創作論

【創作論】作者の本性が漏れ出しやすい要素10選

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物語イコールで作者の思想や本心では決してありません。

しかし、物語を書くことは、自分の脳内をさらけ出すことと同義です。

本人は無意識でも、読者は行間から作者の「偏見」「欲望」「価値観」を、作者が狙っていない部分からこそ、敏感に感じ取ります。

今回は、特に作者の本性が漏れ出しやすい要素を10個まとめてみました。

創作のチェックリストや、読書を深める視点としてご活用ください。

記事はnoteの方にもあるので、どうぞ。

https://note.com/monogatarukoubou/n/n4deb92119faa?sub_rt=share_pb

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創作に宿る「作者の本性」10選

1. 「食べ方」と「食事」への態度

キャラクターが食事をするシーンには、作者の生活感や他者への敬意等が出がちです。

  • 食べ散らかすことを「ワイルド」と捉えるか「不快」と捉えるか。
  • 用意された食事への感謝の有無。
  • 食事が単なる「HP回復アイテム」になっている場合、作者の日常の味気なさが透けて見えることもあります。

これらを、劇中の仕掛けや狙い外の所で、自然に作者の「こういう物でしょ?」「みんなこうじゃない?」「こういうやついるよね」で構成すると、本性と同義となって来ます。

以下も、似たような物です。

2. 「叱ってくれる存在」の扱い

主人公が間違ったとき、誰が、どう叱るか。あるいは「誰も叱らない」のか。

  • 主人公が明らかに非道なことをしても、周囲が「お前らしいな」と全肯定する場合、作者が「自分を全肯定してくれる世界」を切望している心理が漏れ出します。

3. モブキャラクターの「死」の重さ

名もなき群衆が死ぬシーンの描き方には、生命に対する倫理観が直結します。

  • 派手な演出のために数千人を無慈悲に殺し、主人公たちがその後すぐに談笑しているような描写は、作者の「自分に関係ない人間への無関心」を示唆してしまいます。

4. 異性(または関心対象)に求める「役割」

キャラクターの魅力ではなく「自分にとって都合が良いか」という機能で性別を描くと、歪みが生じます。

  • 常に主人公の顔色を伺い、先回りして世話を焼く異性ばかりが登場する場合、それはキャラクターではなく「理想の介護者」の投影かもしれません。

5. 「努力」と「才能」のパワーバランス

物語の解決手段に、作者の人生観が現れます。

  • 結局「血筋」や「才能」等で勝負が決まる物語は、作者が「努力は無駄だ」という諦念を抱いている可能性を示します。
  • 逆に、根性だけで全て解決するのは精神論への過信の場合があります。

6. 金銭感覚と「豊かさ」の定義

「いくらあれば幸せか」「何にお金を使うか」の描写は、作者の経済状況や執着心を隠せません。

  • 大金を手に入れた主人公の使い道が「高級ブランド品を買い漁る」等だけなら、作者の想像する幸福の限界点がそこにあることを物語ります。

7. 議論における「反対意見」の知性

自分と反対の意見を持つキャラクターを「ただの馬鹿」として描くかどうかです。

  • 敵対者が論理破綻した暴論しか言わず、主人公が正論で論破する展開。これは作者が「現実の複雑な対立」からある意味で逃げ、自分を正当化したい欲求の表れとなる場合があり得ます。

8. 「謝罪」のさせ方

キャラクターに非があるとき、素直に謝らせるか、言い訳をさせるか。

  • 「俺も悪かったけど、お前だって……」と必ず一言付け加える描写が多い場合、作者自身がプライドが高く、負けを認めるのが苦手な性格である可能性があります。

9. 「美しさ」と「醜さ」の基準

何を「美しい」とし、何を「汚い」とするか。

  • 悪役を必ず「外見が醜い、太っている、清潔感がない」と描く手法は、作者のルッキズム(外見至上主義)や内面への想像力の欠如を露呈させる事があります。

10. 弱者への「視線」

子供、老人、病人、あるいは社会的に弱い立場の人をどう扱うか。

  • 彼らを「守るべき対象」として記号的に扱うのか、それとも「意志を持つ個人」として描くのか。ここに、作者が普段社会をどう見ているかの「地」が出ます。

繰り返しますが、上記例の様な描き方でも、物語上の仕掛けや狙いがあっての設計であれば、テーマを描く為の一要素となり、問題になりません。

要は、他にいくらでも描きようがある自然な繋ぎ描写を、手癖と思考の癖で描いた結果、自分で自覚しているかも分からない様な本性が漏れ出ると言う理屈です。

ただ、仕掛けや狙いがある描写でも、その狙った効果と実際の効果に乖離がある場合に、無意識の素では無いが、素でトンチンカンな描写をしたと言う別の事故はありえます。

いずれにしても、素の部分が、作品を読んで貰いたい層の人にとって受け入れがたい物になっていないか、そこが肝心です。


結論「素の部分では嘘をつけない」

物語を面白くするための仕掛けでも、面白要素を繋げ合わせる接着剤要素でも、いずれにしても、その中の素の部分で描いている所は、作者が手持ちの価値観や知識で描かざるを得ない部分となり、作者の本性が漏れ出やすいと言えます。

ですが、本性が漏れても、気にしないのが一番でしょう。

本当に本性が漏れて怖いのは、作者が読者や視聴者を舐めている様な態度が漏れてしまう時で、そうでないならトンチンカンでもナルシストでも、それを許容してくれるファンが少なからず現れてくれる筈です。

本当の自分をさらけ出して世間のみんなに愛して貰いたいと思っているなら、それは、実際かなりハードルが高い願いだと言えるでしょう。

つまり、気をつけられる所は気を付けた方が良いですが、あまり変に考えすぎない事も大切と言う事です。

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