定義

【献本書評】著作権トラブル解決のバイブル! クリエイターのための権利の本 改訂版【レビュー】

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著作権で訴えられた時・訴えていいか悩んだ時に読みたい一冊

今回は、書籍の発行・販売もとである株式会社ボーンデジタルさんより「著作権トラブル解決のバイブル! クリエイターのための権利の本 改訂版」と言う本を献本頂いたので、忖度無く正直に書評していきます。

「セクシー田中さん事件」があったばかりだからこそ、世間的にも注目されている事柄ですね。

読んだ感想としては、クリエイターに限らずインターネットを触る人は知っておいた方が良い、知らなかったでは済まされない著作権の事を簡潔にまとめた良書と言った感じ。

では、書評をどうぞ。

著作権トラブル解決のバイブル! クリエイターのための権利の本 改訂版

著者:大串肇、北村崇、木村剛大、古賀海人、齋木弘樹、角田綾佳、染谷昌利

クリエイターやコンテンツ制作に従事する方が知っておかなければならない権利や法律について、具体的に「やっていいこと」と「やってはいけないこと」、「トラブルになってしまった時の対処方法」を紹介し話題となった『著作権トラブル解決のバイブル! クリエイターのための権利の本』の改訂版です。
AIやNFTなど新しいトレンドの情報も追記し、今により即した内容でパワーアップしました。

Amazon引用
  • 出版社 ‏ : ‎ ボーンデジタル
  • 発売日 ‏ : ‎ 2023/12/22
  • 言語 ‏ : ‎ 日本語
  • 単行本(ソフトカバー) ‏ : ‎ 232ページ
  • ISBN-10 ‏ : ‎ 486246582X
  • ISBN-13 ‏ : ‎ 978-4862465825
  • 寸法 ‏ : ‎ 210 x 14.8 x 2.5 cm

目次

  • はじめに……2

1章:クリエイターが権利について知っておくべき理由

  • 今、権利について知っておくべき理由……10
  • 著作権者の許諾を得ずに著作権を使用できるとき……18(コラム)
  • 「似ている」と「侵害」の距離……20(コラム)(new)

2章:写真・イラスト・デザイン

  • 街並みなどで無関係の人が写り込んだ写真は使えないの?……22
  • 似顔絵の著作権と人の容ぼうに関する権利……26
  • 動物園や水族館の生き物の写真って使ってもいいの?……28
  • 東京スカイツリーなどの写真を利用する際は許可が必要?……32
  • 「太陽の塔」は建築物?……33(コラム)(new)
  • キャラクターグッズが写り込んでいる写真は利用できる?……36
  • 生成AIと著作権……41(コラム)(new)
  • 写真などの素材から、人物や構図をトレースするのはOK?……42
  • 二次創作ってどこまでOK ?……46(new)
  • レイアウトや配色を真似たら著作権侵害になるの?……50
  • 商用フォントを使ったロゴやタイトルの著作権はどうなるの?……52
  • Googleマップは自由に利用できる?(地図の著作権)……56
  • ウェブサイトのスクリーンショットは自由に使えるの?……58
  • 社内資料ならネット上の画像を使用してもいいの?……60
  • 新聞記事の社内使用問題……61(コラム)(new)
  • フリー素材は自由に使ってOK?……62
  • フリーで使える画像や素材が入手できるサイト……66(コラム)

3章:文章・コピー

  • キャッチコピーには著作権がないから拝借してもいい?……68
  • 景品表示法のステマ規制……73(コラム)(new)
  • リライトした記事なら著作権侵害にならない?……74
  • 商標を持つ製品名には「Ⓡ」を入れなければならないの?……80
  • どの程度の引用なら許されるの?〜著作権と引用ルール〜……84
  • オンラインセミナーでの著作物の利用……89(コラム)(new)
  • SNSのアイコン……91(コラム)(new)
  • 本や新聞の紙面、表紙を撮影して掲載するのは引用にあたるの?……92
  • 時代と考え方によって変わる著作権の取り扱い方……95(コラム)(new)
  • 転載と引用ってどう違うの?……96
  • メールや手紙、メールマガジンからの引用はできるの?……98

4章:プログラムコード・ライセンス

  • ウェブサイトに掲載されているコードはコピーしても大丈夫?……102
  • オープンソースは無料で自由に使えるの?……108
  • オープンソースの定義……109(コラム)(new)
  • オープンソースを使って作ったものは販売しても大丈夫?……112
  • 納品したWordpressテーマなどのソースコードは公開しないといけないの?……113(コラム)(new)
  • GPLを利用したプロダクトはビジネスとして成立するのか……113(コラム)(new)
  • ソースコードには、どの場合に、どのライセンスを選択すべき?……114
  • 「オープンソースだから安くして」といわれたらどうする?……118
  • ライセンス条件に違反して制作を行った場合の責任は?……120

5章:契約・権利の所在

  • 納品した成果物の著作権はクライアントのもの?……124
  • 自分の作品を公開するのにクライアントの許可は必要?……128
  • 著作者人格権の不行使特約は受け入れなくてはいけない?……131(コラム)(new)
  • 納品したデザインが勝手に改変されて使われていた……132
  • 不採用だったコンペの企画やデザインは他社に出してもOK?……136
  • 生成AIの利用可否についても確認しよう!……137(コラム)(new)
  • コンペで採用されなかったデザインが勝手に使われた……138
  • 共同著作物は自分も著作者……142
  • 在籍中に描いたイラストは、退職したら使えない?……146
  • コピーライト表示がもつ効力は?……150
  • プライバシーポリシーや利用規約って必須ですか?……154
  • NFT(Non Fungiblr Token、非代替性トークン)の活用……158(コラム)(new)

6章:トラブル発生時の対処

  • ギャラの支払い遅延や未払いを防ぐために!……160
  • 突然契約解除の通知が来たら何も言えないの?……166(new)
  • 著作権侵害を発見した場合はどうすべき?……170
  • サービス提供会社などに著作権侵害の報告をするには……172
  • プロバイダ責任制限法における送信防止措置……177(コラム)(new)
  • 著作権侵害を報告すると自分の個人情報が相手に伝わる可能性がある……178(コラム)(new)
  • 専門家に相談してみよう……180
  • 訴えてみよう(少額訴訟)……184
  • 著作権を侵害しているといわれた場合はどうすればいい?……188

7章:デジタルにおける著作権の考え方

  • 著作権について説明できるようになろう……196
  • 権利制限規定の一覧……202(コラム)(new)
  • クリエイターは著作権でどのような請求ができるのか……204
  • 〜パクられたらどうする?〜無断利用と戦うためのコツ……210

付録

  • 索引……227
  • 著者プロフィール……230

約5年分のアップデート

まず、本書は2018年に出版された同名書籍のアップデート版だが、収録されている内容が足されているだけでは無い。

旧版に存在した

  • Googleの画像検索で著作権侵害を探してみた(コラム)
  • 東京オリンピック・パラリンピックの「ロゴ」と「エンブレム」(コラム)
  • 画像を不正に使用されないためにやっておくといい方法
  • アプリのアイコンやSNSのロゴは自由に使っていいの?
  • 利用規約を読みましょう(コラム)

等が削除・変更され、代わりにいくつかの新しい内容とコラムが、およそ20ほど追加されている(上記目次参照)。

ページ数で見ると増量は7ページほどで、パワーアップの度合いとしてインパクトが強いとは言い難い。

だが、内容面で見ると、生成AI、オンラインセミナー、ステマ規制、著作者人格権、NFT、等への言及や記述が追加され、時代に即したアップデートを順当にしていると言える。

AIやNFT等の時代的に見ても比較的新しい事に対する言及は、世の中に判例が多くない事や法整備自体整えている最中である物もある為、あくまでも「現状、この様な状態である」的な記述に留まる。

旧版を既に持っている場合は、追加された内容に大きな価値を感じなければ、無理に買う必要は無い風に感じた。

旧版を未所持で気になっている場合は、改訂版を買えば間違い無いのは言うまでも無い。

元々、内容が良い

本書は旧版の時から、著作権で訴えられた時・訴えていいか悩んだ時に読みたい一冊として優秀だ。

紙面の構成は、各トピック毎に「こんな時、どうすれば良い? どう考えれば良い?」と言う問いかけから始まり、それに対して「こんな事例・裁判の例があり、あなたの状況が当てはまるなら、似た結論になる可能性が高いよ」と言うアンサーを示してくれる物。

なので、目次を見て、自分の状況に当てはまったり、当てはまりそうで、自分で自信を持って「法律的には、こうでしょ」と答えられないなら、本書は間違い無く役に立つだろう。

「自分は訴訟と関係無い」なんて事が無くなった世の中に向けた本

「セクシー田中さん事件」で話題になった様に、クリエイターであれば権利関係のトラブルは誰にでも起き得る。

インターネットによって様々な物が身近になった昨今、思わぬ事で訴えられる事も、著作権侵害を受ける事も、同時に身近となってしまった。

私自身、過去に著作権を侵害されトラブルに巻き込まれた事があるので、そう言う意味でも決して他人事では無い事だ。

このブログも、色々と気を付けてこそいるが、暗黙の了解や、権利者からのお目こぼしを貰っている部分がある事は重々承知し、権利侵害を出来る限りしない様に一応は運営している。

しかし、本書を読んで曖昧な認識だった事が余りにも多いと反省する場面もたくさんあった。

SNSでは、違法状態のコンテンツを誰もが気軽にアップロード出来る事で、悪意無く権利侵害しているのが日常となっているし、同人誌文化等の二次創作は業界自体が権利者とのWinWinな関係やお目こぼしで成り立っている所がある。

そんなカオスな世の中では、侵害しているのに訴えられる人と訴えられない人がいたり、悪い事をしていないのに不当に訴えられる人が出たり、侵害こそしていないが大炎上する人までいて混迷を極めていると言って良い。

侵害してしまった、侵害されてしまった、侵害を見つけてしまった、そう言う時、本書があれば訴えるべきなのか、戦うべきなのか、通報すべきなのか、まず何をすべきかの指針を知る事が出来る。

本書は、そんな時代だからこそ自衛や基礎知識として読んでおきたい、そんな1冊と言える。

改めて存在を見直されている「著作者人格権」についても、本書としての考え方や扱い方の基本が書いてあり、そう言う意味でも時代に合った本と言えるだろう。

本としての評価は?

本体2,800円、定価3,080円と、適正価格の範囲内だが、正直言えば”やや”強気に感じた。

物価高騰のあおりだろうか?

そこで5年前に出た旧版の価格を確認すると、本体2,400円(定価2,640円)と、そちらは普通の価格に感じる値付けであった(あくまでも定価の話で、現在ほとんどのオンラインショップでは新品を定価で売ってはいない)。

上記した様にページの増量と新規内容の追加があるが、元の内容が非常に良く、それが、ほぼそのままなので、追加内容に強く興味が無ければ旧版でも良いのかもと、ちょっと思い、試しにAmazonのページを確認したら旧版の値段がkindleで2,200円(確認時)と、更に安くなっているでは無いか……

書籍としては非常に良い本で、今買うなら改訂版一択だ。

なのだが、元々良い内容と価格の面で、たった数百円なのだが改訂版を薦めたいのに薦めて良いのか悩むと言う、何とも言えない気持ちになっているのが今の気持ちである。

※一応貼っておく、こちらが旧版。表紙デザインも少し変わっている。

いやはや、細かくて申し訳ない。

繰り返すが、書籍としては間違い無く非常に良い本だ。

もし仮に、kindle版が旧版の200円引きに倣い、2,600円で売り出すなら、きっと適正価格に感じるだろう。

だが、記事執筆時は改訂版のkindle版出てないしなぁ、と。

このレビューが、本書の購入を検討する際の参考になれば嬉しい限りである。

本書発行元リンク:株式会社ボーンデジタル

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