目次
10年分のアップデート!
filmmaker’s eye 第2版:映画のシーンに学ぶ構図と撮影術:原則とその破り方
グスタボ・メルカード (著), Gustavo Mercado (著), 平谷 早苗 (編集), 株式会社Bスプラウト (翻訳)
シネマティックな画づくりの秘訣! 構図の”基本”を説いたベストセラーの完全改訂版
映画の画づくりには、定番の原則があります。
そして、想像力を働かせ、それを覆した印象的なショットがあります。>>「羊たちの沈黙」でクラリスが立ち向かった “” 本当の敵”” とは?
>>「レイダース/失われたアーク」でインディの “” 悲痛”” を伝えた演出は?
>>「トゥルーマン・ショー」の “” すべてを悟る瞬間”” は、なぜ胸に迫るのか?ショットの定番を知れば、観客に伝わるストーリーテリングが可能になります。
そして、逆転の発想、意表をついた構図で強烈な印象を残すことも可能です。■映画のボキャブラリーであるショットを「美観」「作用」「技術」の3側面から掘り下げる、独自のアプローチで解説。
本書を読めば、ストーリーを雄弁に語るショットをどう撮り、どう使うかを理解できます。■ 実践的な知識で映画の構図を解説した名著の改訂第2版。
新規ショットタイプ、テクノロジーの発展に応じた改訂を全面的に加えました。
大幅なページ増で、新しい作例とショットが掲載されています。■推薦の言葉■
「この素晴らしい参考書を推薦します。選りすぐりの画像で、ショットの構想や撮影についてわかりやすく説明しています。
特筆すべきは、映画撮影術がストーリーテリングに果たす、強力な役割を分析していることです」
– フロリアン・バルハウス ASC会員、撮影監督:「フライトプラン」「プラダを着た悪魔」「ダイバージェントNEO」「映画・映像作品に使われているテクニックを取りあげ、何が、なぜ有効なのか、あるいはルールを破ることでどのような効果を得ているかを具体的に解説しています。
学生からベテランまで、経験を問わず役立つ一冊です」
– デンソン・ベイカー ASCおよびNZCS会員、撮影監督:「The Dark Horse」「オフィーリア」「The Luminaire」
著者について
グスタボ・メルカード(Gustavo Mercado)
グスタボ・メルカードは、受賞歴のあるインデペンデントの映画作家で、劇映画の脚本執筆、監督、撮影の経験は10年を優に超えます。「filmmaker’seye」の初版は、フランス語、スペイン語、中国語、ポーランド語、トルコ語、ポルトガル語、日本語、韓国語に翻訳され、世界中の大学の映画学科で使われています。
「filmmaker’s eye」シリーズの2冊目である「filmmaker’s eye:レンズの言語 映画のシーンに学ぶ画作りとストーリーの語り方」は、トルコ語、スペイン語、中国語、日本語、韓国語、ウクライナ語に翻訳されました。現在は、ニューヨーク市立大学ハンター校のFilm & MediaStudies Department(映像メディア学科)で映画撮影、編集、脚本、映画製作について教えています。
- 出版社 : ボーンデジタル
- 発売日 : 2023/3/13
- 単行本(ソフトカバー) : 244ページ
- ISBN-10 : 4862465463
- ISBN-13 : 978-4862465467
- 寸法 : 20.2 x 22.9 x 1.45 cm
第一版と第二版の比較
本書の事で真っ先に気になるであろう一つは、第一版と何が変わったかであろう。
本国で2010年に、日本語翻訳版が2013年に登場した第一版から、およそ10年。
第二版は本国では2022年に、この日本語翻訳版が2023年に出ている。
本書では、この10年分の映画の変化を踏まえ、第一版よりも44ページ増量し、内容を大幅に追加した上に、一部構成を変更している。
目次は、第一版時には、
- 謝辞
- はじめに
- フレームを決める……1
- 構図の原則と技術面の概要……6
- イメージシステム……21
- Chapter 01 超クローズアップ……29
- Chapter 02 クローズアップ……35
- Chapter 03 ミディアムクローズアップ……41
- Chapter 04 ミディアムショット……47
- Chapter 05 ミディアムロングショット……53
- Chapter 06 ロングショット……59
- Chapter 07 超ロングショット……65
- Chapter 08 肩越しショット……71
- Chapter 09 エスタブリッシングショット……77
- Chapter 10 主観ショット……83
- Chapter 11 ツーショット……89
- Chapter 12 グループショット……95
- Chapter 13 ダッチアングルショット……101
- Chapter 14 象徴ショット……107
- Chapter 15 抽象ショット……113
- Chapter 16 マクロショット……119
- Chapter 17 ズームショット……125
- Chapter 18 パンショット……131
- Chapter 19 ティルトショット……137
- Chapter 20 ドリーショット……143
- Chapter 21 ドリーズームショット……149
- Chapter 22 トラッキングショット……155
- Chapter 23 ステディカムショット……161
- Chapter 24 クレーンショット……167
- Chapter 25 シークエンスショット……173
- 掲載映画作品リスト……178
- 索引……182
と言う感じだったが、第二版時には、
- 謝辞
- 第2版への序文
- はじめに……1
- フレームを決める……5
- イメージシステム……11
- 構図の原則と技術面の概要……21
サイズ
- Chapter 01 超クローズアップ……43
- Chapter 02 クローズアップ……49
- Chapter 03 ミディアムクローズアップ……55
- Chapter 04 ミディアムショット……61
- Chapter 05 ミディアムロングショット……67
- Chapter 06 ロングショット……73
- Chapter 07 超ロングショット……79
定番
- Chapter 08 肩越しショット……87
- Chapter 09 エスタブリッシングショット……93
- Chapter 10 主観ショット……99
- Chapter 11 ツーショット……105
- Chapter 12 グループショット……111
- Chapter 13 スプリットスクリーンショット……117(new)
- Chapter 14 ダッチアングルショット……123
- Chapter 15 オーバーヘッドショット……129(new)
- Chapter 16 インバーテッドショット……135(new)
- Chapter 17 象徴ショット……141
- Chapter 18 抽象ショット……147
- Chapter 19 マクロショット……153
- Chapter 20 ズームショット……159
カメラを動かす
- Chapter 21 パンショット……167
- Chapter 22 ティルトショット……173
- Chapter 23 ドリーショット……179
- Chapter 24 ドリーズームショット……185
- Chapter 25 トラッキングショット……191
- Chapter 26 ステディカムショット……197
- Chapter 27 クレーンショット……203
- Chapter 28 エアリアルショット……209(new)
- Chapter 29 シークエンスショット……215
- 掲載映画作品リスト(制昨年順)……220
- 画像提供……224
- 索引……225
と言う感じに、スプリットスクリーンショット、オーバーヘッドショット、インバーテッドショット、エアリアルショットが完全新規で追加されつつ、全篇に渡って調整や追加がされている。


75作品から120作品に例で出す作品数が45も増え、44ページの追加と10年分のアップデートをして情報を最新版としているが、値段は第一版の時と同じ本体価格3,600円、定価3,960円の据え置きなのは、割と嬉しい。
第一版を持っておらず、本書の内容が気になると言う人は、買うなら第二版一択だ。
第一版を持っていて追加内容が気になると言う人は、44ページ+αにどの程度価値を感じるか次第だろう。
共通部分の内容は、多少変わっている物の、使用画像資料は同じだし、説明の概要もほぼ同じと思って良い。
変更されたチャプター内構成
第一版は「説明、効果、レンズ、フォーマットor機材、ライティング、ルールを破る」と言う構成内容でチャプターが形成されていた。
第二版は「説明、効果と分析、撮影時の考慮事項、ルールを破る」と言う構成内容でチャプター形成が統一され、説明文がカテゴリー毎に分けられなくなった代わりに、チャプター内容毎に簡潔にまとめられる様になっています。
第一版では細かく分け過ぎていた個別の説明が、包括的な内容になったので、その点で分かりやすいと感じる人はいると思います。
どんな本なの?


「映像によるストーリーテリングの基本を120の作品で解説」と、表紙に書いてあるが、内容は、まさにその通りだ。
しかし、タイトルや説明、目次だけだと、よく分からないと言う人もいると思う。
そんな人の為に説明すると、本書は、だ。
物語を画や映像を通して伝える為には、どういった手法があり、その手法がどうして選ばれるのかを解説し、作りたい物語を効果的に伝える為の画づくりを学ぶ為に、有名映画のシーンを通して説明して理解を助ける内容の本である。
それがどうして必要なのかと言うと、映画、ドラマ、コミック、そう言った、作った画で物語を見せて伝える媒体では、作られた画の中にある物は出来るだけ物語を伝えるのに貢献している事が前提だからだ。
仮に、意図せずに画の中に入ってしまった物でも、画の中に気になる物が入ってしまったら、そこから見る人は意図や意味を勝手に感じてしまう。
すると、悪いと、物語を歪めたり、変にシーンの意図を分かり辛くする事がある。
創作者は、それを避けなければならない。
悪い画づくりを避けないと、分かりにくい画だと思われてしまい、伝えたい物語が正しく伝わらないからだ。
そして、悪い画を避けつつ、物語が画によって伝わりやすく、良くする為に、物語を伝える機能を考え抜いて作られた画を作るにはどうすれば良いかを伝えようと言うのが、本書の存在意義と言える。
本書は、作られた画を使って物語を見る者に伝える全ての創作者に向けた、全てにロジカルな意味と根拠のある画づくり特化の参考書である。
どんな人が読むと幸せになれる?
映画、ドラマ、アニメと言った映像作品や、漫画やイラスト、あるいは写真と言った画面を作る視覚的な作品等に関わる人で、画面内の要素や構図を「何となく」で選んでいる人や、そもそも「考えた事も無い」と言う人で、「でも、もっと上達したい」とか「効果や役割を理解して使いたい」と考えている人は、幸せになれるだろう。
「何となく」や「考えた事も無い」と言う人は、例えるなら、料理でレシピを一切見ずに料理をし続けている様な物だ。
仮にカップラーメンでも「お湯を入れて3分待つ」とか、守った方が良いルールがあるのに、3分を知らず、計らず「お湯を入れてふやけたら食べれる」ぐらいの感覚で作っている可能性がある。
砂糖や塩を「砂糖を足すと甘くなる、塩を足すと塩辛くなる」と理解せずに「味の変わる粉があったなぁ」とだけ認識して料理していては、狙った味を出すのも難しい。
料理する人なら、少しでも美味しい物を作りたいし、食べたいし、振る舞いたい筈だ。
絵を描いたり映像撮影をしたり、画づくりをする人なら、少しでも良い画を作って、シーンやショット毎に伝えたいテーマやメッセージを見ている人に伝えたい筈。
それが出来たら、出来なかった頃より幸せじゃない?
幸せになりたくない?
本書発行元リンク:株式会社ボーンデジタル



