目次
「映像制作のすべてがここに!」の煽りに偽りなし
SHOT BY SHOT-ストーリーを観客に届けるために知っておきたい映像・映画監督術
スティーヴン・D. キャッツ (著), 平谷 早苗 (編集), 株式会社Bスプラウト (翻訳)
- 《世界で最も読まれ、最も信頼されている》
監督術のベスト&ロングセラー- ストーリーの分析にはじまり、映像スタイルの設計から撮影・編集まで、大作映画にも映像配信にも応用できる、基本を網羅!
- 本書を読むと
映像制作の工程と考慮事項がわかります。
定番の「パターン」を実例から知ることができます。
パターン(定番ルール)を知ることで、それを「破る」選択が可能になります。- 本書の内容
■ビジュアルの設計
プロットを解釈し、ストーリーボード、撮影に至るまでの全工程を解説します。
また、『市民ケーン』『ブレードランナー』『デッドプール』など、名作のストーリーボードを分析し、想像力・アイデアを自由に膨らませるために準備段階があることを理解します。- ■コンティニュイティスタイルの編集
現実とは異なる、映像での「空間」と「時間」の表現を考えます。- ■ワークショップ
演出の基本:2人、3人、グループの見せ方のパターンを詳細に確認します。
ショット、フレーム、観客との距離(撮影距離)- ■カメラワーク
パン、チルト、クレーン、トラッキングなど、各種ショットの定番かつ効果的な使い方を確認します。- 書籍オリジナルの写真・図版に加えて、スピルバーグ、ヒッチコック、コーエン兄弟、ウェス・アンダーソン監督作品など、大作映画から実例を豊富に掲載。
著者について
スティーヴン・D・キャッツ(Steven D. Katz)は、受賞歴のある脚本家、監督、そしてプロデュサーサーである。活躍の場は広く、たとえばロックバンドのグレイトフル・デッド(Grateful Dead)のライトショー、「サタデー・ナイト・ライブ」(原題:Saturday Night Live)のデジタルショート、中国初の大型3Dアニメーション映画、「今そこにある危機」(原題:Clear and Present Danger)で制作した初のフルデジタルのプリビジュアライゼーションを制作したり、マイケル・ジャクソンの映画教師として数か月をネバーランド牧場で過ごす、映画やアート関連の出版物の著作に数十年を費やすなど、精力的に活動しています。「アートを創り続けよう! 」は、アーティストたちへのアドバイスでもあり、彼自身のモットーでもある。
さらなる詳細は、shotbyshotbook.comを参照。
- 出版社 : ボーンデジタル (2022/9/30)
- 発売日 : 2022/9/30
- 言語 : 日本語
- 大型本 : 396ページ
- ISBN-10 : 4862465358
- ISBN-13 : 978-4862465351
- 寸法 : 25.7 x 18.2 x 2.5 cm
目次
PartⅠ―ビジュアル化:プロセス
- ビジュアル化……3
- プロダクションデザイン……5
- ストーリーボード……21
- ツールとテクニック……83
- 映画制作の工程……105
PartⅡ―コンティニュイティスタイルの要素
- ショットの構図:空間の連続性……129
- 編集:時間軸の連続性……153
PartⅢ―ワークショップ
- 基本を実践する……167
- 会話シーケンスのステージング……181
- 3人の会話シーンのステージング……203
- 4人以上の会話シーンのステージング……217
- 動きのあるステージング……229
- フレームの奥行き……237
- カメラの位置……247
- フレームのオープンとクローズ……267
- 誰の視点か……275
PartⅣ―カメラワーク
- パン……287
- クレーンショット……299
- 移動ショット……305
- 移動ショットのコレオグラフィ……317
- トランジション……347
- フォーマット……353
- シャドーイング……359
- ショートカット……363
- ラストショット……371
- 用語集……372
- 推薦図書……379
- 25周年記念版への称賛の声……384
映像作品の制作をする為に必要な基本を詰め込んだ包括的解説書
本書は、1990年に最初に本屋に並び、これは内容をアップデートされた25周年記念版の、日本語訳版である。
その内容は、映画に始まる映像作品を実際に作る上での基本を、名作を例に396ページに及ぶ大ボリュームで徹底解説した物だ。
【good】豊富な図版(800点以上!)
本書は、様々な有名作品を説明に使用していて、その説明には実際のコンセプトアート、スケッチ、ストーリーボード、プリビズ、撮影シーン等が使われている。
1990年の本がベースだが、「デッドプール」や「ムーンライズ・キングダム」などの比較的最近の作品等も説明に使われているので、古い作品ばかりと言う訳では無いのも嬉しい。

更に、基本の説明や補足の為の説明イラストも豊富で、文字だけの説明でイメージが湧きづらいなんて事は、本書内で縁が無いだろう。

【good】基本を徹底的に
本書は、映像作品の監督に必要な技術や技法を歴史を交えながら、章毎のテーマに沿って詳細に解説している。
映像作品を作りたいなら、基本は本当に習得が出来るレベルの書籍と言って問題が無い。


ちなみに、一応デジタルにも対応してて、時代に合わせたアップデートがしっかりされている。
本としての評価は?
定価4950円、本体価格4500円。
400ページ近い分厚さと大きさに濃密な内容で、これ一冊で映像作品を作る基本が全部入りと考えると、専門書としては十分価格相応だ。
映像作品を本気で作りたいが右も左も分からないとか、我流でやって来たが基本をしっかり学びたいと言う人には、価格以上の価値を約束してくれるだろう。
本当に基本に関しては網羅的に近いレベルで書かれているので、本書を読めば映像作品の作り方に関しては概要が掴めるし、実践の手引きともなる筈だ。
どうやって、頭の中のアイディアを頭の外に出して、誰の目にも見える映像作品と言う形にしていくか、その方法が最初から最後まで詰まった名著だ。
これは余談となるが、一つ注意して欲しいのは、本書を読めば映像作品の作り方は分かる。
だが、読む人が「こんな映像作品を作りたくてたまらない」と言う、作品のビジョンが無いと、本書は本領を発揮する事が出来ない。
読んで分かるのは、あくまでも映像作品の作り方である。
そこに載せるアイディアが無ければ、穴をあける予定も無いのにドリルを買う様な事になりかねない事だけは勘違いしない様にしよう。
仮に、アイディアがあるが映像作品にする方法が分からないと言う人は、是非、この本の中身を覗いてみて欲しい。
このレビューが本書を購入する検討材料や参考になれば幸いです。
本書発行元リンク:株式会社ボーンデジタル



