夜空を見上げると、時折一筋の光が尾を引いて流れる。
流れ星だ。
しかし、その瞬間を目撃できる人はごくわずかである。
ここで一つの疑問が浮かぶ。
流れ星は特定の人の頭上にだけ落ちているわけではない。
地球上にいる全員の頭上に、同じように無数の光が降り注いでいるはずだ。
それなのに「見た人」と「見なかった人」に分かれるのはなぜだろうか?
そりゃ、立地的に光害が酷くて見辛いとか、ずっと外で上を見ているわけにはいかないとか、あるにはある。
だが、それは、夜空を見上げているか、そして「流れ星という存在」に意識のアンテナを張っているかどうかの違いでしかない。
運というものも、これとまったく同じ構造をしているのではないだろうか。
幸運は誰にでも平等に降り注いでいる?
「自分には運がない」と嘆く人は多い。
宝くじが当たらない、いい人に出会えない、チャンスが回ってこない。
そう言って不運を呪う。
しかし、心理学や行動科学の視点から見ても、幸運やチャンスの総量は誰に対しても平等に、あるいはランダムに降り注いでいると言われている。
道端に落ちている小さな親切の種、仕事につながる些細な雑談、日常のなかのちょっとしたラッキーな出来事。
これらは毎日、すべての人の周りを通り過ぎている。
違いを生んでいるのは、幸運そのものの量ではなく、それをキャッチする「センサーの性能」だ。
運のセンサーを鈍らせるもの
私たちは、日々の生活の中で多くのことに追われている。
目の前のタスク、将来への不安、過去の後悔。
視野が狭くなり、心が凝り固まっているとき、人間の脳はエネルギーを節約するために「不要な情報」を遮断する。
この状態のとき、センサーの電源はオフになっている。
たとえ目の前を鮮やかな流れ星が横切ったとしても、下ばかり向いて歩いている人や、スマホの画面に釘付けになっている人には、その光は一生見えない。
「運が良い人」というのは、特別な幸運を引き寄せる魔力を持っているわけではない。
日常のなかに転がっているサインを見逃さない、「感度の高いセンサー」を常に稼働させている人なのだ。
センサーを正しく鋭くする方法
では、どうすれば私たち自身の「運のセンサー」を鋭くすることができるのだろうか。
そのためには、いくつかの意識的なアプローチが必要になる。
- 意識の焦点を「幸運」に合わせる 脳は「意識したもの」を自動的に集める性質がある。朝、「今日はラッキーなことを見つけるぞ」と心に決めるだけで、日常のなかの些細な良いことに気づきやすくなる。
- 「当たり前」を疑う感性を持つ 「当たり前」としてスルーせず、ラッキーと捉え直すことで、センサーは反応する対象を把握する。
- ラッキーがある場所を注意して意識を向ける 流れ星を見える事がラッキーと思っていても、夜空を見なければ流れ星は永遠に見えない。狙ったラッキーは特定の領域にある。ラッキーへの感度が広く強くなれば、あらゆる領域でラッキーを見つけられる。
夜空を見上げる余裕を取り戻す
流れ星を目撃したいなら、まずは夜空を見上げる必要がある。
そして、星が流れる瞬間を信じて、目を凝らす必要がある。
運を良くすることも、それとまったく同じだ。
幸運は、いつだってあなたの頭上に降り注いでいる。
今日、ほんの少しだけ視線を上げて、あなたのセンサーのスイッチを入れてみよう。
これまで見過ごしていたたくさんの光が、きっとあなたを待っている。
ただし、これはラッキーを拾いにいくと言う意味で、運を良くするだけだ。
不運が減るわけではないし、センサーが探すラッキー以外には反応しないし、宝くじやギャンブルで勝てる様になる類のラッキー操作術ではない。
あくまでも、ラッキーを日常に増やすと言う話である。
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