子供向け番組ではあるが、だからこそ良し
甥っ子に付き合ってアマプラで見ていたら、いつの間にか全話消化していたので「トランスフォーマー アーススパーク」の感想を。
内容は子供向けで、だからこそ子供の食いつきは異様に良かった。
とは言え、制作時期の問題かポリコレまみれな点もあって、時々気になる点も。
トランスフォーマー アーススパークとは?
2023年ぐらいに制作された海外制作のトランスフォーマーのCGアニメのテレビシリーズで、日本でも放映されたもの。
1話15分枠、実質12分のOPED抜かすと10分前後と言う見やすい時間で放映されたが、エピソードを跨ぐ話が結構あって、それなら30分枠で放映すれば良かったのでは、的な視聴感もある。
全52話で、30分枠換算の2クール26話程度の分量で、内容を楽しめるなら完走は難しくない。
公式のあらすじでは、
<内容>
正義のオートボットと悪のディセプティコンの戦争が終わってから15年。ペンシルベニア州の小さな町ウィトウィッキーに引っ越してきたマルト一家のロビーとモーの兄妹は、偶然入った洞窟で、テランと呼ばれる地球生まれの新しいトランスフォーマーを誕生させてしまう。一方、新たな敵がウィトウィッキーの町に迫っていると察知したオプティマスは、かつて戦争でともに戦ったロビーとモーの母親ドットを訪ね、協力してほしいと頼む。トランスフォーマーたちを狙う新たな敵とはいったい何者なのか。家族を、トランスフォーマー達を守るため、みんなで敵に立ち向かう!
と言う舞台設定で物語が始まり、地球上でトランスフォーマーが当たり前となり、バンブルビーが一般にヒーローや人気キャラ扱いされ、メガトロンが初期から味方として行動を共にしてくれてと、他のシリーズとは一味違ったトランスフォーマーを楽しめる。
ポリコレ汚染されてるが、そこまで臭くない
主人公家族が有色人種で、前半は特に白人男性が味方側で活躍する事が少ない。
テーマとしても、15年以上前にトランスフォーマーの戦争を地球に持ち込んだトランスフォーマー達を迷惑な難民や移民として作品世界が扱っていて、余所者との共生や排除を延々と描いていく内容である。
劇中では、謎のトランスフォーマー管理組織ゴースト、反トランスフォーマー活動をするマッドサイエンティスト通称マンドロイド博士、密かに正義の為に動くオートボット(サイバトロン)、野良トランスフォーマーとして犯罪に走るディセプティコン(デストロン)、マルト一家(地球生まれのトランスフォーマー・テラン)等の陣営がそれぞれの思惑で動いていく。
これは、
- 移民管理局
- 反移民活動家
- 有能な移民
- 犯罪者となってしまった移民
- 移民2世
的な状況をトランスフォーマーにスライドしていて、主人公達の母は移民管理局のエージェントとなり、オプティマスプライム(コンボイ)とメガトロンの二人も移民管理局のエージェントとして働き、犯罪者となってしまったディセプティコンを捕まえ、どうにか矯正しようと日夜活動している。
まあ、この様な感じで見る人が見ればポリコレや思想強め部分もあるのだが、根っこの部分で子供向けのトランスフォーマーの体裁を守っていて、メインテーマは移民問題である物の、移民2世であるテランを中心にトランスフォーマー達を家族や良き隣人として受け入れるマルト一家の家族愛が中心で描かれていて、説教臭いと言うよりは、優しい内容の子供への道徳教育的な話が大半である。
声優が良い
トランスフォーマーのCGアニメと言えばビーストウォーズ、ビーストウォーズと言えば声優ネタ。
そんな流れを、少なくとも日本版吹き替えはしっかり汲んでいて、時々と言うか、しょっちゅうセリフが悪ふざけし出す。
ビーストウォーズ世代は当然ニッコリなのだが、これが3歳児にもぶっ刺さり、ちょいちょい変な事を言う度に爆笑している。
マンドロイド博士……
本作の敵、と言うかラスボスは、反トランスフォーマー活動をするマッドサイエンティスト通称マンドロイド博士ことメリディアン博士なのだが、トランスフォーマーの戦争中に味方の誤射で右腕を失い、それを切欠に地球上にいる全トランスフォーマーが停止する装置を作って地球を救おうと画策する。
スラッシュとツウィッチを調べようとした所、テランと名付けた事でお返しにマンドロイド博士とスラッシュに名付けられ、それが定着してしまった。
失った腕を補う為にトランスフォーマーからパーツを奪って自身に移植し出し、それが原因でエネルゴンが必要な身体となって死にかけるが、トランスフォーマーから地球を救う為と言う一心で自身を人間でもトランスフォーマーでも無い機械の身体に改造し尽くし、トランスフォーマー停止を目論み、一度は成功もさせてしまう。
トランスフォーマーやトランスフォーマーの協力者に対しては極めて冷酷で、トランスフォーマーへの憎しみだけで全トランスフォーマーを停止させる所まで人の身で(途中で人である事を捨ててまで)辿り着いた点では、マッドサイエンティストとして中々に魅力的な人物だ。
全トランスフォーマーを停止させた装置から発せられたエネルギーの衝撃を受けて恐らく死亡したが、トランスフォーマー停止装置を利用してロビーとモーにクインタスプライムの癒しの力でトランスフォーマーに再起動をかけられ、命を賭して実行した壮大な計画が一時的にトランスフォーマーのブレーカーを落としただけみたいになってしまった。
アーススパークは、脚本的に結構雑と言うか、強引な奇跡展開が多く、困るとクインタスプライムなり奇跡の力で誰も知らない機能が生えてきて敵の思惑を破壊していくのだが、これが子供向け番組としては「なんか知らんが奇跡の力で勝った!」で行けるが、少しでも脚本なり伏線なりが気になる人が見ると、敵が可哀想にさえ感じると言う、おかしな現象が体験出来る。
終わりに
奇跡展開の大味なゴリ押しは「おいおい」と思う事もあったが、全体的に見れば十分楽しんで見られた。
3歳の甥っ子は、2周目を所望している程度に好いているので、刺さる子にはぶっ刺さる面白さがあるのだろう。
当然、私は2周目に付き合わされているわけだ。
キャラクターとしては、心強い味方として活躍するメガトロンが、かなり良かった。
ディセプティコン取り締まりをする度に「裏切り者!」と言われて傷付きながらも戦う姿は、あまりにも美味しいポジションだ。



