反応に困るヤツ!
東京MXで本日放映されていた「ボルテスVレガシー」と言う、フィリピンで物凄いリスペクトのもと作られた実写ドラマシリーズの、1話目を見たので感想を。
凄いし、面白いのだけど、なんだろうコレ!
ボルテスVレガシーとは
フィリピンで超愛される、超電磁ロボシリーズの二作目。
「超電磁マシーン ボルテスV」が正式名で、1977年放映だ。
原作は30分枠のアニメで全40話。
本作は、1978年に放送を開始したフィリピンで大人気となり、最高視聴率58%だった。
だが、マルコス政権下で革命をテーマにした番組だった事で最終話を含むラスト4話が放映されなかったと言われ、後に「ボルテスVを放映させるために革命が起き、マルコス政権が倒れた」と冗談を言われる事となったりと、フィリピンでの逸話が有名。
1986年に最終話が遅れて放映された時は、革命後で熱狂は冷めていたが、後にリバイバルブームが起きて人気が再燃。
それを2023年にフィリピンで完全実写化するプロジェクトが完了し、脅威の全90話が放映された。
ボルテスVレガシー(超電磁リスペクトTV版)は、そんな実写ドラマ版を、日本放映用に全20話に再編集したバージョンである。
せめて40話では?
再現度がやばい
実写版の元のバージョンを見ていないので分からない部分はある物の、放映された1話目は、アニメの1話途中までだが、実写によるアニメの再現度がかなり頑張っている。
これは比較して見た方が楽しめると言うか、比較して見た方が正直楽しい部分が大きい。
この部分は、文句なしに見た方が良い。
合体シークエンスだけでなく、結構な部分がまんま実写化である。
曲や歌も、部分的に原作まんまで、凄く良い。
アレンジに「凄い」と同時に「ん?」
本作は、現代を舞台にしていたり、舞台を日本以外にし、登場人物も原作とは変えて多分フィリピンに変えている。
フィリピンで制作されているのでフィリピンを舞台にしたり、キャラ名を変えるのは全然構わない。
根柢の部分で徹底した原作リスペクトが凄いので、制作陣が作品を好きな事は分かる。
その中で、アレンジする部分にはアレンジをかけている。
原作では大鳥島に隠蔽されていた秘密基地ビッグファルコンが隠蔽されていなかったり、原作だとロボットを先に見せる為?にボルテスV状態で格納されていたロボットを分割後に発進して、発進後に合体すると言う謎手間をかけていた部分を、最初から分割格納していたり。
個々にはリアリティアップを行っているのだが、総合的に見ると、敵から隠蔽する為に基地をまるごと隠すと言う作戦を行い、それを完璧にする為にパイロット達にも言わずに情報漏洩のリスクを最小限にしていたのに、秘密基地が丸見えで訓練している事でパイロットに秘密にしていた意味が目減りしたり、ロボット状態でなくマシンが発進して説明も適当に合体させられたり、音声認識で兵器を使う事が名言されたりで、リアリティアップの為に別のリアリティが下がると言うシーソーゲーム状態が起きている。
中でも「えw」となったのが、剛日吉と言う最年少のパイロットに相当する、リトル・ジョン・アームストロングが、訓練無しのぶっつけ本番でマシンに乗せられている設定となっている点だ。
そこは、どう考えても、他のパイロットと同じ訓練ぐらいしてやれよw
毒親が過ぎるだろw
あと、原作だと1話目からカッコイイ敵のプリンス・ハイネルに相当するプリンス・ザルドスが、ハイネル的な尊大で豪快な感じが目減りし、敵側の魅力が下がって感じたのが気になった。
スーツやヘルメットとか、メインまわりのアレンジはロボットと共にカッコイイ範囲に収まっていて良い。
画面作りのチープさ
合体シーンは文句なしにカッコイイ。
なのだが、他のシーンに感じるのは、ニチアサ特撮ドラマとかNHK放映海外ドラマとか、絶妙な安っぽさだ。
ビッグファルコン基地やボアザン帝国陣営と言った特殊な舞台に特殊な恰好で、映画フィルム的な雰囲気では無くテレビドラマ的な雰囲気だと、雰囲気からチープさが出てくる。
あえてニチアサ特撮臭を出そうとしているのかとさえ思うが、どうなのだろうか。
実写化するとチープになる事が分かり切った生身の殺陣やアクションシーンも頑張って実写化しているので、キャラクター紹介シークエンスは再現度も凄いが安っぽさも凄い。
終わりに
愛です。
愛が全てを解決するのです。
原作へのリスペクトで、原作のガバも、新たに発生したガバも、全部愛せるし面白いのです。
ただ、個人的には大変楽しめたし、好きなのだが、見て見て、とすすめる層が中々に難しい。
そう言う意味で、反応だけでなく困る部分がある。
ニチアサのテイストが許せる特撮好きじゃないと見てられない可能性があるが、ニチアサが見れるなら必ず見れるわけではなく、リアルタイム世代で「なっつかし~」と言う層か、スパロボとか配信で知っていて元々興味があって、チープさも全然OKと言う層で無いと、1話目でお腹いっぱいか、悪いと拒否反応が出てしまう気がする。
まあ、フィリピンの人達が盛り上がっているなら良いし、日本だけでなく世界中のボルテスVを好きな人が楽しめれば良いのだが。
勝手なイメージだったけど、もう少しだけ硬派目?な実写ドラマに持って行ってると思い込んでたから、ここまでニチアサとか特撮の空気に最初ビビったわ。
まあ、人は選ぶけど、楽しめる人は超楽しめると言う、絶妙な作品に感じました。
重厚感を出そうとしているからかもしれないけど、テンポと言うか、スピード感がもっさりして感じるのは、もう少し早くても良いかなとは思った。



