シナリオの書き方「社会を脅かす怪物の物語」の脚本構造を紹介!怪物を生んだのは誰?

「社会を脅かす怪物の物語」とは?

ここでは「社会を脅かす怪物」をテーマにした物語を解説します。

どうして、怪物は社会を攻撃するのでしょうか?

この形式の物語は、構造カテゴリーで別の言い方をするならば「怪物の対処法を探り、革命する物語」となります。

解説

社会を脅かす怪物とは?

まず「社会を脅かす怪物の物語」とは、どの様な物語を指すのか?

この記事では「怪物が特定の社会や集団を襲っている環境で、なぜ襲っているのかを解明する物語」として解説していきます。

主人公は一般人だけど凡人じゃない

この形式の物語の主人公は、一般人です。

社会に溶け込み、普通に仕事等をして暮らしています。

ですが、不思議な現象に悩まされていたり、時には不思議な力があったりします。

これは、後に登場する怪物との繋がりや共通点が、既に形成されている為に起きる現象です。

巻き込まれる事件

物語が始まると、事件が起きます。

冒頭に出てきた怪物との繋がり・共通点によって起きる現象や、その間接的な問題によって、普段行かない場所に迷い込んでしまいます。

そこで、主人公は怪物と遭遇し、逃げる事になります。

映画「サイレントヒル」では、娘の為にサイレントヒルと言う灰と霧に覆われた町に主人公が赴き、そこで謎の怪物に襲われ、更には町の外に出られなくなってしまいます。

映画「パラノーマン ブライスホローの謎」では、幽霊が見える主人公がゾンビの復活を止める儀式を幽霊に頼まれ、儀式を執り行ったが失敗してしまい、ゾンビに襲われてしまいます。

怪物に対抗する人々

主人公は、逃げる中で共闘する仲間を得ます。

それまで日常の中では対立していた人でも、怪物に襲われる様な緊急事態では共闘するしかありません。

怪物の秘密を探る

怪物への対処法など知らない為、少ない手掛かりから怪物の秘密を探ります。

その中で、怪物の秘密だけでなく、怪物を調べると同時に、怪物が襲っている社会や、集団の事も分かり始めます。

怪物だけでなく、社会とも争う

怪物だけでも厄介なのに、怪物に対して主人公達以上の過剰反応をする社会の人々までもが、脅威となります。

怪物への対処法を探すのを、なぜか邪魔してきて、昔ながらの方法で対処しようとします。

怪物に狙われる社会の人々は、ずっと怪物と戦ってきた歴史がある事が分かります。

映画「サイレントヒル」では、異次元に閉じ込められたサイレントヒルの住人が、独自の宗教を形成して怪物と長年争ってきた事が分かります。

映画「パラノーマン ブライスホローの謎」では、ブライスホローの人々が、ゾンビを倒そうと暴徒化してしまいます。

ここで主人公は、自分達で怪物の倒し方を探さなければならないと悟ります。

怪物の倒し方を探して

主人公は、怪物と、怪物と争ってきた人々から逃げのび、怪物の正体に迫っていきます。

手掛かりを集め、それらから導き出される怪物の情報がある場所に、どうにかたどり着くと、そこで怪物の正体に関する真実を突き止めます。

そこには、怪物こそが実は真の被害者だと知る人がいて、主人公に真実を伝えてくれるのです。

ここで、主人公が持つ怪物との繋がりの意味が分かり、同時に役に立ちます。

映画「サイレントヒル」では、病院地下にある病室で、異世界を作り出したのは、昔、サイレントヒルの町の人々に魔女狩りで焼かれた少女の呪いと言う事が判明し、少女の分身を養子にした主人公が、少女を救う役に選ばれ導かれた事が分かります。

映画「パラノーマン ブライスホローの謎」では、敵だと思っていたゾンビ達によって、彼らをゾンビにしたのが、昔、生前のゾンビ達が魔女狩りで処刑した霊能力を持つ少女で、ゾンビ達が少女を殺した事で、悪霊と言う本物の魔女にしてしまった事が分かります。そして、少女と同じ霊能力を持つノーマンにしか、少女を止められない事も分かります。

怪物と社会の対峙

真実を知った主人公は、社会の人々に対して『都合の悪い真実』を明かします。

怪物を生み出したのは、社会であり、怪物は復讐に燃える被害者と言う真実です。

最初は聞く耳を持たなかった人々ですが、主人公の言葉が真実だと理解します。

ですが、怪物と人々との和解は成立しません。

完全な復讐者であった怪物は、その気が済むまで、もはや止まる事が無いのです。

最後の審判

物語を通して中立な仲介者であった主人公は、どうにか被害者には矛を収め、加害者には罪を認めて貰おうと努力します。

そうしなければ、和解は在り得ません。

そして、順番は、加害者が罪を認める事が、何よりも先です。

加害者たる社会の人々が、自らの過ちを全面的に認めて罪を償えば、今度は被害者である怪物の説得です。

ですが、ここで加害者が罪を認めなければ、そのまま怪物の復讐は完遂されます。

映画「サイレントヒル」では、少女を魔女として焼いた町の人々は、少女を魔女と呼ぶ事をやめず、少女を助けようとする主人公さえ殺そうとします。その結果、怪物が操る触手の様に蠢く有刺鉄線によって加害者は一人残らず惨殺されてしまいます。

映画「パラノーマン ブライスホローの謎」では、事の発端であるゾンビ達は罪を全面的に認め、町の人々も直接の当事者ではない為、落ち着きを取り戻します。主人公は、魔女の墓に行き、被害者である少女と自分を重ね、少女の魂に救済を与えます。

怪物と社会の問題が主人公の仲介によって解決し、世界が平和を取り戻すと、物語はフィナーレを迎えます。

まとめ

以上、社会を脅かす怪物と狙われる社会の過去を暴き、社会の抱える罪を清算する物語と言う事でした。

この形式の物語のポイントは、中盤まで敵だと思っていた怪物が、実は最大の被害者だと分かり、誤った社会によって取り返しがつかない程に傷つけられて怪物と化した被害者が、どうすれば救われるかと言う、クライマックスにかけての盛り上がりでしょう。

他と違うだけで傷つけられ、結果的に復讐者となった怪物が暴れると言う物語の構造は、あらゆる偏見や差別、社会問題にも適応出来ます。

この記事が好きな作品探しや、この形式の物語を作る時の参考になればと思います。

必須要素

モンスターパニック

  • モンスターから逃げられない空間
  • 貪欲の罪に罰を与えるモンスター
  • モンスターの知識を持つ者

革命

  • 社会の問題に対して有能な主人公
  • 変化に抵抗する人々
  • 主人公一人では変えられない社会
  • 変化を受け入れ、共に革命する仲間

社会を脅かす怪物の語」該当作品

地道に追加、修正予定。

※他の形式の物語も知りたい場合は、物語カテゴリーをご覧ください。

※アイキャッチはヒューマンピクトグラム2.0様より使わせて頂いています。

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