『なろう系以前の異世界作品』特集

BCなろう異世界

2004年に無料小説投稿サイト「小説家になろう」が登場した。

それ以前は、2000年に登場した「アルファポリス」や「アルカディア」の様な先発の無料小説投稿サイトもあった。

しかし、投稿サイトが一般的になる前の時期は、個人サイト等で発表される事が殆んどだった。

小説投稿サイトが一般化し、有名作品が生まれ、「なろう系」と言う言葉が使われ始めたのは、登場よりずっと後の事になる。

なろう系の代表と言われる様な、なろう系と聞いて多くの人が想像する作品の連載が実際に始まった時期は、2010年以降が殆んどだろう。

そんな時代を経て、今だからこそ異世界作品は「なろう系」の代名詞の様だが、それ以前にも様々な異世界作品が存在している。

今回は、なろう系にも少なからず影響を与えているであろう、そんな「BC(紀元前)なろう異世界作品」を紹介していきたい。

異世界の聖機師物語(2010)

2002年以前より構想が練られていたと言う作品で、「天地無用!」と同一の世界観と作品のテイストを持ちながら「天空のエスカフローネ」的な、異世界ロボット要素もあり、学園物でもある作品。

とにかくハーレム要素が強めなので「天地無用!」シリーズが好きなら楽しく見れるし、苦手なら多分無理。

彼方から(1991)

ひかわきょうこ先生が描く、異世界転移ファンタジー漫画。

少女漫画なので男性で読んでいる人は意外と少ないのかもしれないが、名作。

2002年に完結後、2004年の第35回星雲賞コミック部を受賞した。

物語は、謎の無差別爆弾事件に巻き込まれた高校2年生の立木典子が、異世界に飛ばされ、樹海を彷徨う所から始まる。

樹海で異世界の狂暴な虫に襲われていた所を、渡り戦士のイザークに助けられて行動を共にする事で、動き始める。

異世界転移物は、昔から言葉は何故か分かる物が多いが、この作品では硬派と言うか、リアルを貫いていて、主人公が異世界の言葉を含めた文化を学んでいく事から始まる。

今日から(マ)のつく自由業!(2000)

<ストーリー>

正義感と負けん気が人一倍つよい高校生・渋谷有利は、ある日、公園で中学時代の同級生・村田健を助けようとしたが不良高校生たちに返り討ちにあい、公衆トイレの便器に顔を突っ込まれそうになる。そして目を開けると、異世界に流されていた。自分が王の魂を持って生まれ、”眞魔国”の王であること、魔族の長として人間と戦わなければならないことを告げられ、文化や価値観の違いに戸惑いながらも、持ち前の正義感と平和主義で、新米魔王として成長してゆく。

Wikipedia引用

喬林知先生の描く異世界転移ファンタジー小説を原作とした作品。

十二国記(1991)

<ストーリー>

どこにでもいる普通の女子高生だった中嶋陽子。そんな彼女の目の前に、「ケイキ」と名のる謎の青年が現れたことから、物語は始まった–。ケイキに連れられたどり着いた異世界。陽子は、ケイキとはぐれ、なぜここに連れてこられたのか、なぜ妖魔に襲われるのか、様々な疑問を抱きながら、また蒼猿という幻に、焦燥や疑い、不安を駆り立てられ誰も信じられず辛く孤独な旅を続けた。やがて、楽俊という友に出会い、助けられ心癒された陽子は、同時にこの異世界のことについて知っていく。ケイキが、慶という国の麒麟であること、また自分がその景麒に選ばれた慶国の王であるということも・・・。やがて、陽子は慶国の偽王・舒栄をたて慶国が自国より富むことを怖れた巧国の王・塙王の真意を知る…

Amazon引用

黄海と言う次元の穴で繋がる事がある中国風異世界を舞台にした異世界ファンタジー作品。

2019年10月に18年(!?)ぶりの新作が発表された事でも話題になった。

前半のハードモードが人によっては辛いかもしれないが、アニメなら13話、原作小説なら「月の影 影の海」の下巻まで読めば、後は一気に面白くなる(筈)。

神秘の世界エルハザード(1995)

異世界エルハザードに飛ばされた高校生、水原誠の冒険を描く作品で、「火星のプリンセス(1917年)」をモチーフにしているとの事。

絵、キャラデザ、物語と水準が高く、ファンは多いと思うのだが「天地無用!」シリーズの様な、どこから入れば良いのか初見さんには分かりにくい、並行世界的なメディア展開がされている。

その為、ファンでもOVAが好きな人もいればTVシリーズが好きな人がいたりする作品。

アンドロイド娘のイフリータは可愛い。

ストレンジドーン(2000)

異世界に飛ばされたら小人の世界で、小人同士が戦争をしていて、そこに普通の女子高生が巻き込まれてって話。

独特な世界観で、間違い無くオンリーワン。

異世界から来た女子高生二人よりも、現地の小人達にドラマがある。

聖戦士ダンバイン(1983)

サンライズが送る、名作ロボットアニメ。

異世界バイストン・ウェルに飛ばされた主人公のショウが、オーラバトラー・ダンバインと言うロボットを与えられて聖戦士にされ、戦いに巻き込まれる。

バイストン・ウェルでは地球人はオーラ力が強いと言う、異世界転移のお約束設定は、この頃から既にある。

ゼロの使い魔(2004)

ヤマグチノボル先生の描く、異世界転移ファンタジー作品。

全22巻の作品であるがヤマグチノボルが自身で完成できたのは20巻までである。ヤマグチは20巻のあとがきでこの作品が残り2巻で完結することを明らかにしていたが、その後自らが末期癌であることを公表した。2012年9月時点で「ラストまでのプロットを完成させた」と述べていたが、2013年4月4日に死去したため、残り2巻を残して当作品は絶筆となった。

Wikipedia引用

先生が41歳と言う、余りにも若く亡くなられたショックが大きく、ファンには、そちらの印象も強い作品。

しかし前述の通りプロットは完成していたことに加え、ヤマグチノボル本人及び遺族の意向により、ヤマグチの生前に選任された別の人物に引き継ぐ形で続巻が刊行されることが2015年6月25日に公表された。そして、第21巻が2016年2月25日に全世界同時に発売された。5年ぶりに出版された第21巻の発行人によるあとがきにて、残り1巻をもって完結予定であることを再び表明。2017年2月24日に最終巻となる第22巻が発売され、その後文庫未収録であった短編、及びヤマグチノボルが遺した未公開プロットが収録された『ゼロの使い魔 Memorial BOOK』が2017年6月24日に発売された。この作品には作家の志瑞祐からコメントが寄せられ、非公開だった代筆者が自身であることを明かした。

Wikipedia引用

と、最終的に完結へとこぎつけた時は、本当にホッとした。

後に「なろう系」へ与えた影響はかなり大きく、作品の面白さ以上に重要な作品だと言える。

ちなみ物語は、異世界に使い魔として召喚された主人公が、召喚者のヒロインや仲間と共に事件を解決していくと言った様な話。

天空のエスカフローネ(1996)

高校1年生の占い好きな少女、神崎ひとみは、突然異世界ガイアに召喚されてしまう。

ひとみは、亡国の若き王バァンと出会い、ガイアを飲み込む戦乱に巻き込まれていくと言うのが基本の物語。

搭乗型のロボット、人型機械ガイメレフが登場、活躍する巨大ロボット作品でもある。

バァンが操る白い竜型可変ガイメレフ「エスカフローネ」の与えたファンタジーロボットの印象は強烈だった。

味方だけに留まらず、敵として度々登場するザイバッハ帝国のガイメレフ部隊「竜撃隊」の隊長ディランドゥと言ったキャラクター達も非常に魅力的で、竜撃隊のエピソードは「風の谷のナウシカ」のクシャナ様と部下達の関係が好きなら、グッとくる筈。

2000年に設定を再構築した劇場版エスカフローネも公開され、別物ではあるが、見応えがある作品なのでおススメだ。

DRIFTERS(2009)

<ストーリー>

西暦1600年 天下分け目の大戦、関ヶ原の戦い– 薩摩、島津家の武将、島津豊久は身を挺した撤退戦の後、死地から抜け出し一人山中をさまよっていた。降りしきる雨の中、たどり着いたのは無数の扉のある廊下のような部屋– 豊久はそこにいた謎の男、『紫』を問いただす間もなく石扉の向こう側へと送り込まれてしまう。–そこはオルテと呼ばれる国家が支配する世界、人間とデミ・ヒューマンと呼ばれる「人ならざる」ものが暮らす異世界だった。異なる時代から先に流れ着いていた織田信長、那須与一ら歴戦の英雄とともに豊久は揺らぐことのない武士(さぶらい)の思想で異世界の戦場を疾り駆ける!

「ヒラコー」の相性でファンに愛される平野耕太先生が描く、異世界転移×英雄と言う、『「僕っくんの考えたサーヴァントが一番強いぞ」聖杯戦争大会』を地で行く内容の作品。

圧倒的な濃さと魅力が詰まっていて、癖のある絵柄も相まって、前作「ヘルシング」に続いて、かなりの中毒性がある。

ナルニア国物語(1950)

実写映画化もされたナルニア国物語シリーズ。

第二次世界大戦時のイギリスにて、空襲を避けて田舎に疎開の為、預けられた4人の兄妹達。

子供故に衣装だんすに入って遊んでいると、そこは異世界ナルニアと繋がっていた。

白い魔女に支配されるナルニアを、正義のライオン・アスラン王と共に救う為、子供達は冒険の旅に出る。

子供向け故の面白さがある作品。

ノーゲーム・ノーライフ(2012)

<ストーリー>

ニートでヒキコモリ……だがネット上では「  」(くうはく)の名で無敗を誇る天才ゲーマー兄妹・空(そら)と白(しろ)。

ただの都市伝説とまで言われるほどの常識外れな腕前を持った空と白の前に、ある日”神”を名乗る少年・テトが現れる。テトはリアルをクソゲーと呼ぶ空と白の二人を異世界へと召喚してしまう。

そこは一切の争いが禁じられ、全てがゲームで決まる世界だった! 異世界に住まう十六の種族の中で最弱の人類種(イマニティ)。

他種族に国土の大部分を奪われ、滅亡寸前に追い込まれている人類種を救うため、空と白は空前絶後の頭脳バトルに挑む!

Amazon引用

BCなろう系の中では、滑り込み入るか入らないかギリギリの時期の作品。

異世界チートに頼らない、そもそも強いから呼ばれた系作品で、ゲームの駆け引きが面白い。

はたらく魔王さま!(2011)

<ストーリー>

「はたらく魔王さま!」は、勇者に敗れ、異世界エンテ・イスラから現代日本の東京にやってきた魔王サタンが、日本経済の荒波にもまれながらフリーターとして働く庶民派ファンタジー。魔王を追って日本にやってきた勇者エミリアもまた、テレアポとして生計を立てている。魔王と勇者でありながら、額に汗して働く二人が東京で再会することになり–?

魔王様が現代日本に転移すると言う、転移者を逆転した構図が面白い作品。

アニメ2期、まだかな……

はてしない物語(1979)

映画「ネバーエンディング・ストーリー」の原作で、2部で異世界ファンタージエンに主人公のバスチアンが入り込む展開がある。

犬にしか見えない幸運のドラゴン「ファルコン」とか可愛いし、実写映画も良いが、原作とは結末が大きく異なる。

映画化、ドラマ化とメディア展開こそするのだが、原作者的にメディアミックスに毎度恵まれない作品だ。

実写映画化1作目の際は、原作者と映画製作側で裁判沙汰になっている。

その原因が、まさに原作と異なる結末と、犬化した「ファルコン」(本来は中国的な龍の筈だった)と、そして俳優のキャスティング等の原作軽視とも取れる改変の数々にあった。

原作は名作中の名作なので、未読の人は読んでみよう。

後の「本を入口にした異世界モノ」に始まり、多大な影響を与えて来た作品だ。

ファイナルファンタジータクティクスアドバンス(2003)

<ストーリー>

物語はSt.イヴァリースと名づけられた田舎町に、主人公のマーシュが引っ越してきたところから幕を開ける。田舎町になじめず少々孤立ぎみだったマーシュのそばにはいつのまにか、気弱でいじめられっ子のミュートと、勝ち気でなにかと問題を引き起こす女の子のリッツのふたりが、つかず離れずの状態で集まるようになっていた。

ある時、3人は手にした「FINAL FANTASY」という1冊の本を開いてしまったことで、St.イヴァリースの世界を一変させてしまうことになる。気づいたときには、彼らのお気に入りのゲーム「ファイナルファンタジー」の世界そのものが、剣と魔法の世界、イヴァリースになっていた…

Amazon引用

異世界転移によってファイナルファンタジーの世界を冒険する事になるシリーズ。

特に、1作目の世界がファイナルファンタジーの世界に浸食された時のワクワク感は個人的に痺れた。

ふしぎ遊戯(1992)

渡瀬悠宇先生が描く、異世界転移ファンタジー漫画。

中学3年生の夕城 美朱と親友の本郷 唯の二人は、「読み終えた者は主人公と同様の力を得、望みがかなう」という序文に釣られ、図書館の立ち入り禁止区域で見付けた「四神天地書」という書物を開き、中に吸い込まれて異世界転移する。

そこは、古代中国的なオリエンタルファンタジーの世界。

二人は、様々な出会いを経て、やがて人々思惑によって、敵対する国の巫女とそれぞれなり、対立していく事になってしまう。

古くは「魔界転生(1964年)」、最近では「バジリスク(魔界転生の山田風太郎の小説『甲賀忍法帖を原作とした漫画・アニメ)」や「Fateアポクリファ」等の様な、それぞれの陣営に七星士と呼ばれる特殊な能力を持つ7人の戦士がいて、目的の為に争う構図は、それだけで非常に面白く、七星士のキャラクターも魅力的でバトルも熱い。

作者の体調不良から休載しているが、現在も連載が続いている作品なので、是非読んでみて欲しい。

ブレイブストーリー(2003)

<ストーリー>

どこにでもいる平凡な11歳の少年・ワタル。ある日友達と幽霊ビルを探検していたワタルは、隣のクラスの転校生・ミツルが階段の上に浮かぶ奇妙な扉に入っていくのを目撃する。「あの扉の向こうには何があるの?」と問いかけるワタルに、ミツルはこう答えた。「扉の向こうに行けば運命を変えられる。願いが叶うんだ」ある日、父親が家庭を捨てて家を出ていってしまい、ワタルの平凡な生活が一変した。あまりのショックに倒れ、病院に運ばれていく母親の姿を見てワタルは思った。「こんな運命、間違っている!」ワタルはミツルの「扉の向こうに行けば運命を変えられる」という言葉を思い出し、幽霊ビルに向かったのだが…。

Amazon引用

宮部みゆき先生による異世界冒険小説作品。

2003年から設定が大幅に変わったコミカライズ版が全20巻で連載され、2006年にアニメ映画化もした。

魔法騎士レイアース(1993)

CLAMP先生が描く、異世界転移ファンタジー漫画、を原作とした作品。

東京タワーを社会見学中、中学2年生の少女、獅堂光、龍咲海、鳳凰寺風の3人が突然光に包まれ異世界セフィーロに転移してしまう。

捕らわれたエメロード姫を、神官ザガートの手から救う為に旅をする事になるのが、最初の物語の中心だ。

登場する人物や物の名前が自動車関連の名称だったり、今読むと人によっては懐かしさを感じるだろう。

この作品は巨大ロボット物でもあり、連載当時はテレビアニメも放映していた為、性別を問わない幅広いファンを獲得している。

アニメ以外にも特にセガサターン版のゲームや、OVA等、メディアミックスにも比較的恵まれた印象がある。

問題児たちが異世界から来るそうですよ?(2011)

<ストーリー>

世界に飽きていた逆廻十六夜(さかまき いざよい)に届いた一通の招待状。『全てを捨て、“箱庭”に来られたし』と書かれた手紙を開けた瞬間–完全無欠な異世界にいました! そこには猫を連れた無口な少女・春日部耀(かすかべ よう)と、高飛車なお嬢さまの久遠飛鳥(くどう あすか)、そして彼らを呼んだ張本人の黒ウサギ。彼女が箱庭世界のルールを説明しようとしたら「魔王を倒そうぜ!」と十六夜が言いだして!? そんなこと黒ウサギは頼んでないのですがっ!! 弱小コミュニティ“ノーネーム”再建のため、3人の問題児たちが魔王に挑む!

リーンの翼(2005)

ダンバインの続編。

異世界バイストン・ウェルでオーラバトラー・ナナジンに乗り込む事になる主人公エイサップの戦いを描く。

富野節とも言える独特の構成で、慣れていないと出だしで置いて行かれて分かりにくい部分があるので、当時は酷評されていた。

※この記事は、追加・編集していく予定です。

※該当する作品を知っていれば、お知らせ頂けますと助かります。

※BC(Before Christ)よりBCE(Before Common Era)の方が良いかもしれないけど、BCの方が分かり易い気もする。

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