本当ごめんなさい
なんて感じで、今までも何度か物語の長さに関する記事を書き、その中でメディア毎に変換する時の指標を示したりもした。
過去には、
物語の長さの単位
まず、物語の長さの単位は、その表現媒体によって大きく異なる。
以下、およそだが
- 脚本400字詰原稿120ページ=120分(1ページ1分)
- 長編映画1本=120分(OP・EDを除く)
- ドラマ3話×40分=120分(OP・ED次回予告を除く)
- アニメ6話×20分=120分(OP・ED次回予告を除く)
- マンガ3冊×180ページ=540ぺージ(本編のみ)(約2~4ページ1分)
- 小説1冊×400字詰原稿用紙300枚=120,000文字(読書毎分600文字平均なので200分かかる)
程度が相場となっている。
と……この様に、このブログの中では何度も紹介してきた。
この相場は、あくまでも”およそ”ではあるが、それを、より実態に即した物に調整した方が良いのかもしれないと感じる出来事が先日あった。
正直、それまで脳死に単位を使っていた部分があった。
あくまでも”目安”で”およそ”と、こんな時の為に正確を期して表現しといて尚ズレがあって、本当にごめんなさい。
先日あった「アニメ1話は原稿用紙何枚?」と言うトピック
事の始まりは、恐らく榊一郎先生のTwitterでの書き込み。
※以下、勝手に引用(させて頂きます。問題あったら知らせて下さい)。
と言う様な事があった。
これを眺めていて、より実態に近い調整をした方が間違いなく良いと感じたわけだ。
実際、この指標、スクリプトドクターやってても、かなり使う場面多いから。
イメージしやすく変換する為に。
だから、ズレが大きいのは、正直、よろしくない。
アニメの脚本が1話平均約40枚、上限約16,000文字の所に10000~11000文字程度で構成されていると言うのが、今回あった出来事内での、ツッコミの大まかな内容だ。
映画脚本で有名な1分1ページルールと違い、1分2ページが現在のアニメでは適切な分量と言う話だ。
正直、私の認識のアップデートが遅れていたので、触れた事がある情報なのに、なんとなく分かっていたのに古い考えのまま、間違えたままだった事を、ここにお詫びする。
更に、過去記事内で触れた電撃文庫の小説が、1冊の分量が20万文字近くあり、昔の単行本に比べ少し厚かった事も、情報を訂正し、重ねてお詫びする。
10万文字の単行本って、賞レースの応募規定だったり、今のトレンドからすると薄手の単行本ぐらいで、むしろメジャーで無く、今は250~330ページ、160,000文字~240,000文字ぐらいの厚さの単行本の方が圧倒的に多い。
これに関しては、完全に誤差では済まないズレ方の部分があるので、深くお詫びする。
それらを踏まえて直すと、
- 長編映画1本=脚本400字詰原稿120ページ=120分(1ページ1分)(OP・EDを除く)
- ドラマ3話×40分=120分(OP・ED次回予告を除く)
- アニメ6話×脚本400字詰原稿40ページ20分=240ページ120分(OP・ED次回予告を除く)
- マンガ3冊×180ページ=540ぺージ(本編のみ)(約2~4ページ1分)
- 小説1冊×400字詰原稿600枚=240,000文字(読書毎分600文字平均なので400分かかる)
と調整される(筈)。
すると、20分換算では、
- 短編映画1本=脚本400字詰原稿20ページ=20分(1ページ1分)(OP・EDを除く)
- 1時間ドラマ1話半分=20分(OP・ED次回予告を除く)
- アニメ1話=脚本400字詰原稿40ページ=20分(OP・ED次回予告を除く)
- マンガ1話=40~80ぺージ(約2~4ページ1分)
- 小説400字詰原稿50枚=20,000文字=映像作品20分相当(読書毎分600文字平均なので約30分かかる)
多分、このぐらいで、現状の実態に近付いたと思われる(計算間違ってたらスマン)。
漫画は1話目が50~60ページ程度で、アニメの1話目に相当する部分を描く事が多いので、その辺も意識した方が良いかもしれない。
だが、この調整した指標でも、結局は目安でしかない事も、負け惜しみでなく一応、再度伝えておく。
と言うか、数年後に再訂正か微調整してそうで、既に嫌な予感がしている。
最近の映画、上映時間100分とか減ってむしろ120分越え増えてる気がするし。
目安は、目安でしかないと言う話
2004年大ヒットした小説ダヴィンチ・コードを御存じだろうか。
ダヴィンチ・コードは、文字数的には、どの程度だと思うだろう?
ハードカバーで上下巻、単行本で上中下巻で刊行されていた作品である。
正確にはカウントしていないが、1ページの文字数とページ数から予想するに、ダヴィンチ・コードは500,000文字近くある大作である。
そんなダヴィンチ・コードの映画は、150分だ。
映画の2時間半を長く感じる人もいるかもしれないが、上で散々触れた文字数で考えると8時間、4~5部作にしても良かったかもしれない分量を、圧縮しているのが分かるだろう。
だから何だ、と言う話だが、このぐらい作品毎、メディア毎に違いが出ても、腕が良い脚本家や小説家が変換に携われば成り立つ例を示したかったと言う話だ。
私のアップデートサボりの謝罪は生きているので、そこは責めてくれて良い。
他に例として、ハリーポッターは、1冊360,000文字程度で、それが全7部、11冊ある。
単純計算およそ3,960,000文字程度の作品だが、これが映画になると1180分となる。
完璧な形で丁寧に原作通りに映像化すると、もしかすると3960分、66時間の上映時間が必要になる作品と言える。
それを、19.6時間に実際の映画では圧縮しているわけだ。
それでも目安は役に立つ
旧情報で120分相当作品が、
- 脚本400字詰原稿120ページ=120分(1ページ1分)
- 長編映画1本=120分(OP・EDを除く)
- ドラマ3話×40分=120分(OP・ED次回予告を除く)
- アニメ6話×20分=120分(OP・ED次回予告を除く)
- マンガ3冊×180ページ=540ぺージ(本編のみ)(約2~4ページ1分)
- 小説1冊×400字詰原稿用紙300枚=120,000文字(読書毎分600文字平均なので200分かかる)
旧情報で20分相当作品が、
- 脚本400字詰原稿20ページ=20分(1ページ1分)
- 短編映画1本=20分(OP・EDを除く)
- ドラマ1話半分×20分=120分(OP・ED次回予告を除く)
- アニメ1話=20分(OP・ED次回予告を除く)
- マンガ1話=40~90ページ(本編のみ)(約2~4ページ1分)
- 小説400字詰原稿用紙25枚=10,000文字(読書毎分600文字平均なので16分かかる)
120分相当作品が、
- 長編映画1本=脚本400字詰原稿120ページ=120分相当(1ページ1分)(OP・EDを除く)
- ドラマ3話×40分=120分(OP・ED次回予告を除く)
- アニメ6話×20分=脚本400字詰原稿40ページ×6=240ページ120分相当(OP・ED次回予告を除く)
- マンガ3冊×180ページ=540ぺージ(本編のみ)(約2~4ページ1分)
- 小説1冊=400字詰原稿600枚=上限240,000文字程度(読書毎分600文字平均なので400分かかる)
20分相当作品が、
- 短編映画1本=脚本400字詰原稿20ページ=20分相当(1ページ1分)(OP・EDを除く)
- 1時間ドラマ1話半分=20分(OP・ED次回予告を除く)
- アニメ1話=脚本400字詰原稿40ページ=20分相当(OP・ED次回予告を除く)
- マンガ1話=40~80ぺージ(約2~4ページ1分)
- 小説400字詰原稿50枚=20,000文字=映像作品20分相当(読書毎分600文字平均なので約30分かかる)
と言う感じだが、要は、作る際は、この周辺の数字やボリュームを目安にすれば、計画が立てやすいと言う話だ。
当然、旧情報に寄って作ると、作りが古くなるので、新しい情報を目安に動くべきだ。
あくまでも参考までに、だが、目安としては役に立つだろう。
一番良いのは、目指す作品の数字をカウントして、それを参考にする事だ。
これが、一番必要な目安を得るのに確実な方法と言える。
最後に、改めて重ねて、このブログの情報を信じて古い知識をインプットしてしまった人に謝罪します。
本当に申し訳ございませんでした。
※ハリポタの巻数を勘違いし、時間計算を誤りました。7冊だと思ったら映画だと8作で8冊だと勘違い間違い直しをし、正しくは11冊だったので再修正しました。
“色々な物語に見る話の「長さ」についての再考察【調整と謝罪など】” への2件の返信