えない言動に対して、性同一性障害とも違う違和感を覚えたり、男性的な女性キャラクターを女性が見て、中身が男性にしか思えない言動に対して、同じように感じる。

そして「現実にこんな奴いないし、気持ち悪い」となる。

この現象自体は、対象性別のターゲット層が違和感を大きく感じなければ、気にする必要は無い。

男性が男性の為に作る美少女作品や、女性が女性の為に作る美男子作品が、良い例だ。

だが、もし、男女に見て貰っても違和感が無い、作者の性別がキャラクターの描き方からでは分かりにくい作品を作りたいと思った時、どうすれば良いのか?

どの様な「思考のクセ」が、性別固有の一般的なイメージを、見る人に持たせてしまうのだろうか?

今回は、その事について解説していく。

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アイディアの再利用についての考察

serious female office worker using printer in workplace

一つのアイディアを使い続けても良いのか?

世の中では、まるで定期的かの様にパクリ騒動が起きる。

完全なパクリもあれば、似ているだけもあり、その実態は様々だ。

つい先日も、絵においての線の一致問題でSNS上では騒動が起き、議論が交わされていた。

同じキャラクターを描いた二つの絵が、似ているだけかトレースかと言う話だったが、その件は似ているだけと言う話で落ち着きを見せていたと思う。

その時「同じテーマで別作品を描いたら同作者なのに自作のパクリと言われた」とか、結構凄いいちゃもんをつけられた経験がある人が、チラホラ見られた。

先に結論を言えば、盗作やトレースで無いなら、セルフリメイクに何も問題は無いし、アイディアの再利用にも何の問題も無い。

だが、考えて見るとアイディアの再利用に対してネガティブなイメージを持っている人が、そんな「トンデモいちゃもんさん」とは別に、一定数確実にいる事も確かだ。

アイディアの再利用について、多くの人が最適に感じるラインは、どこにあるのだろうか?

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登場人物の魅力の引き出し方

a fireman rescuing a cat for the boy

分かんないなら、こう魅力を引き出せ!

どんなに本当は魅力的だとしても、その魅力を引き出して描写しない事には、誰にも伝わることは無い。

物語を描く際、登場人物の魅力を引き出すのは、自然に出来ていないならば、意識して引き出してやるしかない。

しかし、魅力を引き出すには、どうすれば良いのか?

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出来てないと物語が単調になる「綱引き状態」を解説

group of people doing tug of war

これが出来てると、物語に起伏が出来る

「うわっ・・・私の物語、平坦すぎ・・・?」

そんな、どっかの広告みたいな気持ちになって辛い時期を過ごしている人も、世の中には多分いる。

パラダイムは整っているし、構成は悪くない。

キャラも魅力的に見えるし、自分では好きだ。

知り合いに読ませた限りでは、そんなに印象は悪くない。

どんでん返しもある。

作品の出来としては、まとまっているし、尖った部分も新規性もあるし、共感も出来る。

結構良い筈なのに、どうにも盛り上がりに欠ける。

キャラは葛藤してるし、動機もあるし、見せ場もあるし、絶望するのも容赦なく書けている。

なのに、なのに、なんで「もやっ」とするのだろうか?

なんで?

どぼじで?

その原因の一つとして「綱引き状態」が上手に描写出来ていない可能性がある。

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コンテンツ創造テクニック「好都合化」の一つ「合法化」について解説しよう

tunnel with lights

そうだ、合法化しよう

人には、それぞれ好きな物がある。

だが、好きな物の、全てが好きかと言うと、そういう物は稀だろう。

例えば、あなたの好きな人を想像して欲しい。

全てが好きだと言うなら、情熱的に愛している状態で、「恋は盲目」に近い状態だろう。

だが、少し冷静になると、かなり好きな人でも「ここだけは受け付けない」と言う要素の一つや二つや三つ、いや、もっとある筈だ。

無計画、無頓着、デリカシー無し、無職、薄給、車の運転が下手、トイレの使い方が気に食わない、家事をしない、子育てしない、空気読めない、臭い、不潔、パワハラ、セクハラ、モラハラ、等々、等々……

「なおして」と言う事もあれば、「もういいや」と諦める事も、それが積もり積もって「もう一緒にいられない」なんて事も。

それは、人に限らず、物でも同じだ。

好きな料理でも、作るのが面倒くさい、後片付けが面倒くさい、満足感に比べて高すぎる、なんて理由で作る頻度が落ちる事だってある。

そう、人には、好きな物とセットとなっている嫌いな物が、大抵あるのだ。

で、それを上手に「好都合化」する事は、大勢に求められる良いコンテンツを作る時には、重要な考え方である。

ラーメンであれば、どんなに好きでも、ゼロから作るのは流石に骨が折れるだろう。

だから、その面倒をお金の力で解決した、ラーメン屋、インスタント麺、コンビニ飯、等々に大きな需要がある。

好きな物とセットになっている嫌いな部分を代わりにやったり、楽になる様に工夫する事で、コンテンツの価値が大きくなっているわけだ。

で、今回説明するのが、その「好都合化」の一つ「合法化」である。

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物語を作る時に気を付けるべき「テンプレ」の使い方の話

gray metal cubes decorative

良いテンプレと悪いテンプレについて

数日前、Twitterで「新人コンテストをテンプレ作品が占める」現象について、議論が起きていた。

いくつか見つけた物を引用させて貰うが、その内容は、

  • SF新人コンテストでは応募作のかなりの部分を「語り手が人間だと思わせておいて、実は……」というパターンの作品が占めていた。「人間ではない語り手の正体がラストで明かされる」というのは、初心者が真っ先に思い付く「斬新なアイデア」だったらしい。
  • ジャンプ新人漫画のテンプレに「先生、神父、孤児院の経営者が犯人」時代があった。
  • 「腹減った〜」主人公がテンプレの時代があった。
  • 主人公が施設に閉じ込められるとか、ヒロインが人外だとラストに発覚展開がありがち。
  • 「軍用ロボが人と触れあううちに自我に目覚めてなんやかんやあって最後壊れる」とか。
  • 「少年漫画の新人賞は悪党に絡まれてる村娘を流れ者の腹ペコ主人公が特殊能力で助けるオリキャラワンピース大喜利の舞台ではありません」的な。

等々と多岐に渡り、確かに該当する作品の有名作も、いくつかなら短編や読切り作品にも覚えがある。

ここに挙げさせてもらったテンプレ例は、文脈としては良くない例として出てきた物が多いが、テンプレは、そもそも悪なのだろうか?

なんて勿体ぶるのは、よそう。

テンプレは、断じて悪では無い。

大事なのは、使い方だ。

テンプレでも、いくらでも面白い作品があるのが、その証拠である。

では、良いテンプレの使い方とは、どういう物だろうか?

今回は、そんな話をしていく。

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「見たくない表現に触れない権利」についての考察

a woman with eye mask sleeping in the bed

そもそも、そんな権利あるの?

「たわわ事件」あるいは「たわわ騒動」で少し話題となった、「見たくない表現に触れない権利」と言う概念。

ザックリ説明すると「新聞の広告に、青年漫画に登場する、胸の大きな女子高生のキャラクターのイラストが掲載された」事を問題視する人が声をあげ、そこから広がった議論の中で登場した概念である。

読んでそのまま「個人が見たくない表現に触れないと言う権利が侵害された」と言う事に対して問題視した発言と思われる。

皆が快適に過ごす社会を目指すのであれば、属性の住み分けが必要な事は理解出来る。

だが「見たくない表現に触れない権利」と言う物がある事を前提とした話になると、少し深堀していく必要がある。

今回は、そんなトレンドに乗っかった考察をしていく。

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